俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

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第4章 高等部先輩と後輩

第292話 二学期初日の教室

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「まぁ、兄ちゃん…!」
「私が兄ちゃんの側に居るんだから、小鞠ちゃんのことは一旦諦める!」

「兄ちゃんの失言も当然有るけど、兄ちゃんは伊藤さんを求める余り、小鞠ちゃんの心を傷つけた!!」
「小鞠ちゃんも、木付さんが好きで付き合っているのでは無く、兄ちゃんへの仕返し名目で付き合っているのだから、そんなに長く、その関係は続かないと思うよ…」

 虹心は俺に、困った微笑み表情で言ってくれる。
 虹心なりに、俺を慰めてくれている。

「虹心の言葉通りだと良いんだがな……」

 俺は呟く表情で虹心に呟く。
 全ては俺がまいた種で有るから、小鞠ちゃんの“ほとぼり”が冷めるのを待つしか無い。

 だが、もし、木付さんが強引な人だったら、優しい小鞠ちゃんのことだ。
 きっと、そのまま関係を深めてしまうだろう……
 それに同級生同士の上、クラブ同士なら周りからの反対も少ない……

 その後は、少しくらいムードの通学となってしまうが、それは俺が勝手に成っただけで有り、虹心は何時も通りだった……
 俺は虹心からの陽気声を聞きながら、一緒に学園に向かう。

 ……

「じゃあ、兄ちゃん!」
「此処で一旦お別れね!!」

「私はお昼時には居ないけど、冷凍庫に冷凍食品とかが有るから、昼食を買って帰らなくても良いからね!!♪」

 葉月学園の正門を入った所で、俺は虹心と別れるのだが、虹心は笑顔で俺に別れの挨拶と言付けを言う。
 俺はそれを、和やかな表情で虹心に言う。

「ありがとう。虹心!」
「じゃあ、また家でな!!」

「バイバイ。兄ちゃん!♪」

「あぁ…!」

 お互い、別れの挨拶をして、お互いがそれぞれの校舎に向かう。
 普段より、到着時間は遅いが走る必要性は無い。
 何時ものスピードで俺は、高等部校舎に向かう……

(今日は二学期初日だから、授業らしいことが無くて気が楽だな…!)

 俺は心の中でそう感じながら高等部校舎、昇降口に入り、下履きから上履きに履き替える。
 昇降口には数人のクラスメイトが居るが、俺は人気者では無いので、向かうから声を掛けられるのは少ない……

 上履きを履いた俺は校舎の廊下を歩き、俺の教室を目指して歩く。
 教室(二年七組)に着いた俺は、教室の扉を開けて中に入る。

『ガラ!』

 俺が、教室内に入ると教室内に居るクラスメイト達は、一瞬俺の方に顔を向けるが、直ぐに視線を戻すと言うより戻される!!///

『ピシャ!』

(何時も通りだな……)
(流石、底辺男…(泣))

 俺は自分の席に座り、授業の準備は特に無いが、提出する課題と筆記用具だけはカバンから取りだして置く。
 何時もより来た時間が遅いので、8割以上のクラスメイト達は既に来ていた。

 岡谷君は、時間ギリギリに来る子なのでまだ来ていないが、高岡たちの陰キャラ連中たちは来ている。
 静かにスマートフォンを眺めていたり、ライトノベルだと思われる小説を読んでいる。

 そして、松田や中田達も既に来ており、陽キャラ連中やDQN女子。そして二村も含めて、始業前の会話を楽しんでいる。
 二村は真面目少女から完全、あっちの世界に行ってしまった!///

 二村の髪の毛は黒髪だったに、少し茶色系に変わって、以前は化粧をしていなかったのに、化粧をしている……
 葉月学園の園則に『生徒の化粧は禁止』とは書いていないのだろう……

(制服も……少し乱れた着こなし方をしている)
(俗に言う、夏休みデビューを二村はしてしまったか……)

(もう……アレでは、学年一位・二位を争う美少女では無いな…)
(純粋無垢が美少女の定義なのに、ビッチは幾ら顔立ちが良くても……美少女とは言えない!?)

(当然だが……二村は、松田達から離れることは無かったか)
(そりゃあ……彼奴らと居れば、人生は楽しくなるからな!?)

(それにしても、俺と伊藤さんが期待していた、古賀が動かなかったとは……)

 俺は松田達を見ながら、そう考えていた……
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