俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

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第5章 個別ルート 伊藤亜紀編

第485話 篤志のショータイム

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「……」

「みっ、―――」

 俺は大声を出して、周囲に助けを呼ぼうと声を発した直後。爽やか髪型男性も俺に近付いて来るが、その時に右ポケットからナイフをチラつかせ、和やかな表情と低い口調で俺に言い始める。

「…おっと。下手に助けを呼ぼうとしたら、遠慮無しナイフで武蔵君の腹を刺してえぐるよ~!」
「きっと、凄く痛いよ~~!」
「それでも良ければどうぞ!♪」

「くっ…」

(これは以前の二村の時より、たちが悪いな!)
(あの時は学園内の出来事で有ったが、今回は学園外での出来事だ)

(知り合いも付近に居る感じはしないし、今回こそ冗談抜きで不味いな///)
(これは脅しでは無く、本気だろうし…)

 篤志は交渉決裂をした時に備えて、篤志の下僕を事前に派遣させていた。
 最後は武力で、篤志は俺に迫る構えだ。

 あの時…。奢りと言う甘い言葉で、篤志の誘いに乗るんじゃなかった!///

 ……

 俺は二人の男性に連行されて、付近に有る児童公園に連行される。
 俺も、抵抗を見せずに連れて行かれる。

 二人は迷うこと無く児童公園に向かって行くのだから、この二人はこの地域に住んでいる人なんだろう。
 そうでなければ、児童公園の存在なんて知らないからだ。

 児童公園内は冬の時期で有るし、17時を過ぎた時刻で有るから人気は全く無いし、周囲も薄暗くなり始めている。
 児童公園周辺に一軒家は無く、マンションやアパートが立ち並んでいる場所で有るから、地元の正義マンに依る助けも期待出来ないだろう。

 俺は児童公園の奥地に連行されて、この二人の依るリンチが始まるかと思っていたら、長髪男性が澄ました表情で俺に話し始める。
 ちなみに、俺は拘束などはされていないが、簡単には逃げ出せない状況で有った。

「篤志さんが来るまで、大人しく待っておれ!」
「お前の行方は、篤志さんが決める!!」

 長髪男性の言葉の後。爽やか髪型男性が、ナイフを右手でチャラチャラ振り回しながら、はしゃいだ表情で俺に言い始める。

「けど、もし逃げ出そうとしたら、君の背中にナイフが遠慮なく飛んで行くから、馬鹿な真似はしないでね♪」
「こっちも、人殺しだけは避けたいから!」

(このナイフを持っている男は、雰囲気的に信濃彗星に似ているな!)
(長髪男性は強そうな感じで有るが、爽やか髪型男性の方はナイフに頼っているから、其処までは強くないだろう)

(だが、俺には勝てる相手では無い…)

 俺が、児童公園に連行されてから数分後。
 篤志が児童公園にやって来る。

 篤志は俺に近付き、爽やか表情で挨拶を始める。
 篤志は俺の正面にいて、篤志の下僕達は俺の後方に居る。

「いや~~。武蔵さん!」
「こんな所で、再びお目にかかるとは~~♪」
「所で、何をしているんですか~~♪」

 篤志は第三者を装って、俺に言葉を掛ける。
 俺は怒りを含ませた口調で、篤志に言い始める。

「ふざけるな! 黒崎篤志!!(怒)」
「お前が、仕組んだことだろうが!!(怒)」

「おや、おや…。俺は仕組んでいませんよ~!」
「武蔵さんが二人組の男性に、勝手に襲われただけでしょ~~」

 篤志は和やかな表情で俺に話すが、真面目な表情に変わって言葉を続ける。

「……俺は、その二人とは知り合いですので、俺のお願いを聞いて貰えれば、無傷で帰れると思いますよ。三國武蔵さん…!」

(どうせそのお願いとは、亜紀とみずから別れろだろ!)

「お前の言いたいことは分かっているよ。黒崎!」
「だが、こんな脅しで屈服する俺では無い!!」

 俺は、篤志を睨み付けながら力強い口調で言うが、篤志は表情をニヤつかせながら言い始める。

「おや、おや…。武蔵さんは口の聞き方が成っていないね~~」
「俺は武蔵さんに丁寧な言葉で喋っているのに、武蔵さんは汚い言葉を使う…」

「…おい!」
「一発…。痛い目見せろ!!」

 後半の文章は、真面目な表情に篤志は変わって、二人の下僕向けて指示を出す。
 その言葉の後。二人の下僕は動き出す!

『ガシッ!』

 爽やか髪型男性が素早く俺の両肩を掴み、俺を掴んだ直後。長髪男性が連係良く、俺の腹部に拳をぶち込んで来た!!
 また、今回もワンサイドゲームにされるのか……
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