俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

文字の大きさ
上 下
109 / 655
第2章 学年一の美少女を巡る戦い

第109話 二回目の相談 その2

しおりを挟む
「そう!」
「だって……三國君が失言するまで、彩織は三國君を疑っては居たけど、Railの交換にも応じたし、苛めの話しで彩織の機嫌は一気に悪くなったけど、それは三國君では無く私に対してだった…」

「三國君が失言をしなければ、彩織は三國君まで目のかたきにする事は無かった」
「どっちにしても、私は彩織との縁は切れていたと思うけど……」

 伊藤さんは澄ました表情で言うが、最後の文章は寂しそうな表情で言う。
 俺は意見を求める表情で、伊藤さんに聞いてみる。

「伊藤さん」
「どうすれば、二村さんは許してくれますかね…?」

「そうね……。彩織自身が痛い目に、遭わない限りは無理でしょうね!」

 伊藤さんは澄ました表情だが、はっきりとした口調で言う!

(痛い目!?)
(それはどう言う意味だ!!)

「三國君!」
「彩織が中等部時代…。女子達に苛められていた事は話したよね!」

「えぇ……」

 俺が静かに頷きながら言うと、伊藤さんの表情は澄ましたままだが、強気の口調で言い始める。

「私はあの時から、身の守り方を覚え始めていたし、男子達との距離も上手に開けていた……」
「繁華街での、声掛けは相変わらずだったけど、学園内では悪い噂が上手に流れて行って、女子達も私に段々と、私を苛める行為は少なく成って行った!」

「結局……学年のイケメン男子が、私に擦り寄って来るのを一部の女子達は面白くないんだよ!」
「その一部の女子達はイケメン君が好きなんでしょうね!」
「だから、腹いせで苛めに来る!!」

「私は片思いの人が居るから、幾らイケメン男子から告白されても絶対に受け入れなかったし、さらに罵詈雑言ばりぞうごんまで言ってやった!」
「中にはその言葉で、殴り掛かってきた男子も居たけど、その時は脅し文句を言ってやった」

『私を……殴っても良いけど、あんたの顔は忘れないよ!』
『私が、学年中の男子から注目されているのは“あんた”も知っているよね…』
『あんたに殴られたと、私が公言したらどうなるかな?』

「私は脅し文句で、其奴に言ってやった!」
「そしたら、その男子は捨て台詞を吐いて、逃げるように去って行ったがね!!」

「私はモテている自覚が完全有ったから、本当に相手から殴られたら、尾ひれを付けて学年中に拡散させるつもりだった!」
「それを聴いた男子達は、私からの手柄欲しさに、絶対報復しに行くからね!」

「人間なんて……単純なんだよ!」
「私が困った素振りを見せれば、直ぐに手柄や実績欲しさに群がってくる!」

「……」

 最後は、吐き捨てる口調で言う伊藤さん!
 俺は言葉が出なかった。

 俺も好きな女性の為なら、実績や手柄を取って意識を向けられたいからだ。
 俺は改めて……人間と言う生き物のみにくさを実感した……

 話しはこれで終わるかと思っていたが、まだ続きが有るらしく、伊藤さんは澄ました表情で話しを続けた。

「……前置きが長く成ったけど、彩織はその辺を深く考えずに、気軽に男子達との会話を楽しんでいた」
「彩織の中では『皆親友!』のポリシーだろうけど、一部の女子達が許さなかった…」

「結果を先に言うと、私は彩織を苛めていた女子達と話し合いをして『彩織は私の親友だから、これ以上は手を出さないで!』とお願いした」
「当然、女子達は渋るが『彩織は異性に興味を全く感じてない!』と説得して、女子達からどうにか理解を貰った…」

「その時の私はもう『伊藤は愛嬌も無く、冷酷な人』や『機械人間…』などと、噂が流れていた」
「それでも、私に好意を寄せる男子は多かったから…、女子達も私を敵に回したくは無いと感じたのでしょうね」

「時間は掛かったけど、苛めていた女子達は彩織からは引いてくれたわ!」
「これで“嫌がらせ”と言う苛めは無くなったけど、その事に関して、私は彩織には話していない」

「彩織は私に『亜紀ちゃん。何かね最近、急に嫌がらせが無くなったの!』と聞いてきて『どうしてだろうね?』と、嬉しそうな笑顔で聞いてきた」
「私は、しらばっくれて『何処かの正義マンが先生に、告げ口でもしたのでは無い?』と言って、私が影で動いていた事は、彩織に一切言わなかった…」

「そんな過去話が有ったのですか……。伊藤さんの行動力には恐れ入ります」

 俺は納得した表情で伊藤さんに言う。
 二村さんの苛め問題を、伊藤さん一人で解決させるとは……
 やっぱり、この人は凄いと言うより、何処か恐ろしい感じも同時にした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

僕(じゃない人)が幸せにします。

暇魷フミユキ
恋愛
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】 ・第1章  彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。  そんな彼を想う二人。  席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。  所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。  そして彼は幸せにする方法を考えつく―――― 「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」  本当にそんなこと上手くいくのか!?  それで本当に幸せなのか!?  そもそも幸せにするってなんだ!? ・第2章  草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。  その目的は―――― 「付き合ってほしいの!!」 「付き合ってほしいんです!!」  なぜこうなったのか!?  二人の本当の想いは!?  それを叶えるにはどうすれば良いのか!? ・第3章  文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。  君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……  深町と付き合おうとする別府!  ぼーっとする深町冴羅!  心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!? ・第4章  二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。  期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する―― 「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」  二人は何を思い何をするのか!?  修学旅行がそこにもたらすものとは!?  彼ら彼女らの行く先は!? ・第5章  冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。  そんな中、深町凛紗が行動を起こす――  君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!  映像部への入部!  全ては幸せのために!  ――これは誰かが誰かを幸せにする物語。 ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。 作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!

先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件

桜 偉村
恋愛
 別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。  後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。  全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。  練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。  武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。  だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。  そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。  武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。  しかし、そこに香奈が現れる。  成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。 「これは警告だよ」 「勘違いしないんでしょ?」 「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」 「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」  甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……  オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕! ※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。 「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。 【今後の大まかな流れ】 第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。 第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません! 本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに! また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます! ※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。 少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです! ※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。 ※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?

みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。 普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。 「そうだ、弱味を聞き出そう」 弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。 「あたしの好きな人は、マーくん……」 幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。 よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

危険な残業

詩織
恋愛
いつも残業の多い奈津美。そこにある人が現れいつもの残業でなくなる

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

処理中です...