俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

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第6章 個別ルート 譲羽陽葵編

第533話 こぶが付いて来る! その2

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「兄ちゃんが夕方から譲羽先輩へ会いに、態々わざわざ出掛けるのだから、学園では無く『撫子』なんでしょ!」
「兄ちゃんの表情と話しからして、二人での会話を楽しむでは無く、何かの相談をする感じだからね!!」

「そして『撫子』だから、其処には当然真優美さんも居る!」
「真優美さんが居るなら、私が付いて行っても全く問題は無いよね!♪」
「ねっ、兄ちゃん~~♪」

 虹心は和やかな表情で、俺に話す。
 虹心は俺の状況を理解しているから、俺がデート目的で陽葵先輩に会わないことを多分見抜いている。

「…………」

(虹心の洞察力には、本当に参るよ……)
(俺の表情と言葉だけで、優秀な分析をしおって…!)

 俺が虹心に話し始める前に、母親が俺に顔を向けて、不思議そうな表情で話し始める。

「武蔵…。譲羽さんって誰?」
「深く聞くつもりは無かったけど、虹心が事情を知っているのだから、有る程度の人なんだよね?」

(バカ虹心め…。母さんの前でペラペラ喋りおって…///)
(これで、母さんにも陽葵先輩のことを話さなくては成らなくなった…!)

 当然。俺は母親に陽葵先輩のことを話していない。
 自分の恋愛事情を積極的に、母親や父親に話す人は先ず居ないからな!

 俺は困った表情で、母親に話し始める。

「母さん…。虹心が言った譲羽先輩は、一年上の先輩なんだ」
「夏休みの時に先輩と知り合って、最近仲を深めたんだ!///」

「!……」

「……そう」
「そう言うことね…!」

 母親は『狐につままれたような』表情をしながら、俺に向けて呟く。
 その後。母親は困った微笑み表情で、俺に話し始める。

「同級生との進展が途絶えて、あれから良いことは聞いてないけど、新たな人を見付けたんだね」
「私も、私なりに、武蔵の将来を心配しているけど、そう言うことね!」

「今度こそ、上手くいくと良いね。武蔵……」

 母親も、俺の恋愛を心配しているの!?
 母親言葉の後。虹心は嬉しそうな表情で、俺に話し始める。

「ねぇ、兄ちゃん。良いでしょ~~!♪」
「私と言うアドバイザーが居れば、真優美さんに丸め込まれることは無いよ!!♪」

「……丸め込まれるって、虹心…」

 俺は呆れた表情で虹心に話す。
 俺が虹心に話し始める前に、母親が澄ました表情で、虹心に話し始める。

「虹心。虹心がどれだけ、武蔵と譲羽さんの事情を知っているかは知らないけど、虹心も譲羽さんとは仲が良いの?」

「うん。お母さん!」
「私も、譲羽先輩とは親友だよ!!」

「だから、兄ちゃんのお供をしても全く問題は無いの!♪」

「…………」

 笑顔で母親に話す虹心!
 母親は何か言いたそうな表情をするが、まな板の方へ視線を戻す!!
 母親は、まな板に顔を向けたまま、俺に言い始める。

「武蔵…。虹心を連れて行くのは構わないけど、20時までには絶対戻って来るのよ!」
「虹心はまだ中等部だから、余り夜遅くまで外に出したくないから……」

(母さんの中では、俺が虹心を連れて行くのは決定済みで見ているか)
(虹心が側に居れば、確かに心強いが……真優美さんや陽葵先輩の困った笑顔が目に浮かぶ!)

「兄ちゃん。良いでしょ!♪」
「私を連れて行けば、良いことは起きても、悪いことは起きないよ!!♪」

「兄ちゃんだけで行くと、きっと真優美さんに上手に丸め込まれるよ!♪」

「……」

 虹心は笑顔で俺に話す。
 俺はしばらく迷ったが……虹心を『撫子』に連れて行くこと決める。

 俺と虹心は普通の兄弟関係では無いし、それに陽葵先輩を失った時には、俺は虹心しか頼る相手が居なくなるからだ。

「……分かったよ。虹心…!」
「じゃあ、一緒に行こう」

 俺は、渋々の表情で虹心に話す。
 だが、虹心は嬉しそうな表情で俺に話し始める。

「やった!」
「兄ちゃんなら、そう言うと思ってた~~♪」

 虹心は“はしゃぎながら”俺に言う。
 俺は本当に、虹心に甘いな……
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