俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

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第3章 身近すぎる異性との関係

第174話 一人で店内の時間を過ごす

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 真優美さんがカウンターに戻り、仕事を始めた矢先、出入り口ドアが開く。

『ガチャ♪』

「いらっしゃいませ~~♪」
「……あら、山本さん。こんにちは~~♪」

 真優美さんは元気な笑顔で、お客さんに声を掛けている。
 その後『山本さん―――』とを呼んでいるのだから、言うまでも無く常連さんなんだろう。

「こんにちは。真優美ちゃん!」
「今日も、お茶を頂きに来たよ…!」

「何時も、ありがとうございます。山本さん♪」
「お好きな席にどうぞ♪」

 俺の席から、山本さんの姿形ははっきりとは分からないが、声からして中年女性の感じがした?
 真優美さんの店内は決して広くないが、プライバシーを配慮している関係か、店内全体を見渡せる作りには成っていない。

(やっぱり住宅街に有るだけ有って、真優美さんのお店は近所の人に愛されているのだよな!)
(真優美さんは優しい人で有る上、美人だし、料理スキルもかなり高いと俺は思う!)

(相談の優先順位関係で、真優美さんの家族構成を聞き損ねたけど、このお店兼家には陽葵ひまりちゃんと言う子居るんだよな?)
(葉月学園一番の美少女で有る、陽葵先輩と呼び方は同じだけど、真優美さんの年齢からして、あの陽葵先輩で無いことは確かだよな!!)

 俺が前回、伊藤さんたちと真優美さんのお店に訪れた時。俺の失言で二村さんを怒らせた影響で、場が滅茶苦茶に成ってしまった!///
 最後は店内に、俺と真優美さん取り残される訳だが、それに興味を持った真優美さんが、帰ろうとした俺を捕まえて、事情を話すことに成った。

 有る程度会話が進んだ所で、虹心から怒りの電話が来て、その関係も有って、俺は喫茶店から自宅まで、真優美さんの自家用車で送って貰った。
 その時、真優美さんが自宅側に居る陽葵ちゃんに声を掛けているのを聞いて、俺は真優美さん以外に陽葵ちゃんの存在を知った。

(真優美さんが本当に30代後半なら別としても、真優美さんの所に陽葵先輩が住んでいるのは計算が合わないよな!?)
(真優美さんが30代後半として計算しても、ほぼ二十歳前後で陽葵先輩を生まないと計算が合わない!?)

 俺の予想では、真優美さんの家に住んでいる陽葵ちゃん(さん)は、声をの感じからして、小学校高学年ぐらいだと考える……
 仮にこの家が陽葵先輩の家なら、家族同士だから家の手伝い(喫茶店)は当然するだろう。
 けど陽葵先輩の声と、良く似ている気がした?

(と思っても……俺は陽葵先輩に話し掛けたことはないし、話し掛けられたこともない)
(その上、“まじまじ”と見る機会もない…)

 陽葵先輩は高等部三年生で有るが、葉月学園はマンモス学園のため、陽葵先輩が居るクラスから探すことに成る。
 それに、陽葵先輩も伊藤さんたちと同じように、学園及び学年男子のアイドルだから、俺のようなスクールカースト底辺の人間は、陽葵先輩へ気軽に近づくことも許されない!?

 陽葵先輩が何故、学年一の美少女地位を築けたかを知りたがると思うだろうが、陽葵先輩は高等部の生徒会に所属している。
 生徒会役員で有る為、陽葵先輩は生徒会活動の一環で、表舞台に出て来ることが有る。

 だから、俺のような人間でも、陽葵先輩の『ご尊顔そんがん』を拝むことが出来た!?

(今日は無理そうでも次回来た時に、陽葵ちゃんのことや家族構成も聞いて見たいな!)
(小説や漫画の世界では無いから、真優美さんと陽葵ちゃんの二人で、暮らしてはいないと思うし……)

 俺はそんな事を思いながら、真優美さんの店内で、俺一人の時間を過ごす。

 ……

 15時は“おやつ”の時間と言われるように、最初の山本さん以降、お客さんが“ぽつぽつ”と店内に入ってくる。
 だけど、ほぼ100%顔見知りの人たちばかりらしいので、真優美さんも“せかせか”とは動いていないが、忙しそうに動いていた。

 店内の座席もお客さんでかなり埋まって来ており、俺一人で4人テーブルを独り占めするのも気まずく成って来たし、真優美さんとこれ以上の会話も厳しいと感じた俺は、店を出ることに決める。

(俺が望んでいたアドバイスは貰えなかったが、真優美さんと仲良く成れたし、例え小鞠ちゃんを失っても、真優美さんに慰めて貰える!?)

(今日の所はこれで帰ろう……)
(それに俺は、これから大仕事が有る……)

 俺はこれで、お店を出て、家に帰って終わりでは無い……
 家に帰ってからが、今日のメインと言うのが待ち受けていた!!
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