乙女ゲームの余り物たちと結婚させられるために異世界から召喚されました

そいみるくてぃー

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「馬車…?」

前に乗ったのと違う馬車だった。オープンカーかよってかんじのやつ。屋根ない、めっちゃオープン。

「異世界の花嫁を一目見てみたいという国民は多いですから。丁度よかったんですよ」

まぁお馬さんが馬でよかった。ユニコーンみたいなゆめかわ系じゃなくて本当によかった。新婚旅行なのに派手なドレス着せられるしヘアセットも完璧、メイクもバッチリ。理由はこれか。
笑顔で手を振りながらパレードもどきをしながら移動するとかとんだ羞恥プレイだ。高貴な方しかそんなことやらないだろって言いたい。

部屋を出るときに、いつも部屋の前にいる近衛騎士さんたちにいってきますと挨拶をして、わざわざお城の中を歩いて馬車のところまで移動したのに目の前の馬車はオープン仕様だった。歩きながら騎士さんたちのお土産何にしようか?とか楽しく話してたのが全部吹っ飛んだ。

羞恥馬車でマジで市内を走った。本当信じられない。ジョエルの貼り付けたような笑顔と、ローブ被ったノア。あたし絶対顔ひきつってた。
百貨店行ったりして今日は早めにホテルにチェックインした。明日からの予定の話だ。とりあえずルームサービスでまたシャンパンのボトルを持ってきてもらって3人で乾杯だ。夕食前だからと軽いつまみも用意してもらってすっごく気分がよかったのに明日の予定を聞いて一気にほろ酔いもさめた

「殿下と共に郊外へいきますよ」
「殿下ってどの殿下? 」
「公爵閣下の殿下ですよ。あなたの恋人二人もついてきますから」

そんなこと聞いてなかった。新婚旅行なんじゃないの?え?
でもジョエルも渋々って感じらしい。あたしが殿下のワイナリーのものが好きだから殿下の視察と街の人達へのお披露目というかパレード的なものは一緒の方がいいと王様に言われたらジョエルもジョエルのパパもデメリットがないから断れなかったらしい。いや義父がんばれよって思ったけど仕方ない。お土産たくさん買っていいってお小遣いをくれたけど価値がわからないから困ったものだ。ジョエルのおうちへのお土産たくさん買わなくちゃ、いかんせん家族が多すぎるのだ。

このホテルは顔合わせの時に使った、そういえば国一番だと言われていたような気がする。夕食の時間の前には前に案内してくれたホテリエの人が来てレストランまで案内してくれた。転移しないでっていうのがなんだかこの世界に来る前みたいでなんだか嬉しかった。ハイヒールだからって気をつかわれるけど、別にヒール大好きだから歩くのは全く苦じゃない。長いスカートを捌くのもお手のものだ。できるならミニがいいしタイトなもののほうが好きだけど、お国柄と言われたら仕方ない。でもせめてミモレ丈くらいは許されるようになるようにしたい。かわいいヒールはいても外から見えなきゃなんの意味もないんだから。

「はいかんぱーい」

本日2度目の乾杯だ。
食事はコース。お酒は食事に合わせてグラスが空けば新しいものが届く。それよりたった3人なのに円卓。ファミレスの席みたいなのでいいんだけど。立ってもグラス同士は届かないからエア乾杯だ。しかし食事はおいしい。話す内容は一昨日の結婚式のこと。やれ誰がやらかしただの飲み過ぎていただのそんな他愛もない話。ジョエルのお母さんとノアのお母さんは抱き合って号泣していたらしい。結婚できないと思っていた息子が異世界の花嫁と結婚したのだからと人目も憚らず大号泣だったそうだ。ノアのパパはあたし達がお色直しの間に新しい魔術を試したいって何かとんでもないことをやらかしそうになって警備を担当していた騎士達に必死に止められていたらしい。

「なんかいいね、自分達の結婚式で周りの人が喜んでくれるって」

こんな身元不明なやばい女を嫁にしても喜んでくれる両家には感謝しかない。これ日本にいたらここまでの結婚できてたかな?今はかわいくて人気あってセクキャバで売れてても、若い子達がどんどん入ってきて一線じゃ売れなくなってきたら風俗落ちして変な男と適当に結婚してバツつくような未来しか想像できていなかったのに。

「ほんとノアとジョエルと結婚できてよかった。ありがとう」

マジ幸せ!

なんて思っていたのはちょっと前。
時間は食事が終わってそのまま部屋で酒盛りな今。いつもより気前よく飲め飲めなかんじだから楽しくて飲んでたら思ったより回ってる。なんか二人で念話してんだろうなーって雰囲気はあった。まさかこんなことを話し合ってるなんて思いもしなかった。

「ほら三人でお風呂に入ろう?」
「やぁだー。ひとりで入れるもん」
「いつもより酔いが回っていますから。心配なんですよ私もノアも」
「ね?はいばんざーい」

あれよあれよという間に服は脱がされて裸のまま二人にバスルームに連れてこられた。あれ?いつもどっちかとなのに二人とも?そういえば部屋も別にとってるとか聞いてない。なにこれベッド?ってくらい大きいベッドがベッドルームに鎮座していたのはさっき見た。

「やだ!3Pはしない!」
「今日だけですから、ね?」
「そうだよミズキ、おねがい」

ノアのおねがいに弱いのを知っていて返事を待つ前にキスを交互にしてきて有無を言わせないようにしている。ほんとこーゆー時の謎の連携ってなんなの?流されるあたしもあたしだけど。

「体洗ってあげるね」
「それは私ですよ、ノアは頭を洗ってあげてください」
「ズルいですよ!僕だって体洗いながらおっぱいさわってってしたいのに!」
「それは口に出さないでさりげなくするんですよ」

自分が話し終わればキスしてくるからあたしに何も言わせないようにしている。本当に作戦を練って3Pに持ち込むために必死なんだろう。もう抵抗するのも面倒だし唯一伝えたいことだけ伝えることにする。

「前と後ろ同時だけはマジやめて…フェラしながら挿入だったらやるから」

秒でベッドだった。現金なやつらだ。髪なんていつもならドライヤーとちょっと魔術で乾かしてくれるのに、魔術で一瞬で乾いた。ヘアオイルとかスキンケアとか色々頭を過ったけど、目の前の二人がそれどころじゃなさそうなので何も言えなかった。   

「やっと三人で夫婦になれるような、そんな気すらします」

三人で夫婦だと思っていたのはあたしだけだったのだろうか?ノアはジョエルの言ってることわかる!ってかんじの顔してるからあたしがおかしいのか、あたしだけまともなのか?
むしろそんな三人でヤれてやっと夫婦!ってかんじならもうジョエルとノアでヤっちゃえばよかったと思う。

「ミズキいつもより興奮してる?」

本音で言えばいつもより冷めてる。なんなの?そんなに複数プレイがしたかったの?よく聞いておけばよかった。
ベッドといえども座らされてる。もう、これならソファでやればよかったんじゃない?AVもソファとか多いよ?背もたれあるほうがあたし絶対楽。ノアが後ろにいるけどソファの背もたれじゃない。

「脚広げて」

精一杯の抵抗として脚は閉じていたけど、結局ジョエルに開かされた。いくらカーペットがあるからってジョエルがベッドの下に膝立ちになってるのはちょっとびっくり。この世界床に座る文化ないんだもん。ソファ前に座って何回ジョエルに怒られたか。なのにそのジョエルがカーペットに膝立ちしてクンニしてくるとか衝撃。イヤだって言ってもやめてくれない。
ノアは後ろから首にちゅっちゅしながらずーっと胸揉んで乳首いじってくる。背中?腰にずっと勃起したの当たってるんだけど先走り出てるよ、めちゃくちゃ興奮してるんだね。

「ほら、ノアにみせてあげてください」

舐めるのをやめて指で責められてあっけなく吹いてしまう。ほんと手マンうまい。イくとか頭よぎる間もなくもうほんとあっという間。

「ミズキ気持ちよくてお漏らししちゃったの?」
「ちが…う…はぁ…んっ…」
「潮ですよ。ノアはまだ?」
「うん…ついこの間まで経験もなかったし…」

どうしてこの世界の男、まだ二人しか経験もないけれど潮吹くのをお漏らしと呼ぶのか?性癖?性癖なの?

「今度ミズキの気持ちいい所教えてあげますよ。ほらミズキ、立ってベッドに手ついて」

立ちバックでやるらしい。ノアはベッドに膝立ち。フェラしながらならいいって言ったのはあたしだから仕方ない。

「もうしないからね、今日だけだから」
「わかってますよ」

いや、目の前のノアがジョエルとなんかアイコンタクトとってるから絶対今日だけって約束守ってくれそうにない。

「許可なくしたら離婚だから」

それ以上なにか言う前に挿入されてた。いじわる!
ノアのも咥えてマジほんとに3Pやらされてる、二人とも顔はみえないからなに考えてるのかもわかんない。
ても腰持つ手に力入ってピストンも速くなってるからジョエルはイくんだろうな。いつもより早い気がするのはやっぱ3Pがしたかったからなのかな?

「ミズキ、愛してる」

耳元で言われたらほんと力はいんなくなる。ナカあったかいしもう脚限界。

「次僕ね」

遠慮がない男はここにもいた。ベッドに寝かせてくれたのはいいけど片足ノアの肩に担がれて挿入されたから奥まではいってる気がする

「ほら、綺麗にしてください」

顔の横にはさっきまで挿入されてたのがある。勃起収まってるけどどうせ舐めてたら勃ってくるんでしょ?もーだから3Pイヤなの。ループされるのも面倒だし、何よりアナルにいれたがるのがイヤ。もういっそ男とヤれよってキレたことある。まぁそこに関してはNG出したからこの二人が強要してくることは多分ない、大丈夫なはず。
まぁ二人とも興奮してるからいつもよりイくのがちょっと早いのは助かる。二人とも1回ずつじゃんって思ってるかもしれないけど、あたし2回ヤってるから、疲れるから。

ノアも絶対両手で腰持ったほうがヤりやすいだろうに、絶対片手はおっぱいを揉んでなきゃダメらしい。ジョエルは舐めてるだけでいいみたいだから助かる。まぁもう喘ぎっぱなしだから咥えたところで歯たてちゃいそうだしそれでいいのかも

3Pは好きじゃないけど、まだこの二人だから付き合ってられる。二人ともあたしが嫌がってるのはわかっているからそこまで無茶はしないでくれている。多分ノアが出したらおわりにしてくれると思う。枕元にティッシュもタオルもお酒もお水も用意されてる。終わって拭いてちょっと飲んでそのまま寝れる。冷蔵庫まで缶ビール取りに行ってってのをしなくていいのは最高。

「愛してるよ」

好き好きはいつも言うけどセックスの終盤になると愛してるばっかりになるところはノアの好きなところの中でも特に大好き。あたしも好きって伝えたくてももういっぱいいっぱいだから言葉はでないで喘ぎ声だけ。ジョエルはわかってるのか頭いいこいいこしてくれる。

「っ、ミズキ…ごめんね」

イったあとのノアが覆い被さってきて謝られた。謝るくらいなら最初からするなよって思ったけど、ぶっちゃけ二人に愛されてるのは伝わってきたから許す。

「ジョエルは?足りた?」
「えぇ、ノアは?」
「無理させられないし、ミズキといるだけで幸せだから大丈夫」

満足してないってことらしいですよ。とりあえず水分補給して寝る!



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