俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

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第6章 個別ルート 譲羽陽葵編

第575話 メープルの山 その1

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 ……

 俺の最寄り駅で、陽葵先輩と待ち合わせをしており、俺は予定時刻10分前に駅に到着する。
 陽葵先輩も時間をしっかり守る人なので、俺より先に陽葵先輩は到着していた。

「おはよう。武蔵君!♪」
「お天気が良くて良かったね♪♪」

 俺が陽葵先輩に声を掛ける前に、陽葵先輩は和やかな表情で挨拶をしてくれる。
 今日の陽葵先輩の姿は、ワンピースやスカートを穿いては無く、長袖VネックTシャツにアンクルパンツと、少しラフな格好で有った。

 だが、今日のデートは農業体験をするので、動きやすい格好の方が良いかも知れない。(これをデートと言って良いかは分からないが///)
 ちなみに俺の格好は、Tシャツにボトムズで有る。

 俺も農業体験をするので、動きやすい格好で有る。
 俺も和やかな表情で、陽葵先輩に挨拶をする。

「おはようございます。陽葵先輩♪」
「本当。お出かけ日和ですね♪♪」

「……では、行きましょうか!♪」
「陽葵先輩!!♪」

「うん。今日もよろしくね!」
「武蔵君!!」

 駅で陽葵先輩と合流して、定番の挨拶を済ませた後。俺たちは公共交通機関を使って農業公園で有るに向かう。
 所要時間は、此処から電車やバスを使って2時間近く掛かるが、これもデートの醍醐味で有る。

 ☆

 車内での雑談を楽しみながら、俺たちはメープルの山に到着する。
 メープルの山と言うだけ有って、たくさんのメープルの木が出迎える。

 秋の深い時期が来れば、見ごろと成った楓が出迎えてくれるだろう。
 入場料や各体験料金・アトラクション料金などは全て割り勘で有るが、代表してその時の料金は全て俺が支払う。

 俺はチケット売り場でチケットを買って、園内パンフレットも同時に貰う。
 先ずは園内散策と行きたいが、農業体験は指定された時間帯にしか出来ないから、先ずは園内散策より農業体験が先に始まる。

 最初の農業体験は、夏秋野菜の収穫体験で有った。

 ……

 収穫体験前に園内スタッフから、収穫するために必要な剪定ばさみや収穫容器を借りた後。圃場ほじょう案内図や収穫方法。注意事項・禁止事項を聞く。
 手で農作物を引きちぎらないとか、未熟な果実を収穫しない。ロープが張って有るゾーンには立ち入らないなど……この説明を聞いたら、収穫体験の始まりで有る。

 時間制限は一時間で有るが、収穫出来る量は決まっている上、一種類だけの大量収穫は出来ない。
 俺と陽葵先輩はその圃場(畑)に出る。

「わぁ~~♪」
「大きな畑ね!♪」

 圃場を見た陽葵先輩は、歓喜な声を上げる。
 誰もが見ても、其処は大きな圃場で有った。

 体験圃場だから面積もそれ相応に無いと、たくさんの人が収穫体験を出来ない。
 陽葵先輩は、嬉しそうな表情で俺に聞いてくる。

「ねぇ、武蔵君!」

「どれから収穫する?♪」
「迷っちゃうね♪♪」

「えっと……そうですね。陽葵先輩」
「定番の、ナスやキュウリからでどうですか…?」

 俺は、穏やかな表情で陽葵先輩に話す。
 夏野菜と言えばナスやキュウリで有るし、その2種類は『絶対に取って来てね。兄ちゃん!』と虹心から言われている!?

「ナスやキュウリね!」
「分かったわ。武蔵君!!♪」

 陽葵先輩笑顔の返事の後。最初の収穫はナスに決め、俺たちは圃場案内図を見ながらナスが作付けされている場所に向かう。

 ……

 ナスが作付けされている場所に到着し、俺と陽葵先輩はナスの収穫体験を始める!
 大小様々なナスが実っているが、どれを取るのが一番美味しいのだろうか?

「ねぇ、ねぇ、武蔵君!♪」
「このナス。丁度良い感じだよね!♪」

 陽葵先輩はながら、とあるナスを指でし示す。
 そのナスは、スーパーで売っている位の大きさで有りツヤもある。

(そう言えば虹心が……余り大きすぎるナスは美味しくないから、出来れば取ってこないでねと、言付けをされていたな!)

 虹心は料理が好きで有るが、その影響か野菜を見る目も持っている。
 曲がったキュウリは買わないとかでは無く、物の良さを見抜く目で有る。

(この大きさなら、多分問題ないだろう)
(小さいのは遠慮して欲しいとスタッフから言われているが、このサイズなら良いだろう!)

「うん。良いんじゃない。陽葵先輩!♪」
「それを収穫しましょう!!♪」

 俺は笑顔で陽葵先輩に話す。
 俺の言葉の後。陽葵先輩は和やかな表情で、ナスの上部にはさみを入れる。

『チョキン♪』

「武蔵君。見て!♪」
「ナスが収穫出来たよ~~!!♪」

 陽葵先輩は子どものようにながら、収穫したばかりのナスを俺に見せてくる。
 普段は大人の雰囲気を感じる陽葵先輩で有るが、この時ばかりは童心に戻るのだろうか。

「……///」

(陽葵先輩も、虹心のような幼い仕草をするんだな///)
(これはこれでいいが!///)

「綺麗に収穫出来ましたね。陽葵先輩~~!」

 俺もややながら、陽葵先輩に話す。
 今日ここに来て、本当に良かった感じる瞬間でも有った!
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