上 下
184 / 653
第3章 身近すぎる異性との関係

第184話 夜更け前の来訪者 その1

しおりを挟む
 当初はやる気が出なかった試験対策勉強で有るが、途中からやる気が出て来て、有る程度集中しながら時間は進んで行く……

 ……

「うーん!」
「今晩は意外に頑張れたぞ!!」
「でも、今日は此処までしておこう!!」

 試験対策勉強に一区切りが付いた所で、俺は伸びをしながら終了宣言をする。

「今の時刻は……23時30分か!」
「時々、やる○スイッチが直る時が有るんだよな!!」

 俺は馬鹿なことを呟いて、眠りへ就く前にトイレだけを済ませて寝ようかと思い、自室からトイレに向かう。
 ちなみに、この家のトイレは一階にしかない。

 その為、兄が学生時代の時や、父親が単身赴任以前の時は、朝のトイレは良く渋滞をしていた。
 トイレを済ませて自室に戻り、ベッドに潜り込もうとした時、俺の部屋に誰かの足音が近づいて来た?

(誰か来た…?)
(まさかと思うが……虹心?)

 俺は身構えるつもりでは無いがベッドには入らず、ドアの方に視線を向ける。
 先ほどの足音は、俺のドア前で止まりノックをされる。

『コン、コン♪』

「……兄ちゃん。まだ、起きているでしょ!」

 ノックの主は、やはり虹心で有った。
 普段の柔らかい口調では無く、少し怒っている感じがする口調の気がする?

「……起きているよ」

「…入って良い?」

 俺はドア向こうに居る虹心に、落ち着いた口調で言うと、虹心は少し低めの声で言う。
 兄も自室に居るが、明日は休暇と言っていたので、虹心を俺の部屋に招き入れて会話をしても問題は無いだろう。

「……良いよ!」

『ガチャ!』

 俺は落ち着いた口調で言うと、直ぐにドアが開いて虹心が部屋に入ってくるが、表情は険しい表情をしている!!

『パタン!』

 虹心はドアを閉めてから、立ったままの状態で有る上、その険しい表情で話し始める。

「兄ちゃん……さっき、小鞠ちゃんと改めて話しをしたよ…!」
「小鞠ちゃんは……兄ちゃんとの関係を、親友でも求めないって…」

「……態々わざわざそんな事を言い来たのか。虹心…」

 俺には聞きたくない言葉で有った。
 小鞠ちゃんのとの関係修復は、今日や明日で出来る物では無い。

 それに小鞠ちゃんは俺を選ばす、園芸クラブの男子を選ぶ宣言を俺にしている。
 虹心はその表情で言葉を続ける。

「兄ちゃん……兄ちゃんは分かっていると思うけどさ、何で余計なことを言ったの!?」
「素直に謝れば、小鞠ちゃんは許すつもりだったんだよ!!」

 口調を強めながら言う虹心。
 余計なことと言えば……俺が好意を求めた発言をした事だろう。
 小鞠ちゃんは夕方の俺のやり取りの全てを、虹心に話したのだろう。

 だが、アレは俺の言葉足らずが招いた悲劇で有って、本当に虫が良いつもりで言った訳では無い。
 俺は弁解をする表情で、虹心に言い始める!!///

「虹心!///(汗)」
「アレは誤解なんだ!!」
「本当に親友からやり直そうと言った意味で有って、恋人関係を目指して言った訳では無いんだ!!///」

「ふぅ~~」

 俺は言い終えると、虹心は困った表情に成ってため息を吐く。

「そんなの……分かっているよ。兄ちゃん…」
「けど、小鞠ちゃんに取っては、兄ちゃんと決別を決意する言葉に成ってしまった…」

「兄ちゃんは何時も、肝心な所でドジを踏むからね……」

 困った表情で言う虹心だが、最後の文章は微笑みながら言う!?
 俺がドジを踏んだことを、虹心にとっては嬉しいの!??
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~

メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」 俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。 学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。 その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。 少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。 ……どうやら彼は鈍感なようです。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 【作者より】 九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。 また、R15は保険です。 毎朝20時投稿! 【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】

僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた

楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。 この作品はハーメルン様でも掲載しています。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

最底辺の落ちこぼれ、実は彼がハイスペックであることを知っている元幼馴染のヤンデレ義妹が入学してきたせいで真の実力が発覚してしまう!

電脳ピエロ
恋愛
時野 玲二はとある事情から真の実力を隠しており、常に退学ギリギリの成績をとっていたことから最底辺の落ちこぼれとバカにされていた。 しかし玲二が2年生になった頃、時を同じくして義理の妹になった人気モデルの神堂 朱音が入学してきたことにより、彼の実力隠しは終わりを迎えようとしていた。 「わたしは大好きなお義兄様の真の実力を、全校生徒に知らしめたいんです♡ そして、全校生徒から羨望の眼差しを向けられているお兄様をわたしだけのものにすることに興奮するんです……あぁんっ♡ お義兄様ぁ♡」 朱音は玲二が実力隠しを始めるよりも前、幼少期からの幼馴染だった。 そして義理の兄妹として再開した現在、玲二に対して変質的な愛情を抱くヤンデレなブラコン義妹に変貌していた朱音は、あの手この手を使って彼の真の実力を発覚させようとしてくる! ――俺はもう、人に期待されるのはごめんなんだ。 そんな玲二の願いは叶うことなく、ヤンデレ義妹の暴走によって彼がハイスペックであるという噂は徐々に学校中へと広まっていく。 やがて玲二の真の実力に危機感を覚えた生徒会までもが動き始めてしまい……。 義兄の実力を全校生徒に知らしめたい、ブラコンにしてヤンデレの人気モデル VS 真の実力を絶対に隠し通したい、実は最強な最底辺の陰キャぼっち。 二人の心理戦は、やがて学校全体を巻き込むほどの大きな戦いへと発展していく。

勇者のハーレムパーティー抜けさせてもらいます!〜やけになってワンナイトしたら溺愛されました〜

犬の下僕
恋愛
勇者に裏切られた主人公がワンナイトしたら溺愛される話です。

可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~

蒼田
青春
 人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。  目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。  しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。  事故から助けることで始まる活発少女との関係。  愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。  愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。  故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。 *本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。

処理中です...