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第1章 妹の幼なじみ
第15話 虹心と小鞠の再開 その1
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俺は語るように話している、小鞠ちゃんの話を聞いている。
三國家に遊びに来ている時の小鞠ちゃん姿は、虹心にも負けないぐらいの元気で有るが、その元気さの裏に辛い過去が有ったなんて俺は、今の今まで知らなかった……
「私は心の寂しさを我慢しながら生活していましたが、ある日の下校時、遂に虹心ちゃんと再会してしまいます!!」
「小鞠ちゃんは偶然で、虹心と再開した訳か…」
俺は呟くように言うと、小鞠ちゃんは寂しい表情をしながら言い始める。
「武蔵さん…」
「どうして同じ学園・同じ学年なのに、今まで虹心ちゃんと出会わなかったのか不思議と思うでしょうが……、私が虹心ちゃんを避けていたからです!」
「!」
(小鞠ちゃんが虹心を避けていた!)
(虹心の性格はあんな性格だから、分からない気も無いが…)
「虹心ちゃんは押しが強い子ですけど、それだけの理由で避けていた訳では有りません!」
「今の環境を、一番虹心ちゃんに知られたく無かったからです!!」
「私の惨めな姿を虹心ちゃんに、知られるのと見られるのを私が嫌だったのです///」
「葉月学園は幸いマンモス学園なので、学年集会が有っても、人を簡単に見付けるのは困難です!」
「武蔵さんも分かりますよね…」
「そうだな!」
「何でか知らないが、この付近に有る高校は葉月学園高等部しか無いし、高校入試のことを考えればエスカレーター進学出来る、葉月学園中等部にこの辺りの子たちは殆ど入学する」
「その影響で葉月学園は、昔からマンモス学園だからな!」
「その所為で、クラス名が分からない人を探すのは、本当に大変だからなぁ(汗)」
俺が説明をするように小鞠ちゃんに話すと、小鞠ちゃんは少し落ち着いた表情で話し始める。
「はい…。武蔵さんの言う通りです!」
「私は虹心ちゃんのクラスを知りませんし、虹心ちゃんも私のクラスは知りませんでした」
「けど、私一人で下校する場面を偶然と言うより運悪く、虹心ちゃんに見付けられたのです…」
「その日の虹心ちゃんは学校行事の準備で、何時もと違う下校時間だったそうです」
「虹心ちゃんは私に『小鞠ちゃん、久しぶり! 小鞠ちゃんも葉月学園に入学したのは知っていたけど、全然会えなかったね!』と、笑顔で言ってきました」
(虹心は基本的に、敵を作らないからな…)
(虹心唯一の敵は俺ぐらいだろう!)
「けど、私の心の中は、完全ブルーに成っていました!」
「遂に、虹心ちゃんと出会ってしまったと……」
小鞠ちゃんは困った表情で話している。
(これでは……全然、幼なじみには成らないぞ!?)
(只の親友再開では無いか??)
(……虹心が勝手にそう思い込んでいるだけか!!)
(俺から見ても……小鞠ちゃんと虹心では、バランスが取れてないと感じる!)
「しかし、私は心の寂しさも有って、再開した虹心ちゃんに今までの経緯を全て話しました!」
「同時に、虹心ちゃんを避けていた事も……」
「けど……虹心ちゃんは何も言わずに、私を受け入れました。虹心ちゃんらしいですね!///」
ここでやっと、今まで暗い表情ばかりで有った小鞠ちゃんが微笑む。
『小鞠ちゃん! 今度、家に晩ご飯食べにおいでよ!!』
『“おもてなし”するよ!!』
「虹心ちゃんは、弾ける笑顔で私に言いました!」
「そして……今の関係に成ります。今では……大切な親友です!」
「……小鞠ちゃんの人生に、そこまでの事が有った何て知らなかった!」
俺は“しみじみ”した口調で言いながら、ハーブティーを飲む。
虹心と小鞠ちゃんの間に、そんな過去が有ったなんて……
今では本当に仲の良い親友に発展したのか、戻ったのかは分からないけど、これも虹心の性格と度量なんだよなと、俺は感じた。
三國家に遊びに来ている時の小鞠ちゃん姿は、虹心にも負けないぐらいの元気で有るが、その元気さの裏に辛い過去が有ったなんて俺は、今の今まで知らなかった……
「私は心の寂しさを我慢しながら生活していましたが、ある日の下校時、遂に虹心ちゃんと再会してしまいます!!」
「小鞠ちゃんは偶然で、虹心と再開した訳か…」
俺は呟くように言うと、小鞠ちゃんは寂しい表情をしながら言い始める。
「武蔵さん…」
「どうして同じ学園・同じ学年なのに、今まで虹心ちゃんと出会わなかったのか不思議と思うでしょうが……、私が虹心ちゃんを避けていたからです!」
「!」
(小鞠ちゃんが虹心を避けていた!)
(虹心の性格はあんな性格だから、分からない気も無いが…)
「虹心ちゃんは押しが強い子ですけど、それだけの理由で避けていた訳では有りません!」
「今の環境を、一番虹心ちゃんに知られたく無かったからです!!」
「私の惨めな姿を虹心ちゃんに、知られるのと見られるのを私が嫌だったのです///」
「葉月学園は幸いマンモス学園なので、学年集会が有っても、人を簡単に見付けるのは困難です!」
「武蔵さんも分かりますよね…」
「そうだな!」
「何でか知らないが、この付近に有る高校は葉月学園高等部しか無いし、高校入試のことを考えればエスカレーター進学出来る、葉月学園中等部にこの辺りの子たちは殆ど入学する」
「その影響で葉月学園は、昔からマンモス学園だからな!」
「その所為で、クラス名が分からない人を探すのは、本当に大変だからなぁ(汗)」
俺が説明をするように小鞠ちゃんに話すと、小鞠ちゃんは少し落ち着いた表情で話し始める。
「はい…。武蔵さんの言う通りです!」
「私は虹心ちゃんのクラスを知りませんし、虹心ちゃんも私のクラスは知りませんでした」
「けど、私一人で下校する場面を偶然と言うより運悪く、虹心ちゃんに見付けられたのです…」
「その日の虹心ちゃんは学校行事の準備で、何時もと違う下校時間だったそうです」
「虹心ちゃんは私に『小鞠ちゃん、久しぶり! 小鞠ちゃんも葉月学園に入学したのは知っていたけど、全然会えなかったね!』と、笑顔で言ってきました」
(虹心は基本的に、敵を作らないからな…)
(虹心唯一の敵は俺ぐらいだろう!)
「けど、私の心の中は、完全ブルーに成っていました!」
「遂に、虹心ちゃんと出会ってしまったと……」
小鞠ちゃんは困った表情で話している。
(これでは……全然、幼なじみには成らないぞ!?)
(只の親友再開では無いか??)
(……虹心が勝手にそう思い込んでいるだけか!!)
(俺から見ても……小鞠ちゃんと虹心では、バランスが取れてないと感じる!)
「しかし、私は心の寂しさも有って、再開した虹心ちゃんに今までの経緯を全て話しました!」
「同時に、虹心ちゃんを避けていた事も……」
「けど……虹心ちゃんは何も言わずに、私を受け入れました。虹心ちゃんらしいですね!///」
ここでやっと、今まで暗い表情ばかりで有った小鞠ちゃんが微笑む。
『小鞠ちゃん! 今度、家に晩ご飯食べにおいでよ!!』
『“おもてなし”するよ!!』
「虹心ちゃんは、弾ける笑顔で私に言いました!」
「そして……今の関係に成ります。今では……大切な親友です!」
「……小鞠ちゃんの人生に、そこまでの事が有った何て知らなかった!」
俺は“しみじみ”した口調で言いながら、ハーブティーを飲む。
虹心と小鞠ちゃんの間に、そんな過去が有ったなんて……
今では本当に仲の良い親友に発展したのか、戻ったのかは分からないけど、これも虹心の性格と度量なんだよなと、俺は感じた。
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