俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

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第6章 個別ルート 譲羽陽葵編

第524話 根負けする陽葵先輩

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「……」

 真優美さんは、真面目な表情で陽葵先輩に問いかけたが、陽葵先輩の表情は硬いままで有り、更に言葉も発しない。

「……」

「……」

 俺と真優美さんも、陽葵先輩からの発言待ちとなるので、新たな言葉は発しない。
 しばらくすると……陽葵先輩は『参ったな…』の表情で、俺に話し始める。

「……三國君!」

「三國君が、私を意識してくれる気持ちは凄く嬉しい…」
「お姉ちゃんの言う通り。私は“名大なだい”受験に向けての準備はほぼ出来ているから、亜紀ちゃんのように進学を理由で、私は三國君へ別れ話は切り出さないだろう」

「三國君は優しい子だし、私には弟が居ないから、三國君を弟目線で関係を深めるのも悪くないかと感じる。うん…」
「本当に、どうしようね……///」

(煮え切らない言い方だな。陽葵先輩///)
(これでは、俺はどう受け止めれば良いのだよ!///)

 陽葵先輩の言葉の後。真優美さんは和やかな表情で、陽葵先輩に話し始める。

「陽葵!」
「なら、三國君の提案通り。先ずはお店の中限定で、陽葵は三國君と交流を深めなさい!!」

「私が、陽葵と三國君の仲を全面サポートして上げる!」
「陽葵が三國君と会う時はお店の閉店以降か、今日みたいに閉店を繰り上げて、外部からシャットアウトすれば余程のことが無い限り、陽葵と三國君の関係を知られることは無いし、三國君だって用心深い子だから、陽葵と会う時は細心の注意を払って行動するはずだから!!」

 真優美さんは言葉通り。俺への支援を本当にしてくれる。
 やっぱり、真優美さんは信頼出来るな!♪

(後は、陽葵先輩次第だな…)

「…………(汗)」

 けど、陽葵先輩は、非常に困った表情をしている。
 真優美さんの俺推しでも、陽葵先輩の表情はほぐれない。

 真優美さんは俺側に付いているし、進学を盾に俺の気持ちを陽葵先輩は断ることが出来ない?
 ……しばらくの後。陽葵先輩は意を決した表情に変わって、俺に向けて静かに話し始める。

「……分かった。三國君!」

「私は……三國君の案を受け入れるよ!」
「お姉ちゃんが其処まで言うならの意味も有るし、私ももっと男性慣れをしておかないと、“名大”に無事進学が出来た時。本当に色々と困るからね///」

「……陽葵先輩!///」
「……俺、凄く嬉しいです!///」

 俺は少し頬を染めた、嬉しそうな表情で陽葵先輩に話す。
 陽葵先輩は、俺の気持ちを受け入れてくれた!!

 亜紀さんは失ってしまった俺で有るが、俺の妙案のお陰で陽葵先輩を根負けさせることが出来た。
 真優美さんは困った笑顔で、俺と陽葵先輩に向けて話し始める。

「やっと……陽葵が折れてくれたか…!」

「三國君…!」
「陽葵に甘えるのは良いけど、出来れば体の関係は……結婚するまで我慢してね!///」

「できちゃった婚も悪くは無いけど、私もまだ……おばさんには成りたくは無いからね!///」

 最後の文章は空笑いをしながら、真優美さんは俺に向けて話す。
 真優美さんの中では早速、俺は陽葵先輩と公認の仲と認めてくれたの!?

「おっ、お姉ちゃん!///」
「私は、バージンロードを言葉通りで歩きたいから、三國君とできちゃった婚なんてしないよ!///」

 陽葵先輩は少し頬を染めた、やや怒った表情で真優美さんに話す。
 でも、陽葵先輩の表情を見ると……満更でも無い!?

「はい、はい。分かっているわよ、陽葵!♪」
「陽葵はその辺のことを、しっかりと考えているからね!!♪」

「さっきのは言葉の綾だよ!!♪」

 真優美さんは、笑いながら陽葵先輩に話す!
 陽葵先輩は少し膨れた表情で、真優美さんに話し始める。

「もぅ!」
「冗談がキツすぎるよ…。お姉ちゃん…!」

 ……

 こうして、俺は陽葵先輩と交際とは言い切れないが、真優美さんの店の中限定で関係を深めることに成った!
 後は、陽葵先輩を狙うライバル達にバレない間に、お互いが相思相愛に成れれば良いのだが……
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