俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

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第4章 高等部先輩と後輩

第373話 電車内で告白!? その1

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(……伊藤さんの趣味が分からないから、何を話せば良いか分からない///)
(進路の話しをしても伊藤さんは名大なだい。俺は提携私立大学では、話しが噛み合わないだろう……)

『ガタン、ガタン、―――♪』

「ねぇ……三國君…!」

 伊藤さんが頬杖ほおづえを付いて、澄ました表情で窓からの景色を見たまま、俺に話し掛けてくる!
 この雰囲気からして、伊藤さんは俺に何を言い始めるのだろうか?

「三國君はさ……今の、彩織の状況を知っている…?」

「二村さんのこと…!?」
「知っているも何も、松田と付き合う一歩手前の関係なんでしょ?!」

 伊藤さんは突然、二村のことを聞いてくるから、俺は馬鹿にされたと感じて少し強気の口調で言ってしまう。
 だけど、伊藤さんは頬杖を付いて、窓の方に顔を向けたまま、表情を変えず言葉を続ける。

「……予想はしていたけど『一歩手前』で、三國君の情報は終わっているか…!」

「???」

(伊藤さんは、何が言いたいのだ!?)
(二村と松田が、付き合い始めたとでも言いたいのか…!?)

(だが、今更そんなをの聞いても俺は驚かないよ!)

『まもなく、○○に到着します!』
『扉は、―――』

 車内アナウンスを聞きながら、俺は心の中で感じる。
 俺の情報網は実質、高岡しか居ないが、高岡は“こうもり”の割に優秀な情報網ではない。
 岡谷君は独自の情報網を持っているが、秘匿するタイプなので、余程のことが無い限り俺には教えてくれない。

 伊藤さんは頭が良いし、学年一の美少女で有る上。二村とは元親友で有ったから、情報を掴むのが早いのだろう。
 伊藤さんは相変わらず頬杖を付いて、窓の方に顔を向けたまま言葉を続ける。

「これは……私の親友伝手から聞いた話しだけど、遂に松田君が彩織に告白して、彩織はそれを受け入れたみたい……」

「後は、言わなくても分かるよね。三國君……」

 最後の文章は、悲しそうな口調で言う伊藤さん。
 俺は、納得した表情で呟き始める。

「……そうか…!」
「二村さんは完全に、松田と松田グループの手に落ちたか…!」

「うん……そう…!」
「私の予想では、私の傘から離れた彩織は、再び苛めを受けると踏んでいたけど、当てが外れてしまった…」

 伊藤さんは頬杖を付いて、窓の方に顔を向けたまま、澄ました表情で有るが残念そうに呟く。
 これで俺と伊藤さんは、二村との関係修復は完全に無くなった。

『ドアが閉まります♪』

 電車は現在。駅に停車中で有るが、俺たちが降りる駅はまだまだ先で有る。
 ここで、伊藤さんに変化が訪れる。

「それでね……三國君!」
「私は悩んでいるのだ!」

 頬杖を付いて窓の方に顔を向けたまま、伊藤さんは澄ました表情で呟くが言葉の後、頬杖を付くのを止めて、俺の方へゆっくりと振り向く。

「……」

「……///」

 伊藤さんの澄ました表情。
澄ました表情で有るが、伊藤さんは美少女だからその顔を間近に見ると、俺の頬は染まり、胸は弾む……///

 伊藤さんは澄ました表情と、冷静な口調で俺に話し始める。

「彩織は完全に、私と三國君を捨てた…!」
「私は、彩織との関係修復を優先して、三國君の気持ちを断わった…///」

「私は三國君の気持ちを断わってからも、何度も彩織に謝ったり、話し合いを試みたけど、彩織は全て拒否をした…///」

『亜紀…!』
『私はもう、三國君のことはどうでも良いけど、亜紀だけは絶対に許さない!(怒)』
『私の応援をする振りをして、横から手を出すなんて、親友のすることでは無いよ!!(怒)』

「彩織は凄く険しい顔をして、私に言い放った…」
「そして……彩織は私と喧嘩したまま、松田君と付き合い始めた……」

「……」

 俺が悪い部分も有るけど、俺と伊藤さんは二村さんを軽く見ていたから、こう成ってしまった……
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