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第5章 個別ルート 伊藤亜紀編
第487話 次の手を考えている篤志
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「……武蔵さん!」
「このICレコーダーに『俺は、私立葉月学園。特進コース二年生に在籍する、伊藤亜紀との男女関係を、性格の不一致から本日をもって解消します!』、『普通コース二年生、三國武蔵。1月○日』と、言うだけでも良いよ!」
「そうすれば、後はこっちで上手にするからさ」
「あっ、でも、そっちの方が俺には確実だね!♪」
篤志は和やかな表情で俺に言うが、後半の文章は嬉しそうな表情で言う!
俺が自ら亜紀と別れるのでは無く、ICレコーダーに依る音声録音で、俺が亜紀と別れる為の証拠作りに篤志はシフトした!
こいつも抜け目が無いな……
(賢い亜紀が、こんな小手先を信用する訳は無いのに、篤志は意外に戦略家では無いのか?)
(けど、俺がその言葉を言ってしまったら、篤志はこれを上手に使うのだろう…)
今度こそ、絶体絶命状況では有るが、俺は眉をひそめながら篤志に言い始める。
「……黒崎も、知っているだろ?」
「亜紀にそんな小手先が、通じないことが……」
俺の言葉の後。
篤志は何故か、勝ち誇った表情で俺に言い始める。
「確かに、これだけの音声で亜紀は信用しないだろう!」
「亜紀はこれを、無理矢理言わされたのを見抜くからな!」
「だが、武蔵さんが言った言葉は、ICレコーダー上では残る!」
「俺には、それだけで十分なんだよ!!」
「!!」
(そうか!)
(篤志の奴は、俺が言った言葉を亜紀に聞かせるのでは無く、俺が言った言葉を葉月学園中に拡散させる気か!!)
葉月学園には当然。篤志を知っている人も居るし、裏の篤志を知らない人間は篤志の言うことを信じる。
篤志からの脅しでも、俺が言った言葉で有るから、それを信じる学園生も自然と多くなる。
二村や松田は、これを俺に復讐する機会と捉え、篤志の行動に呼応するだろうし、折角落ち着いた学年連中だって、俺への嫌がらせを再開させるかも知れない。
妹で有る虹心は俺を信じ、それに応戦するだろうが、虹心は所詮中等部だし、俺の大親友岡谷君は応戦などを全くせず、只傍観するだけだろう。
亜紀は反論するだろうが、亜紀の味方に付く人は少ないだろうし、亜紀はこの地域NO.1で有る名大を目指している。
学園内での心証が悪くなると、絶対進学に不利になるから、亜紀は嫌でも俺に別れを告げることと成る!!///
悪い噂が飛び交う中では、亜紀も勉学に集中出来ない問題も出てくる。
「……おや、おや。武蔵さんも気付きましたか…!」
「武蔵さんは只の、落ちこぼれでは無いようだね」
「じゃあ、選ばせて上げるよ」
「武蔵君自らが、亜紀と別れてくれるか、それともこのICレコーダーに俺の言う言葉を吹き込んでくれるかの?」
篤志はいやらしい表情で、俺に選択を迫ってくる!
俺は腹の鈍い痛みに耐えながらも、真剣な表情と力強い口調で篤志に言い始める。
「そんなの、どっちも無理に決まっているだろ。篤志!」
「人を舐めるんじゃねぇぞ!!」
『バシッ』
『ヒュン……ポト!』
俺は言葉の後。篤志の右手に持っていた、ICレコーダー左手で払いのける。
ICレコーダーは篤志の手から弾き飛ばされ、篤志から少し離れた場所に落ちる。
「!……」
俺の突然攻撃で篤志は一瞬驚くが、篤志は直ぐに苦笑しながら俺に言い始める。
「あはは~~面白いね~~。武蔵さん!」
「気に入ったよ!!」
「じゃあ、後は言葉では無く、武蔵さんの体で聞くよ!」
「最後は心より、体の方が正直だからね!♪」
「けど三対一で、どうやってこの窮地を切り抜けられるかな♪」
「武蔵!」
『ブン!』
篤志は言葉の後、人を殴る顔に変わり、俺の顔面に目掛けて右拳をぶち込もうとする。
だがこっちだって、そんな易々殴られる訳にはいかない。
パンチのスピードだって、さっきの長髪男性と比べればスピードが全くない。
松田並みと言うべきだろうか……
これぐらいなら、俺でも十分に避けることが出来る!
「このICレコーダーに『俺は、私立葉月学園。特進コース二年生に在籍する、伊藤亜紀との男女関係を、性格の不一致から本日をもって解消します!』、『普通コース二年生、三國武蔵。1月○日』と、言うだけでも良いよ!」
「そうすれば、後はこっちで上手にするからさ」
「あっ、でも、そっちの方が俺には確実だね!♪」
篤志は和やかな表情で俺に言うが、後半の文章は嬉しそうな表情で言う!
俺が自ら亜紀と別れるのでは無く、ICレコーダーに依る音声録音で、俺が亜紀と別れる為の証拠作りに篤志はシフトした!
こいつも抜け目が無いな……
(賢い亜紀が、こんな小手先を信用する訳は無いのに、篤志は意外に戦略家では無いのか?)
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今度こそ、絶体絶命状況では有るが、俺は眉をひそめながら篤志に言い始める。
「……黒崎も、知っているだろ?」
「亜紀にそんな小手先が、通じないことが……」
俺の言葉の後。
篤志は何故か、勝ち誇った表情で俺に言い始める。
「確かに、これだけの音声で亜紀は信用しないだろう!」
「亜紀はこれを、無理矢理言わされたのを見抜くからな!」
「だが、武蔵さんが言った言葉は、ICレコーダー上では残る!」
「俺には、それだけで十分なんだよ!!」
「!!」
(そうか!)
(篤志の奴は、俺が言った言葉を亜紀に聞かせるのでは無く、俺が言った言葉を葉月学園中に拡散させる気か!!)
葉月学園には当然。篤志を知っている人も居るし、裏の篤志を知らない人間は篤志の言うことを信じる。
篤志からの脅しでも、俺が言った言葉で有るから、それを信じる学園生も自然と多くなる。
二村や松田は、これを俺に復讐する機会と捉え、篤志の行動に呼応するだろうし、折角落ち着いた学年連中だって、俺への嫌がらせを再開させるかも知れない。
妹で有る虹心は俺を信じ、それに応戦するだろうが、虹心は所詮中等部だし、俺の大親友岡谷君は応戦などを全くせず、只傍観するだけだろう。
亜紀は反論するだろうが、亜紀の味方に付く人は少ないだろうし、亜紀はこの地域NO.1で有る名大を目指している。
学園内での心証が悪くなると、絶対進学に不利になるから、亜紀は嫌でも俺に別れを告げることと成る!!///
悪い噂が飛び交う中では、亜紀も勉学に集中出来ない問題も出てくる。
「……おや、おや。武蔵さんも気付きましたか…!」
「武蔵さんは只の、落ちこぼれでは無いようだね」
「じゃあ、選ばせて上げるよ」
「武蔵君自らが、亜紀と別れてくれるか、それともこのICレコーダーに俺の言う言葉を吹き込んでくれるかの?」
篤志はいやらしい表情で、俺に選択を迫ってくる!
俺は腹の鈍い痛みに耐えながらも、真剣な表情と力強い口調で篤志に言い始める。
「そんなの、どっちも無理に決まっているだろ。篤志!」
「人を舐めるんじゃねぇぞ!!」
『バシッ』
『ヒュン……ポト!』
俺は言葉の後。篤志の右手に持っていた、ICレコーダー左手で払いのける。
ICレコーダーは篤志の手から弾き飛ばされ、篤志から少し離れた場所に落ちる。
「!……」
俺の突然攻撃で篤志は一瞬驚くが、篤志は直ぐに苦笑しながら俺に言い始める。
「あはは~~面白いね~~。武蔵さん!」
「気に入ったよ!!」
「じゃあ、後は言葉では無く、武蔵さんの体で聞くよ!」
「最後は心より、体の方が正直だからね!♪」
「けど三対一で、どうやってこの窮地を切り抜けられるかな♪」
「武蔵!」
『ブン!』
篤志は言葉の後、人を殴る顔に変わり、俺の顔面に目掛けて右拳をぶち込もうとする。
だがこっちだって、そんな易々殴られる訳にはいかない。
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