373 / 655
第4章 高等部先輩と後輩
第373話 電車内で告白!? その1
しおりを挟む
(……伊藤さんの趣味が分からないから、何を話せば良いか分からない///)
(進路の話しをしても伊藤さんは名大。俺は提携私立大学では、話しが噛み合わないだろう……)
『ガタン、ガタン、―――♪』
「ねぇ……三國君…!」
伊藤さんが頬杖を付いて、澄ました表情で窓からの景色を見たまま、俺に話し掛けてくる!
この雰囲気からして、伊藤さんは俺に何を言い始めるのだろうか?
「三國君はさ……今の、彩織の状況を知っている…?」
「二村さんのこと…!?」
「知っているも何も、松田と付き合う一歩手前の関係なんでしょ?!」
伊藤さんは突然、二村のことを聞いてくるから、俺は馬鹿にされたと感じて少し強気の口調で言ってしまう。
だけど、伊藤さんは頬杖を付いて、窓の方に顔を向けたまま、表情を変えず言葉を続ける。
「……予想はしていたけど『一歩手前』で、三國君の情報は終わっているか…!」
「???」
(伊藤さんは、何が言いたいのだ!?)
(二村と松田が、付き合い始めたとでも言いたいのか…!?)
(だが、今更そんなをの聞いても俺は驚かないよ!)
『まもなく、○○に到着します!』
『扉は、―――』
車内アナウンスを聞きながら、俺は心の中で感じる。
俺の情報網は実質、高岡しか居ないが、高岡は“こうもり”の割に優秀な情報網ではない。
岡谷君は独自の情報網を持っているが、秘匿するタイプなので、余程のことが無い限り俺には教えてくれない。
伊藤さんは頭が良いし、学年一の美少女で有る上。二村とは元親友で有ったから、情報を掴むのが早いのだろう。
伊藤さんは相変わらず頬杖を付いて、窓の方に顔を向けたまま言葉を続ける。
「これは……私の親友伝手から聞いた話しだけど、遂に松田君が彩織に告白して、彩織はそれを受け入れたみたい……」
「後は、言わなくても分かるよね。三國君……」
最後の文章は、悲しそうな口調で言う伊藤さん。
俺は、納得した表情で呟き始める。
「……そうか…!」
「二村さんは完全に、松田と松田グループの手に落ちたか…!」
「うん……そう…!」
「私の予想では、私の傘から離れた彩織は、再び苛めを受けると踏んでいたけど、当てが外れてしまった…」
伊藤さんは頬杖を付いて、窓の方に顔を向けたまま、澄ました表情で有るが残念そうに呟く。
これで俺と伊藤さんは、二村との関係修復は完全に無くなった。
『ドアが閉まります♪』
電車は現在。駅に停車中で有るが、俺たちが降りる駅はまだまだ先で有る。
ここで、伊藤さんに変化が訪れる。
「それでね……三國君!」
「私は悩んでいるのだ!」
頬杖を付いて窓の方に顔を向けたまま、伊藤さんは澄ました表情で呟くが言葉の後、頬杖を付くのを止めて、俺の方へゆっくりと振り向く。
「……」
「……///」
伊藤さんの澄ました表情。
澄ました表情で有るが、伊藤さんは美少女だからその顔を間近に見ると、俺の頬は染まり、胸は弾む……///
伊藤さんは澄ました表情と、冷静な口調で俺に話し始める。
「彩織は完全に、私と三國君を捨てた…!」
「私は、彩織との関係修復を優先して、三國君の気持ちを断わった…///」
「私は三國君の気持ちを断わってからも、何度も彩織に謝ったり、話し合いを試みたけど、彩織は全て拒否をした…///」
『亜紀…!』
『私はもう、三國君のことはどうでも良いけど、亜紀だけは絶対に許さない!(怒)』
『私の応援をする振りをして、横から手を出すなんて、親友のすることでは無いよ!!(怒)』
「彩織は凄く険しい顔をして、私に言い放った…」
「そして……彩織は私と喧嘩したまま、松田君と付き合い始めた……」
「……」
俺が悪い部分も有るけど、俺と伊藤さんは二村さんを軽く見ていたから、こう成ってしまった……
(進路の話しをしても伊藤さんは名大。俺は提携私立大学では、話しが噛み合わないだろう……)
『ガタン、ガタン、―――♪』
「ねぇ……三國君…!」
伊藤さんが頬杖を付いて、澄ました表情で窓からの景色を見たまま、俺に話し掛けてくる!
この雰囲気からして、伊藤さんは俺に何を言い始めるのだろうか?
「三國君はさ……今の、彩織の状況を知っている…?」
「二村さんのこと…!?」
「知っているも何も、松田と付き合う一歩手前の関係なんでしょ?!」
伊藤さんは突然、二村のことを聞いてくるから、俺は馬鹿にされたと感じて少し強気の口調で言ってしまう。
だけど、伊藤さんは頬杖を付いて、窓の方に顔を向けたまま、表情を変えず言葉を続ける。
「……予想はしていたけど『一歩手前』で、三國君の情報は終わっているか…!」
「???」
(伊藤さんは、何が言いたいのだ!?)
(二村と松田が、付き合い始めたとでも言いたいのか…!?)
(だが、今更そんなをの聞いても俺は驚かないよ!)
『まもなく、○○に到着します!』
『扉は、―――』
車内アナウンスを聞きながら、俺は心の中で感じる。
俺の情報網は実質、高岡しか居ないが、高岡は“こうもり”の割に優秀な情報網ではない。
岡谷君は独自の情報網を持っているが、秘匿するタイプなので、余程のことが無い限り俺には教えてくれない。
伊藤さんは頭が良いし、学年一の美少女で有る上。二村とは元親友で有ったから、情報を掴むのが早いのだろう。
伊藤さんは相変わらず頬杖を付いて、窓の方に顔を向けたまま言葉を続ける。
「これは……私の親友伝手から聞いた話しだけど、遂に松田君が彩織に告白して、彩織はそれを受け入れたみたい……」
「後は、言わなくても分かるよね。三國君……」
最後の文章は、悲しそうな口調で言う伊藤さん。
俺は、納得した表情で呟き始める。
「……そうか…!」
「二村さんは完全に、松田と松田グループの手に落ちたか…!」
「うん……そう…!」
「私の予想では、私の傘から離れた彩織は、再び苛めを受けると踏んでいたけど、当てが外れてしまった…」
伊藤さんは頬杖を付いて、窓の方に顔を向けたまま、澄ました表情で有るが残念そうに呟く。
これで俺と伊藤さんは、二村との関係修復は完全に無くなった。
『ドアが閉まります♪』
電車は現在。駅に停車中で有るが、俺たちが降りる駅はまだまだ先で有る。
ここで、伊藤さんに変化が訪れる。
「それでね……三國君!」
「私は悩んでいるのだ!」
頬杖を付いて窓の方に顔を向けたまま、伊藤さんは澄ました表情で呟くが言葉の後、頬杖を付くのを止めて、俺の方へゆっくりと振り向く。
「……」
「……///」
伊藤さんの澄ました表情。
澄ました表情で有るが、伊藤さんは美少女だからその顔を間近に見ると、俺の頬は染まり、胸は弾む……///
伊藤さんは澄ました表情と、冷静な口調で俺に話し始める。
「彩織は完全に、私と三國君を捨てた…!」
「私は、彩織との関係修復を優先して、三國君の気持ちを断わった…///」
「私は三國君の気持ちを断わってからも、何度も彩織に謝ったり、話し合いを試みたけど、彩織は全て拒否をした…///」
『亜紀…!』
『私はもう、三國君のことはどうでも良いけど、亜紀だけは絶対に許さない!(怒)』
『私の応援をする振りをして、横から手を出すなんて、親友のすることでは無いよ!!(怒)』
「彩織は凄く険しい顔をして、私に言い放った…」
「そして……彩織は私と喧嘩したまま、松田君と付き合い始めた……」
「……」
俺が悪い部分も有るけど、俺と伊藤さんは二村さんを軽く見ていたから、こう成ってしまった……
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説

僕(じゃない人)が幸せにします。
暇魷フミユキ
恋愛
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】
・第1章
彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。
そんな彼を想う二人。
席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。
所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。
そして彼は幸せにする方法を考えつく――――
「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」
本当にそんなこと上手くいくのか!?
それで本当に幸せなのか!?
そもそも幸せにするってなんだ!?
・第2章
草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。
その目的は――――
「付き合ってほしいの!!」
「付き合ってほしいんです!!」
なぜこうなったのか!?
二人の本当の想いは!?
それを叶えるにはどうすれば良いのか!?
・第3章
文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。
君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……
深町と付き合おうとする別府!
ぼーっとする深町冴羅!
心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!?
・第4章
二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。
期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する――
「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」
二人は何を思い何をするのか!?
修学旅行がそこにもたらすものとは!?
彼ら彼女らの行く先は!?
・第5章
冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。
そんな中、深町凛紗が行動を起こす――
君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!
映像部への入部!
全ては幸せのために!
――これは誰かが誰かを幸せにする物語。
ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。
作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!

先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。
後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。
しかし、そこに香奈が現れる。
成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……
オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕!
※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。
「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。
【今後の大まかな流れ】
第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。
第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません!
本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに!
また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます!
※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。
少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?
みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。
普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。
「そうだ、弱味を聞き出そう」
弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。
「あたしの好きな人は、マーくん……」
幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。
よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。


極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

マッサージ
えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。
背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。
僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる