俺のモテない学園生活を妹と変えていく!? ―妹との二人三脚で俺はリア充になる!―

小春かぜね

文字の大きさ
上 下
76 / 655
第2章 学年一の美少女を巡る戦い

第76話 相談を始める その1

しおりを挟む
「…伊藤! 今日も熱心に勉強か!!」
「関心、関心……んっ?」

 男性教員の野太い声が、自習室内に響き渡る。
『自習準備室』で待機している教員が、本当に見回りに来た!?
 けど『ノックぐらいしろよ!』と思うが、これがおごる教員姿で有る!??

「……伊藤…?」
「その男子……特進の生徒では無いだろ?」

 男性教員が、眉をひそめながら伊藤さんに質問するが、伊藤さんは澄ました表情で答える。

「はい…」
「普通コースで、同学年の三國君と言います」

「普通二年の三國ね……」

 男性教員は呟きながら、胸ポケットから手帳を取り出して、俺の事をメモに取っている!
 俺と伊藤さんの机上には、数学・英語の教科書。更にはノートも適当に広げて有り、カモフラージュは完璧に出来ている。
 男性教員が、俺をとがめ始めないと言うことは、俺が伊藤さんに勉強を教えて貰っていると、男性教員の中では認識しているのだろう。

「三國……何て言うんだ?」

 男性教員は俺に目線を合わせて、低い口調で言うが同時に、少々睨みを利かされる!
 男性教員の中では、俺は不審者扱いなのだろう……

「三國武蔵と言います……」

「……クラスは?」

「2年7組です…」

「2年7組の三國武蔵と……はい、分かりました!」
「三國…。知っての通り。普通だけでは、この部屋は使えないからな!!」

「はい!」
「理解しています…」

 俺はそれを、素直に返事をする。
 学園(学校)内で教員に刃向かっても、碌な目には遭わない。

「自習室の時間は、18時までだから、それまでに切り上げる様に!!」

 事情聴取をする口調で言った後は、俺に警告を与えて、最後は上から目線で物事を言ってから、男性教員は教室を出て行く。

『ピシャ!』

 男性教員が遠ざかって行く音を確認してから、俺は小声で伊藤さんに話し掛ける。

「……本当に、抜き打ちで来るんだね!」

「さっき、言ったでしょ。三國君…」
「抜き打ち、有るよと…」

 伊藤さんは澄ました表情で言う。

「それは良いのだけど……教員が俺のことをメモしていたよね」
「何か、罰則でも有るの?」

 俺は少し恐れる口調で伊藤さんに聞くが、伊藤さんは表情を変えずに答える。

「大丈夫よ!」
「自習室利用者の内訳を、教員が知りたいだけだから……」

「そうなんだ。伊藤さん!」

 俺は安心して、軽いため息を吐くと……

「それで、三國君…」
「彩織と仲を、深めたいのだよね…?」

 伊藤さんは、直ぐに二村さんの話しに戻すが、本当に感情を滅多に見せない人だ。
 澄ました表情で言う……。虹心とは大違いだ!?

「そうですけど……今頃に成って…!」
「クラス内にライバルが、二人も現れたのです!(汗)」

「ライバルが二人もか……。彩織はガードを全くしていないからね!」
「本当に暢気のんきな子だわ!!」

 伊藤さんは、他人事ひとごと口調で言う。
 表情も澄ました表情のままだ…。親友でも所詮、伊藤さんの中では他人事か……
 俺は逆に感情を交えながら、伊藤さんに困りや焦りを加えた表情で話し始める。

「だけど、伊藤さん。其処が大問題なのです!!」
「それが普通のクラスメイトライバルでは無く、一人はクラスを纏めている、松田と言う奴で、もう一人は少し不良DQNが入った、中田と言う奴なんです……(汗)」

「……二人共、彩織のタイプでは無いね!」
「彩織は、本当に三國君のようなタイプが好きだから」

「!!」

 伊藤さんは澄ました表情で言うが、本当に二村さんは俺のことが好きなの!?
 俺自身が『信じられない~~!?』で有った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

僕(じゃない人)が幸せにします。

暇魷フミユキ
恋愛
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】 ・第1章  彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。  そんな彼を想う二人。  席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。  所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。  そして彼は幸せにする方法を考えつく―――― 「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」  本当にそんなこと上手くいくのか!?  それで本当に幸せなのか!?  そもそも幸せにするってなんだ!? ・第2章  草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。  その目的は―――― 「付き合ってほしいの!!」 「付き合ってほしいんです!!」  なぜこうなったのか!?  二人の本当の想いは!?  それを叶えるにはどうすれば良いのか!? ・第3章  文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。  君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……  深町と付き合おうとする別府!  ぼーっとする深町冴羅!  心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!? ・第4章  二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。  期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する―― 「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」  二人は何を思い何をするのか!?  修学旅行がそこにもたらすものとは!?  彼ら彼女らの行く先は!? ・第5章  冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。  そんな中、深町凛紗が行動を起こす――  君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!  映像部への入部!  全ては幸せのために!  ――これは誰かが誰かを幸せにする物語。 ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。 作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!

先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件

桜 偉村
恋愛
 別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。  後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。  全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。  練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。  武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。  だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。  そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。  武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。  しかし、そこに香奈が現れる。  成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。 「これは警告だよ」 「勘違いしないんでしょ?」 「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」 「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」  甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……  オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕! ※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。 「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。 【今後の大まかな流れ】 第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。 第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません! 本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに! また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます! ※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。 少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです! ※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。 ※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?

みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。 普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。 「そうだ、弱味を聞き出そう」 弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。 「あたしの好きな人は、マーくん……」 幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。 よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

危険な残業

詩織
恋愛
いつも残業の多い奈津美。そこにある人が現れいつもの残業でなくなる

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

処理中です...