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第79話 ランチタイム後 その2

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「まぁ、時期に戻って来ると思うから、先に始めていましょう♪」

 配膳を終えた朱里さんは、和やかな表情で言いながら席に座る。
 本来なら待つべきだと思うが……朱里さんもそう言うので、俺はアイスティーにストローを入れて、ストローでアイスティーを飲み始める。

(今は朱里さんと二人きりだが、何時さくらが戻って来るかは分からないから、迂闊な事は聞けないな……)

 俺をドッキリさせて、ずっと笑顔のさくらで有るが、俺が朱里さんのことを根掘り葉掘りを聞いて居るのを仮に見られてしまったら、さくらは一気に不機嫌に成るだろう。
 けど、俺がさくらのことを警戒している中、朱里さんは和やかな表情で質問してくる!

「颯太さんは、小説以外に何か趣味は持っているの?」

 朱里さんはシャーベットにスプーンを入れながら質問してきた!
 これ位なら、親友同士の会話で収っているかな?

「……小説以外の趣味ですか…?」
「家事と言いたいですが、家事はして当たり前ですもんね!///」

 気に成る朱里さんからの質問だから、俺は自然と笑みをこぼしながら朱里さんの質問に答える。

「あぁ、そう言えば、颯太さんは一人暮らしをしているのだったわね!」
「趣味ではないにしても、まだ、若いの偉いわね♪」

 俺の返答を、嬉しそうな笑顔と口調で言う朱里さん。
 朱里さんは言葉を言い終えた後。シャーベットが乗ったスプーンを口に含むが、美味しそうに食べている。
 自分で作ったシャーベットだから、美味しいに決まっているか!

(やっぱり、この人……俺に気が有るよね!?///)

 俺はついでながら、朱里さんのことをチャンスとばかりに聞く!!
 聞ける内に聞いておかなければ!?

「朱里さんは家族と暮らしているのですか?」
「それとも、俺と同じように一人暮らしをしているのですか?」

「私?」
「私は……一人暮らしだよ。古倉ふるくら市に住んで居るわ!!」
「けど、両親も同じ古倉市に住んで居るわ!!」

「この喫茶店を任される前は、両親の実家で住んで居たけど、実家からだと通うのが何かと大変だから、この近くでマンションを借りて一人暮らしを始めたのだよ♪」

 朱里さんも、さくらに負けないぐらいの笑顔で、俺の質問に答えてくれている!
 うん! もっと関係を深めたい!!

「そうしますと……この喫茶店は、朱里さんが開いたお店や、両親が経営されていたのでは無いのですか?」

 俺は『任される』の言葉で、この喫茶店“ひなた”は元々、朱里さんの店では無いことに気付く。

(店名も……朱里さんが命名したのでは無く、恐らくそのまま引き継いだのだよな…)
(でも、前の経営者が誰かは知らないが、朱里さんの性格や雰囲気が『ひなた』を感じて良いよな!)

「えっ…!?」
「あっ、まぁ……そう!///」

 俺の質問に対して急に驚いた声を上げて『余計なことを言ってしまった…』の表情をしながら、気まずそうに言う朱里さん!?

(何か、俺に話して不味い部分でも有ったのかな?)
(でも、今までの言葉から、不味い要素なんて一つも無いよな……)

 朱里さんが急に、この話を隠す行動を取ったので俺は当然、その話しに興味を持ってしまう!?
 俺は次の質問を、朱里さんにしようとした所に……

「朱里さん、颯太さん!」
「お待たせしました~~♪」

 私服姿に着替えた、さくらが席に戻って来てしまった!
 さくらの姿を見て、何故か安堵の表情をする朱里さん!?
 流石にさくらが居る手前では、朱里さんのプライベートは聞けないからな!!

(俺に隠したいのだから、俺には知られたくない内容なんだろう…!)

(……まさか!?)
(膨大な借金が、実は有るとかだろうか!??)

 俺が不吉なことを思っていると、さくらは笑顔で俺の横に座りながら、話し掛けてくる。

「颯太さん!」
「残念ながら、セーラー服から着替えてしまいましたけど、私のこの姿はどうですか❤」

 さくらは微笑みながら、今日のさくら、私服姿の感想を求めてきた。

「うーん……」

 別に唸る必要性は全く無いが、無言で見るよりかは良いかなと俺が思ったので、唸りながら……さくらの私服姿を観察する。
 断然、さっきのセーラー服の方が良いが、その格好でデートをするのが厳しいからそれは我慢だ!!
 見た感じは悪くないと思う俺で有るが、じっくりとさくら私服姿を俺は見た。
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