俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

文字の大きさ
上 下
529 / 655
第6章 個別ルート 譲羽陽葵編

第529話 俺の大親友 その2

しおりを挟む
 岡谷君から急に誘われた俺は、岡谷君と二人で教室から出て、校舎沿いに設置されているベンチゾーンに向かう。
 ベンチゾーンは屋外で有るし、利用者も意外に少ないから、込み入った話をするには持って来いで有る。

「……」

「……」

 ベンチゾーンに向かう間。二人の間に会話は無く、俺と岡谷君は無言でベンチゾーンに向かう。
 俺と岡谷君は親友関係で有るが、現在“ぎくしゃく”している。

 その原因は、俺が二村に関することを岡谷君に相談したからで有る。
 俺の相談内容を子供ガキ臭いと判断した岡谷君は、俺との距離を開けてしまう!///

 俺の中では岡谷君を“大親友”で見ているが、岡谷君の場合は“クラスメイトA”の目線で、俺を見るように成ってしまっている!

 俺が亜紀さんと関係を深め、学年男子達から陰口や妨害を受けていた時。岡谷君に支援要請をしているが拒絶されている。
 そんな岡谷君が今更…。俺と何を話したいのだろうか?

 俺と岡谷君は校舎沿いのベンチゾーンに到着して、とあるベンチにお互いが無言で座る。
 空は綺麗な秋空で有るが、今日は風が有るので少し肌寒い。

「ふぅ~~」

 岡谷君はベンチに座った直後。疲れた溜め息を吐く。
 その後…。岡谷君は俺を見ながら、澄ました表情で話し始める。

「三國…。特進(コース)の伊藤と別れたらしいな…」

「……情報が早いね。岡谷君」

 俺も澄ました表情で、岡谷君に話す。
 岡谷君は表情を変えずに、言葉を続ける。

「まぁ、相手が悪かったな…。三國……」

「相手…。そうかもね…」
「岡谷君……」

「……俺は別に、三國を慰めるために、此処に誘ったのでは無い…」

「……岡谷君に慰められても、嬉しくは無いよ」
「何で、あの時に成ってしまうから……」

 お互いが、澄ました表情で話す。
 岡谷君は基本。感情を表に出さないから、意図を掴みにくい。

 俺を助けてくれなかった岡谷君に対する、不満や怒りは当然有るが、他力本願が駄目で有ることは理解しているので、岡谷君に強く言えない。

「……今回の黒幕が、松田・二村で有ることは三國も知っている」
「だが、それ以上に伊藤を求めている男が多かった……」

「不運では無く、無謀すぎたな…!」
「三國…!」

 岡谷君は言葉の後。眉をしかめながら俺を見る!

(何が、言いたいんだ!)
(岡谷君!!)

 俺は思わず、心の中で感じる。
 だが、俺は諦めた表情をしながら、岡谷君に話し始める。

 岡谷君に口喧嘩をしても勝てないし、暴力に至っては絶対勝ち目が無い!///
 なんせ、岡谷君は学年一のDQNと言われる、川本キッドと対等を張れる人物で有るからだ!!

「……無謀なのは、俺も有る程度は感じていたさ///」

「けど、亜紀さんはフリーで有ったし、俺に好意を寄せてくれていた!///」
「亜紀さんが上位大学を目指していなければ、こんな事態は起きなかったかも知れない…」

「…ふぅ」

 俺の言葉の後に、溜め息を吐く岡谷君。
 俺の言葉なんて、聞きたくは無いか!?
 岡谷君!!

 岡谷君は澄ました表情と低い口調で、俺に話し始める。

「……話が変わるが、三國!」
「お前はさっき…。伊藤を目指したのは無謀と言ったが……もっと、無謀な相手を目指そうとしていないか?」

「!!?///」

 俺は岡谷君の言葉を聞いて驚く!
 岡谷君が、俺が陽葵先輩と関係を持っている情報を掴んでいるからだ!///

(まさか、岡谷君!)
(俺が、陽葵先輩と関係を深め始めたことを知っている!?)

(岡谷君情報網は、虹心の情報網よりも優秀だな!)
(岡谷君は本当…。一体何者なんだ!!///)

「……岡谷君///」
「俺が亜紀さんで痛い目に遭ったのに、何で伊藤さんより上の人を目指すの…?」

「もう、恋愛は懲り懲りだよ!///」

 俺は悲しい表情で岡谷君に話すが、同時に鎌も掛けている。
 岡谷君は口から出任せを言う人物では無いが、素直に話す必要も無い。

 素直に言ったって、岡谷君は俺を支援する気は更々無いのだから。

「……そうなのか?」
「三國??」

「おかしいな…」
「三國は三年の譲羽と、良い関係だと耳にしたのだがな…!?」

「!!!」

 岡谷君は“すっとぼけながら”俺が、秘密にしていることを話す!
 やっぱり、岡谷君情報網は軍隊並みに優秀だ!!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

僕(じゃない人)が幸せにします。

暇魷フミユキ
恋愛
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】 ・第1章  彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。  そんな彼を想う二人。  席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。  所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。  そして彼は幸せにする方法を考えつく―――― 「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」  本当にそんなこと上手くいくのか!?  それで本当に幸せなのか!?  そもそも幸せにするってなんだ!? ・第2章  草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。  その目的は―――― 「付き合ってほしいの!!」 「付き合ってほしいんです!!」  なぜこうなったのか!?  二人の本当の想いは!?  それを叶えるにはどうすれば良いのか!? ・第3章  文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。  君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……  深町と付き合おうとする別府!  ぼーっとする深町冴羅!  心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!? ・第4章  二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。  期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する―― 「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」  二人は何を思い何をするのか!?  修学旅行がそこにもたらすものとは!?  彼ら彼女らの行く先は!? ・第5章  冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。  そんな中、深町凛紗が行動を起こす――  君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!  映像部への入部!  全ては幸せのために!  ――これは誰かが誰かを幸せにする物語。 ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。 作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!

先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件

桜 偉村
恋愛
 別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。  後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。  全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。  練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。  武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。  だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。  そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。  武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。  しかし、そこに香奈が現れる。  成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。 「これは警告だよ」 「勘違いしないんでしょ?」 「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」 「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」  甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……  オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕! ※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。 「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。 【今後の大まかな流れ】 第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。 第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません! 本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに! また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます! ※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。 少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです! ※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。 ※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?

みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。 普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。 「そうだ、弱味を聞き出そう」 弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。 「あたしの好きな人は、マーくん……」 幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。 よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

危険な残業

詩織
恋愛
いつも残業の多い奈津美。そこにある人が現れいつもの残業でなくなる

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

処理中です...