☆第二集☆ チー牛おっさんが自殺を計ったら、何故か異世界に飛ばされた。―王者の剣と二人の美少女との冒険ー

小春かぜね

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長い休息

第6話 最悪な事態 その1

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 ……その頃のメルコ達

 僕はメルコ!
 僕は現在。養護施設の屋外広場でサツキちゃん達と遊んでいる。

 かけっこをしたり、かくれんぼをしたり、僕を含めて四人で遊んでいる。
 今日もお天気が良いから、外でと遊ばないとね♪

 スズヤ先生とリン先生はお城に行っていて、神父やシスターも商業地域に買い物へ出掛けている。
 アス先生は自室に居るけど……あっ、さっき教会に向って行くのを見たな。

 僕は、この子どもたちを纏める、副纏め役をもらった!
 本当の纏め役で有る、アス先生が教会に居るけど……アス先生は現在心の病気中だから、短い時間だけど僕が一番偉い人となる♪

 神父やシスターは、僕に留守番を任せるのを心配したけど、僕は『大丈夫!』と言い切って、神父やシスターを買い物に行かせた!
 僕だってアス先生の様に、子どもたちの面倒が見られるからね!!

 僕はサツキちゃん、ミクちゃん、ナツちゃんと楽しく遊んでいる。
 他の子どもたちは自室でお昼寝をしていたり、食堂でトランプ遊びや絵本を読んでいる。

 そして、僕は副纏め役で有るから、室内の状況も監視しないと行けない。

「じゃあ、僕は一旦。施設に戻るね!」
「後は三人で仲良く遊んでね♪」

『はーい。メルコ先生!』

 僕が和やかな表情で三人の子達に言うと、三人は笑顔で返してくれる。
 本当はもう少し、サツキちゃん達と遊びたかったけど、僕はその場から離れて……施設の正面ドアに手を掴んだ時……

「キャアァァーーー」

『バサ、バサ、―――』
『バサ、バサ、―――』

「キッキッキッ~~~」←コウモリの鳴き声

 ナツちゃんが、突然の悲鳴を上げる。
 僕は急いで振り返ると……大きなコウモリが突然。ナツちゃんに襲い掛かろうとしている。

「あれって……もしかして魔物!?」
「大変。直ぐに助けなくちゃ!///」

 僕は驚いた表情で一人しゃべりをしながら、養護施設の壁に立て掛けて有った、竹ぼうきを手に持って、大きなコウモリに向けて走りながら、威勢の良い表情で追い払い始める。

「じゃまだ~~。コウモリ!」
「あっち、いけ~~~!!」

『バサ、バサ、―――』

『ひょい』←竹ぼうきを避けるコウモリ

「キッキッキッ~~~」
「キッキッキッ~~~」

 だけど、大きなコウモリは僕の攻撃をたやすくかわす!
 しかし、僕は負けない。

『ばっ!』←ナツの前に立つメルコ

 僕はナツちゃんの前に立って、ナツちゃんを守ると同時に、大きなコウモリと対峙をする。

「私!///」
「アス先生を呼んでくる!//////」

『ダッ、―――』

 大きなコウモリから、一番遠くに離れていたミクちゃんが、険しい表情をしながら教会に走って行く。
 ミクちゃんも、アス先生が教会に行くのを見ていたようだ。

 サツキちゃんも無事に逃げられていて、ミクちゃんの後を追いかけて行った。
 アス先生が頼りになるかは分からないけど、それまでは僕が頑張らなくては……

「キキッ、キキッ、―――」

『ババッ、ババッ、―――』
『ババッ、ババッ、―――』

 大きなコウモリは一瞬僕を見た後。僕に目掛けて飛んで来た!!///
 僕に再度攻撃をする気か!

「この、この、―――///」

「キキッ、キキッ、―――」
「キキッ、キキッ、―――」

 僕は竹ぼうきを縦にして、大きなコウモリと応戦するが、大きなコウモリは諦める気配を見せない。
 僕なら勝てるとでも思っているのか、大きなコウモリ!(怒)

「えい!///」

『バチン』←ほうきがコウモリの羽の当たる音

「キッ!///」

 僕が振りかざした竹ぼうきが、大きなコウモリの羽に当たって、コウモリは驚きの声を上げる。

『ババッ、ババッ、―――』
『ババッ、ババッ、―――』

 大きなコウモリは一旦。僕達からの距離を開けるが……大きなコウモリは助走を付けた様に再度襲って来た!
 さっきより、スピードが速い!///

『ババッ、ババッ、―――』
『ババッ、ババッ、―――』

「キキッ、キキッ、―――」

「ガブッ……!」
「……ブチッ!!」

「うああぁぁぁ~~~!///」
「痛い~~~///(泣)」

『バタン!』

 大きなコウモリは僕の左太ももに噛み付き、引き千切るようにして、僕の肉をえぐる!///
 僕はその激痛と、抉られた部分から吹き出す血と、恐怖から一気に地面にしゃがみ込む。

「やっ、止めろ、……//////(泣)」
「もう、止めて……///(大泣)」

『バサ、バサ、―――』

「キキッ、キキッ、―――」
「キキッ、キキッ、―――」

『ガツ、ガツ、―――』
『ガリ、ガリ、―――』

 しゃがみ込んだ僕に、大きなコウモリは容赦無しに、僕に噛み付き攻撃をしたり、爪で引っ掻いてくる。
 僕は泣き顔で必死に攻撃へ耐えるが、大きなコウモリは攻撃を止めない。

 そして、さっき大きなコウモリに抉られた部分が凄く熱い……まじまじとは見られ無いけど、多分凄い事に成っているのだろう……

「~~~(泣)」

 ナツちゃんは恐怖の表情で、僕にしがみついている。
 僕がナツちゃんの盾に成っているから、ナツちゃんはまだ無傷だけど……このまま僕とナツちゃんは殺されてしまう……

 でも、僕はちゃんと……副纏め役のお仕事を守るよ。
 例え僕が死んでも……ナツちゃんだけは僕が守り切る!///

 だけど、僕のファーストキスを、スズヤ先生に上げたかったな……///
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