75 / 100
第75話 喫茶店でのランチタイム♪ その1
しおりを挟む
「でもね、颯太さん。これにはちゃんとした理由が有るの!!」
朱里さんは少し真面目な表情で、人差し指を突き上げながら言う。
「はぁ……」
俺は少し呆れながら、朱里さんの話を聞く。
「造船は限定的だけど、この県は学生服製造も盛んなのよ♪」
「もちろん、さくらちゃんが着ているセーラー服一式も地元県産よ!♪」
「この時期は観光客がたくさん訪れる時期だし、地域おこしの一役も、さくらちゃんに買って貰っているのよ♪」
「一応、期間限定と言う事で、地元の飲食店組合からは許可を貰っているから、全く問題は無いよ! 颯太さん!!」
朱里さんは和やかな表情で言う。
そう言った団体に根回しをしているのなら、多分大丈夫だし、更に期間限定なら大事に成っても、さくらのセーラー服エプロン姿を止めさせれば良い。
(それなら、仕方ないか!)
(さくらは、あくまで男性だし!!)
俺は心の中でそう思うが、何故か安心した気がした!?
あの姿は……俺だけの者にしたい!?
「……それなら、大丈夫ですね。朱里さん!」
「うん!」
「今月末までの限定だから、最悪の事態には成らないと思う!」
「さて、お料理を持って来たから、配膳するね!!」
朱里さんは笑顔で言って、料理の配膳を始める。
朱里さんが俺にメニューを聞かなかったのは、出させる料理が事前に決まっていたからだ。
「……カツカレーですか!」
トレーに乗って、持っていた時から既に分かっていたが、朱里さんが配膳する時にワザと俺は口にする。
「そう! カツカレーだけど、手作りトンカツと『ひなた』自家製カレーだよ♪」
「今日は颯太さんがこちらに来るから、私も頑張ったよ!♪」
本当に抱きしめたく成る笑顔で言う朱里さん!!
今更ながら、テーブルにコップとおしぼりが三つずつ有るのが理解出来る。
このテーブルで、朱里さんも一緒に食事を摂るからだ!!
「今から、サラダとドレッシングを持ってくるから、まだ食べちゃ駄目だよ♪」
「お二人さん!!」
カツカレーライスを三皿テーブルに配膳し終えた後、朱里さんは笑顔で言いながら足早に厨房に戻って行く。
この喫茶店のカツカレーライスはカレー皿では無く、少し大きめな丸皿に盛り付けられている。
ライスが盛られた中央にトンカツが置かれており、その上からたっぷりのカレールーがかけられている!
カレールーは見た感じ、スパイスがたっぷりなどの色合いはしていなくて、家庭的な色合いのするカレールーで有る。
トンカツも食べやすい様に包丁が入っており、美味しそうなトンカツで有る。
「美味しそうなカツカレーだね。さくら!」
朱里さんは直ぐには戻って来られないので、俺はさくらに笑顔で声を掛ける。
「はい!」
「美味しそうと言いますか、美味しいですよ。颯太さん!♪」
さくらは和やかな表情で言う。
さくらもう、食べたことが有るのか。このカツカレーを?
(本当に美味しそうなカツカレーだけど……さくらまだ、この姿をする必要が有るのか?)
俺へのドッキリ(!?)は大成功だろうし、さっき朱里さんから『ここまで良いよ♪』、『後は、颯太さんと仲良く過ごしてね!♪』と言っていたのだから、ずっとこの姿をしている必要も無いと俺は思うが……
「なぁ、さくら…。もう、アルバイトは終わりなんだろ?」
「着替えに行ったりはしないのか??」
食事直前に、こんなことを言っては駄目かも知れないが、カレーのルーでセーラー服を汚す危険性も有る。
俺的にはそのままの格好でも良いが、喫茶店制服なら汚さない方が良いと思い、そう、さくらに声を掛けた。
「大丈夫ですよ! 颯太さん!!」
「エプロンもしていますので!!♪」
さくらは笑顔で言う!?
折角、心配して上げたのに!!
(まぁ、さくらが良いなら。それで良いや!!)
(普段もランチと言うより、“まかない”を食べてからアルバイトを終えているのかも知れないな…!)
俺はそう思うことにした。
それにしても、本当に美味しそうなカツカレーだ♪
朱里さんは少し真面目な表情で、人差し指を突き上げながら言う。
「はぁ……」
俺は少し呆れながら、朱里さんの話を聞く。
「造船は限定的だけど、この県は学生服製造も盛んなのよ♪」
「もちろん、さくらちゃんが着ているセーラー服一式も地元県産よ!♪」
「この時期は観光客がたくさん訪れる時期だし、地域おこしの一役も、さくらちゃんに買って貰っているのよ♪」
「一応、期間限定と言う事で、地元の飲食店組合からは許可を貰っているから、全く問題は無いよ! 颯太さん!!」
朱里さんは和やかな表情で言う。
そう言った団体に根回しをしているのなら、多分大丈夫だし、更に期間限定なら大事に成っても、さくらのセーラー服エプロン姿を止めさせれば良い。
(それなら、仕方ないか!)
(さくらは、あくまで男性だし!!)
俺は心の中でそう思うが、何故か安心した気がした!?
あの姿は……俺だけの者にしたい!?
「……それなら、大丈夫ですね。朱里さん!」
「うん!」
「今月末までの限定だから、最悪の事態には成らないと思う!」
「さて、お料理を持って来たから、配膳するね!!」
朱里さんは笑顔で言って、料理の配膳を始める。
朱里さんが俺にメニューを聞かなかったのは、出させる料理が事前に決まっていたからだ。
「……カツカレーですか!」
トレーに乗って、持っていた時から既に分かっていたが、朱里さんが配膳する時にワザと俺は口にする。
「そう! カツカレーだけど、手作りトンカツと『ひなた』自家製カレーだよ♪」
「今日は颯太さんがこちらに来るから、私も頑張ったよ!♪」
本当に抱きしめたく成る笑顔で言う朱里さん!!
今更ながら、テーブルにコップとおしぼりが三つずつ有るのが理解出来る。
このテーブルで、朱里さんも一緒に食事を摂るからだ!!
「今から、サラダとドレッシングを持ってくるから、まだ食べちゃ駄目だよ♪」
「お二人さん!!」
カツカレーライスを三皿テーブルに配膳し終えた後、朱里さんは笑顔で言いながら足早に厨房に戻って行く。
この喫茶店のカツカレーライスはカレー皿では無く、少し大きめな丸皿に盛り付けられている。
ライスが盛られた中央にトンカツが置かれており、その上からたっぷりのカレールーがかけられている!
カレールーは見た感じ、スパイスがたっぷりなどの色合いはしていなくて、家庭的な色合いのするカレールーで有る。
トンカツも食べやすい様に包丁が入っており、美味しそうなトンカツで有る。
「美味しそうなカツカレーだね。さくら!」
朱里さんは直ぐには戻って来られないので、俺はさくらに笑顔で声を掛ける。
「はい!」
「美味しそうと言いますか、美味しいですよ。颯太さん!♪」
さくらは和やかな表情で言う。
さくらもう、食べたことが有るのか。このカツカレーを?
(本当に美味しそうなカツカレーだけど……さくらまだ、この姿をする必要が有るのか?)
俺へのドッキリ(!?)は大成功だろうし、さっき朱里さんから『ここまで良いよ♪』、『後は、颯太さんと仲良く過ごしてね!♪』と言っていたのだから、ずっとこの姿をしている必要も無いと俺は思うが……
「なぁ、さくら…。もう、アルバイトは終わりなんだろ?」
「着替えに行ったりはしないのか??」
食事直前に、こんなことを言っては駄目かも知れないが、カレーのルーでセーラー服を汚す危険性も有る。
俺的にはそのままの格好でも良いが、喫茶店制服なら汚さない方が良いと思い、そう、さくらに声を掛けた。
「大丈夫ですよ! 颯太さん!!」
「エプロンもしていますので!!♪」
さくらは笑顔で言う!?
折角、心配して上げたのに!!
(まぁ、さくらが良いなら。それで良いや!!)
(普段もランチと言うより、“まかない”を食べてからアルバイトを終えているのかも知れないな…!)
俺はそう思うことにした。
それにしても、本当に美味しそうなカツカレーだ♪
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
俺の好きな男は、幸せを運ぶ天使でした
たっこ
BL
【加筆修正済】
7話完結の短編です。
中学からの親友で、半年だけ恋人だった琢磨。
二度と合わないつもりで別れたのに、突然六年ぶりに会いに来た。
「優、迎えに来たぞ」
でも俺は、お前の手を取ることは出来ないんだ。絶対に。
「誕生日前日に世界が始まる」
悠里
BL
真也×凌 大学生(中学からの親友です)
凌の誕生日前日23時過ぎからのお話です(^^
ほっこり読んでいただけたら♡
幸せな誕生日を想像して頂けたらいいなと思います♡
→書きたくなって番外編に少し続けました。
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
【完結】嘘はBLの始まり
紫紺
BL
現在売り出し中の若手俳優、三條伊織。
突然のオファーは、話題のBL小説『最初で最後のボーイズラブ』の主演!しかもW主演の相手役は彼がずっと憧れていたイケメン俳優の越前享祐だった!
衝撃のBLドラマと現実が同時進行!
俳優同士、秘密のBLストーリーが始まった♡
※番外編を追加しました!(1/3)
4話追加しますのでよろしくお願いします。

王様のナミダ
白雨あめ
BL
全寮制男子高校、箱夢学園。 そこで風紀副委員長を努める桜庭篠は、ある夜久しぶりの夢をみた。
端正に整った顔を歪め、大粒の涙を流す綺麗な男。俺様生徒会長が泣いていたのだ。
驚くまもなく、学園に転入してくる王道転校生。彼のはた迷惑な行動から、俺様会長と風紀副委員長の距離は近づいていく。
※会長受けです。
駄文でも大丈夫と言ってくれる方、楽しんでいただけたら嬉しいです。

好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる