俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

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第2章 学年一の美少女を巡る戦い

第148話 立ち枯れ

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「……分かりました。伊藤さん」
「伊藤さんは特進コースの人でも有るし、学年から注目浴びている人でも有る」
「……伊藤さんの言葉を、信じて良いですか?」

 俺は伊藤さんに困った口調で話す。

『武蔵君……私のことが、本当に好きなら信じて……』
『本当に特進の世界は、大変なんだよ……』

『特進の場合は勉強が出来るだけで無く、品性や清楚も求められる!』
『勉強が出来ても、それ以外が駄目では、上位大学の推薦は貰えないからね!!』

『武蔵君も、私の教室に来たから分かるでしょ!!』
『誰もが見ても、悪人に見えるような人達が、一人も居ないことが……』

 俺は、他の学校の進学コースは分からないが、葉月学園高等部の特進コース生は、髪の毛を染めている人は誰一人居ないし、見た目も真面目と言うか、生真面目な人たちが多い。
 その中でも当然、陽キャラは居るが、松田の様な陽キャラは居ない。

 明るい笑顔と陽気な口調で話す好青年たちが、特進コースでは陽キャラ扱い成る!?
 女子たちも同じような者だ。
 伊藤さんの場合。本来は陽キャラ扱いに成るのだが、自分わたしの意思で冷たい女子を演じている……

「……伊藤さんの言う通りですね」
「如何にもDQNと言う生徒は、居ませんでしたね……」

「変なことを聞きますが、伊藤さん……」
「伊藤さんはもう、将来を決めて有るのですか?」

 俺は納得した口調で言い終えた後、質問をする口調で伊藤さんに聞く。
 さっきの言葉で『上位大学』の言葉が出て来たからだ。
 当たり前だが、特進コースに進んでいる以上、何かの目的が無ければ特進コースに態々わざわざ進まない。

『えっ……私の将来?』
『私の中では決めて有るけど……武蔵君に言うのは恥ずかしい///』

 伊藤さんは困った口調で話す!
 俺を大親友とか言って置きながら、伊藤さんの将来すら内明かしてくれないとは……えらい安い大親友で有る!?

「えっ!?」
「上位大学を目指しているのに、恥ずかしい将来なんて有るのですか!?」

 俺はワザと驚いた口調で伊藤さんに話す!
 こう言えば、ポロッとこぼすことを期待してだ!!

『まだ……両親にも言っていないことを、武蔵君に言える訳無いよ!///』
『それに両親に相談したら、反対されるかも知れないし!//////』

 非常に困った口調で言う伊藤さん!!
 そんな口調で言われてしまうと、却って聞きたく成ってしまうよ!!///

 伊藤さんの場合……都合が悪くなると、“両親”と言うキーワードを使うように成った。
 俺もそうだが、高校生(学園生)までの間は、両親の力や影響力が非常に大きい!!
 一部の家庭では、ちゃらんぽらんの家庭も有るが(!?)、伊藤さんの場合はそうで無いのだろう……

「そうですか……それは、残念です」

『武蔵君!』
『そのことも、近い内に相談するかもだから!』
『……今晩は、これで終わりにしない?』

 俺が残念な口調で話すと、伊藤さんは期待させる口調で話すが、都合が悪く成って来たと感じたのだろう。
 通話の終了を提案してくる。

(一通りのことは話したし、談笑とは言いがたいが伊藤さんとの通話も楽しめた)
(俺は本日やるべき事を全て終えているが、伊藤さんはまだ終えて居ないのかも知れない)

「大分話しましたし、そうしますか!」

『えぇ、そうしましょう!』
『では……武蔵君。お休みなさい!!』

「あっ、はい。伊藤さんもお休みなさい!!」

『……』

 俺が最後の言葉を言い終えると、電話向こうの伊藤さんから通話終了ボタンをタップされて、画面には『通話終了』のアイコンが表示される。

 結局、この伊藤さんとの通話で、親友から大親友と言う、言葉遊び的な物は貰えたが、今後の二村さん対策や、伊藤さんとの具体的な進捗は無いに等しかった……
 俺はスマートフォンをベッド側の台に置いてから、ベッドに寝転がる。

(二村さんはもう、良いとして……俺と伊藤さんの関係はどうなるのかな?)
(伊藤さんは特進コース生だから、俺のように只単に学園生活を満喫出来れば良いでは無い……)

(伊藤さんの将来は結局、教えてくれなかったが、上位大学に行く必要性が有るからこそ、特進コースを選択したのだよな…)
(伊藤さんの場合は、将来もしっかり意識しているようだし頭も良い)

(常識的に考えれば……何処の落ちこぼれ作者が書いたラノベ世界では無いから、俺と伊藤さんが恋人関係に発展するのは、俺が宝くじで3億円を当選させる並の確率だよな……)

 俺は今後の伊藤さんのことや、少しふざけたことを考えて、その夜を過ごした……
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