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第5章 個別ルート 伊藤亜紀編
第453話 葉月祭に名人が来訪!? その2
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「……もしかして、武蔵君」
「君は、勘違いしていない?」
「上井の苗字は同じだけど、名前が全然違うよ」
「プロの人は“聡太”さんで有って、今日将棋クラブに来訪する人とは“颯大”さんだから……」
亜紀は呆れた表情で俺に言う。
俺は亜紀の言葉で、再度驚きの声を上げる。
「えっ!?」
「嘘!!///」
『サッ』
俺は言葉の後。スマートフォンをポケットから取りだして、上井さんでWeb検索を掛ける……
俺はWeb検索結果で出た、本物の上井さんと、POPデザインに書かれている上井さんの名前を見比べる……
「……本当だ。名前が違うわ!」
葉月学園に来訪する、上井さんが偽物だと知り俺は愕然とする……
もし本物だったら、サインを貰おうと思っていたのに……
亜紀は澄ました表情で、俺に言い始める。
「まぁ、そう言うこと。武蔵君!」
「名前が良く似ているから、将棋クラブの人達はこれで集客を呼ぼうとしたのでしょうね」
「けど、地域の将棋クラブの中では中々の腕前らしいよ!」
「今年で、65歳に成るらしいけど……」
「…………」
(65歳の、上井颯大か……)
(名人と言うより長老だよな……)
俺はまんまと、将棋クラブの策略に嵌められる所で有った!
好青年の上井さんと信じつつ、名前違いの“長老”上井さんが現れたら、怒りよりもショックの方が大きいだろう……
「偽物の上井さんでは、対局戦を見る気は起きないな…!」
俺は、眉をひそめながら呟く。
だが、亜紀は興味持った表情で呟き始める!
「でも……上井さんの腕前は確かな物だから、面白そうかも知れないわね!」
「将棋クラブのクラブ長さんも、其処らの素人では無いと思うから、意外に盛り上がるかも知れない!!」
(クラブ同士の対局戦より、外部の人を呼んだ方が盛り上がるに決まっているよな!)
(同じ上井さんには変わりないし(!?)、腕が有る人なら人違いでも案外楽しめるかも知れない!?)
……
将棋クラブ部室前で、俺と亜紀は“上井さん”絡みで盛り上がったが、その対局戦の観戦はしないことに成った。
恐らくだが、対局戦を見てしまったら最後まで見たくなると、俺と亜紀は判断した。
まだ、他の文化部も見て回りたかったのも有るし、15時半から中等部の体育館で、亜紀の妹で有る、桃香ちゃんクラスの演奏会も有る。
俺と亜紀は将棋クラブの部室を離れ、まだ見てみない文化部巡りを再開させる。
☆
俺は亜紀と一緒に、旧校舎に有る文化部を大体見終わった時。亜紀は和やかな表情で話し掛けてくる。
「武蔵君!」
「武蔵君は、茶道に興味が有る?」
「……茶道?」
「あの……花を生けたり、抹茶を飲む奴?」
「……言葉が少し変だけど、まぁ、それで良いや」
俺は澄ました表情で亜紀に言うと、亜紀から呆れた表情で言われるが、澄ました表情に変わって俺に言葉を続ける。
「有料には成るけど、茶道室で茶道部の茶会が開かれているのよ!」
「武蔵君が良ければ、おやつ代わりに抹茶と和菓子でもどうかなと……」
亜紀は俺を茶会に誘ってきたと言えば良いのだろうか?
茶道部の茶道室は何故か学園校舎では無く、学園図書館の施設内に有るが、葉月祭時は茶会が開かれている。
茶道部は高等部のみの部活動で有り、またその性格上から女子生徒しか入部出来ない。
茶会とは言え、男子だけで茶道室に入るには凄く勇気がいるが、亜紀と一緒なら問題なく入れる?
(抹茶か…)
(余り美味しいかった記憶が無いけど、亜紀が希望しているなら応えるべきだよな!)
「良いよ。亜紀!」
「ちょうど、15時前だし“おやつ”の時間にしようか!」
俺は和やかな表情で亜紀に言う。
抹茶は美味しくなくても、抹茶のお茶請けには甘い和菓子が出るから、お菓子を食べに行くと考えれば良いだろう!
「君は、勘違いしていない?」
「上井の苗字は同じだけど、名前が全然違うよ」
「プロの人は“聡太”さんで有って、今日将棋クラブに来訪する人とは“颯大”さんだから……」
亜紀は呆れた表情で俺に言う。
俺は亜紀の言葉で、再度驚きの声を上げる。
「えっ!?」
「嘘!!///」
『サッ』
俺は言葉の後。スマートフォンをポケットから取りだして、上井さんでWeb検索を掛ける……
俺はWeb検索結果で出た、本物の上井さんと、POPデザインに書かれている上井さんの名前を見比べる……
「……本当だ。名前が違うわ!」
葉月学園に来訪する、上井さんが偽物だと知り俺は愕然とする……
もし本物だったら、サインを貰おうと思っていたのに……
亜紀は澄ました表情で、俺に言い始める。
「まぁ、そう言うこと。武蔵君!」
「名前が良く似ているから、将棋クラブの人達はこれで集客を呼ぼうとしたのでしょうね」
「けど、地域の将棋クラブの中では中々の腕前らしいよ!」
「今年で、65歳に成るらしいけど……」
「…………」
(65歳の、上井颯大か……)
(名人と言うより長老だよな……)
俺はまんまと、将棋クラブの策略に嵌められる所で有った!
好青年の上井さんと信じつつ、名前違いの“長老”上井さんが現れたら、怒りよりもショックの方が大きいだろう……
「偽物の上井さんでは、対局戦を見る気は起きないな…!」
俺は、眉をひそめながら呟く。
だが、亜紀は興味持った表情で呟き始める!
「でも……上井さんの腕前は確かな物だから、面白そうかも知れないわね!」
「将棋クラブのクラブ長さんも、其処らの素人では無いと思うから、意外に盛り上がるかも知れない!!」
(クラブ同士の対局戦より、外部の人を呼んだ方が盛り上がるに決まっているよな!)
(同じ上井さんには変わりないし(!?)、腕が有る人なら人違いでも案外楽しめるかも知れない!?)
……
将棋クラブ部室前で、俺と亜紀は“上井さん”絡みで盛り上がったが、その対局戦の観戦はしないことに成った。
恐らくだが、対局戦を見てしまったら最後まで見たくなると、俺と亜紀は判断した。
まだ、他の文化部も見て回りたかったのも有るし、15時半から中等部の体育館で、亜紀の妹で有る、桃香ちゃんクラスの演奏会も有る。
俺と亜紀は将棋クラブの部室を離れ、まだ見てみない文化部巡りを再開させる。
☆
俺は亜紀と一緒に、旧校舎に有る文化部を大体見終わった時。亜紀は和やかな表情で話し掛けてくる。
「武蔵君!」
「武蔵君は、茶道に興味が有る?」
「……茶道?」
「あの……花を生けたり、抹茶を飲む奴?」
「……言葉が少し変だけど、まぁ、それで良いや」
俺は澄ました表情で亜紀に言うと、亜紀から呆れた表情で言われるが、澄ました表情に変わって俺に言葉を続ける。
「有料には成るけど、茶道室で茶道部の茶会が開かれているのよ!」
「武蔵君が良ければ、おやつ代わりに抹茶と和菓子でもどうかなと……」
亜紀は俺を茶会に誘ってきたと言えば良いのだろうか?
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(抹茶か…)
(余り美味しいかった記憶が無いけど、亜紀が希望しているなら応えるべきだよな!)
「良いよ。亜紀!」
「ちょうど、15時前だし“おやつ”の時間にしようか!」
俺は和やかな表情で亜紀に言う。
抹茶は美味しくなくても、抹茶のお茶請けには甘い和菓子が出るから、お菓子を食べに行くと考えれば良いだろう!
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