俺のモテない学園生活を妹と変えていく！？ ―妹との二人三脚で俺はリア充になる！―

第4章 高等部先輩と後輩

第296話 後輩と過ごす時間

「武蔵君！　コーラが冷たくてとっても美味しいよ！！♪」
「武蔵君も飲んだら？♪」

　今日香ちゃんがコーラを勧めてくるので、俺も蓋を開けてコーラを飲み始める。
　お金を出したのは俺だが……気にしないで置こう！

「ごく、ごく、―――」

「うん。よく冷えているね！♪」

　コーラを有る程度飲んだ後、俺は爽やかな表情で今日香ちゃんに言う。
　今の表情ならきっと、コーラ会社から、CM出演オファーが来るかも知れない？

「うん。冷たくて美味しいね！♪」
「武蔵君！！♪」

「ごく、ごく、―――」

　今日香ちゃんは俺に笑顔で言いながら、再びコーラを飲み始める。
　コーラ一本でこれだけ喜んでくれるとは、どれだけ優しい子のなのだろうか！！

　男をATMや便利屋としか見ていない、特定女性とは大違いで有る！！
　コーラを有る程度飲んだ後、今日香ちゃんは笑顔で俺に話し始める。

「さて！　喉も潤ったし……武蔵君との会話を始めようかな！♪」
「この前は、私のことを話したから、今日は武蔵君の家庭状況を教えてくれるかな？♪」

「俺の家庭状況…？」
「まぁ……一般的な家庭だと思うよ！」
「俺の家は、今時の共働きで有って―――」

　俺は穏やかな表情で、俺の家庭状況を今日香ちゃんに話し始める。
　両親が共働きのことや兄妹のこと。そんな内容を今日香ちゃんに話し始める……

　……

「へぇ～～、虹心ちゃんはそんなに家事が上手なんだ！」
「僕とはえらい違い…///」

　俺は虹心に関する事を今日香ちゃんに話すと、今日香ちゃんは驚きながら言う。

「僕も……家事はするけど、虹心ちゃんほど細かくはしないね！」
「お店やお家の掃除もピカピカまではしないし、料理もスーパーの惣菜品や近所に食べに行く時も多いからね…！」

　最後の文章は、穏やかな表情で言う今日香ちゃん。
　今日香ちゃんの場合は、おじいさんと二人暮らしの上、お店の手伝いもしている。
　それで、虹心のような家事をおこなえと、言う方が無理で有ろう……

「けど、武蔵君は虹心ちゃんのお陰で、家事に追われない生活をしているんだ！」

「……そうなるね！」
「虹心が余分に働き過ぎな部分も有るけど、そのお陰で俺は楽を出来ているし、母親も助かっているだろう……」

　お互い、和やかな表情で言う。
　今日香ちゃんは、その表情で言葉を続ける。

「うん！　武蔵君の家庭状況分かった！！」
「じゃあ、ここからが本題だけど……。武蔵君は、お菓子作りに興味は有るかな？♪」

（本題は本題だけど……それは早すぎるだろ。今日香！）
（これだけの会話で今日香はもう、俺との将来の決意を固めたのか！？）

「お菓子作りか……以前、今日香ちゃんが言っていたように、俺も作るのが専門では無く、食べるの専門だからな…！」

　俺は顔を上に向けながら言う。
　嘘でも良いから『お菓子作りに興味有る！』と言うのが正しい選択（？）だと感じるが、正直に言って、俺はお菓子作りに興味は無い。

　兄が一時。お菓子作りに興味を持って、兄主導で俺たち兄妹は、兄の手伝いをしたことが有るが、その時に作ったお菓子はホットケーキや、プリンの素を使って作るプリンぐらいで有って、本格的なお菓子作りとは言い切れないだろう……

「あっ、そっか……武蔵君は男の子だからね…！」
「興味を持たないのは当然か……」

　今日香ちゃんは澄ました表情で言う。
　今日初めて見る、笑顔系以外の表情だ！
　だが、今日香ちゃんは穏やかな表情で俺に話し始める。

「でもさ、武蔵君！」
「今までが、機会が無かっただけで有って、これからお菓子作りに興味を持つかも知れないよ！♪」

（まだ……続かせるか！）
（其処まで、俺のことを気に入ったのか！！）

（気持ちは凄く嬉しいけど……俺はパティシエの道に進む気は“さらさら”無いぞ！）
（大体……自分の将来もまだ、碌ろくに決めていないのに、今日香ちゃんの希望だけで、俺の人生を決定させることは出来ないよ！///）

「うーん…。そうかもねと言いたいけど、俺は手先が器用では無いからな！」
「よっぽど何かに感化されない限り、俺は興味を持たないと思う…！」

　俺は興味がない表情で今日香ちゃんに言うが、言い方を間違えてしまったのだろう。
　今日香ちゃんは突然、目を輝かせて俺に言い始めた！？