乙女ゲームの余り物たちと結婚させられるために異世界から召喚されました

そいみるくてぃー

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「やっぱ空きっ腹に冷えたお酒って最高!」

ワインクーラーに氷、そこにキンキンに冷えたシャンパン。グラスに注いだら綺麗に発砲してる。グラスは細いフルート型で薄い飲みくち。

「このグラスすごいね」
「街の職人のものですね。技術職はすごいですよ」
「シャンパンも国の?めっちゃおいしい」
「えぇ。ワイナリーが郊外にありますよ」
「ワイナリー!」

工場見学とか好きだったのでワイナリーがあると聞いてちょっと行ってみたくなった。魔術?機械?それとも足で踏むのかな?

「行ってみたりできるの?」
「えぇ。でもあのワイナリーは王室管理ですから王家の誰かと行かなければなりません…ミズキが行けるのは殿下でしょうね」
「でた王子様。そういえば第3ってことは1と2がいるんじゃないの?」
「えぇ。第1王子は次期王ですから執務に忙しいですし、第2王子は他国の姫と御結婚されて国にはもうおりません。末の第3王子のリュカ様はエスコフィエ公爵として貿易や外交に携わってますよ」

あんなにえらそうなのにちゃんと仕事してることにびっくり。まぁ仕事もしてなかったら顔がいいだけの穀潰しだから嫁欲しくて異世界から召喚なんて誰も許してくれるはずないよね

「王子様ってちゃんと仕事してるんだね」
「えぇ。顔もよく仕事も出来ますから本来であれば是非とも我が子を嫁にという家があってもおかしくないのですがね。いかんせん異世界から来た謎の娘に入れあげて幼少から決まっていた婚約を一方的に破棄、しまいには振られるという大事件を起こしましたから」
「それだよねー。ドン引き。結婚したあとに好きな女が出来たから離婚しろとかすぐ言いそう」
「はははっ、ミズキの国ではそういったことがあるんですか?」
「あるんじゃない?離婚とか普通にあったし。あたしの親も離婚してるから片親だし」
「この国は女性から離縁を言い渡しても男性からはないですね…ミズキ、私が注いであげますね」

話の合間に手酌しようとしたらジョエルがしてくれたけど、これはやんわりやめろと止められたのだとおもう。

「ジョエルは?いる?」
「私はミズキから口移しでもらいますよ」

無理矢理グラスを口に付けられて流し込まれたと思ったらちゅー!口移しじゃん。せっかく冷たいのに勿体ない

「ミズキの体温を感じられるほうがおいしいですよ」
「いや、絶対冷たい方がおいしい」

イチャイチャしながらお酒飲んでるけどそろそろつまみ的なのがほしいと思ったら本日二度目のノック。そもそもこの応接間をダイニング?リビング?的に使ってるのももしかしたら間違ってるのかも。ソファが居心地よすぎるのがいけないと思うんだよね。高級ホテルだと思って過ごしてる。

「異世界の花嫁様並びに御婚約者様へエスコフィエ公爵より晩餐の御誘いです」

エなんとかこーしゃくって誰だっけ?

「ジョエル…」
「第3王子ですよ」
「あー!だから聞いたことあったかもって!ばんさん?ごはん?」
「えぇ。」
「えー、なんかかしこまってそうじゃない?もうお酒も入ってるしびみょー」
「じゃあ断りますか?」
「うん。でも扉も開けなかったら失礼だし断ってくる」
「ちょっ、ミズキ、待って」

絡めていた腕をほどいて勢いよく立ち上がって扉まで行って開けたら4人もいた。正確には4人どころじゃない人数だったけど。多分さっき声をかけてきた人とあの3人。後ろに控えてる系の人も数人。
それよりも思ったより扉苦戦しなかった。重厚感はんぱないからめちゃくちゃ重いかと思ってたのに、あたしでも開けられた

「え?人多くない?」
「ミズキ、勝手に開けては駄目ですよ。殿下、ごきげんよう」
「あぁ…今宵の晩餐を是非にと彼女を誘いにきたのだが」

半ギレの声しか聞いてなかったからびっくり。イケボだイケボ。顔は若干ひきつってる気もするけど

「もうジョエルと飲み始めたからビミョー」
「微妙?」
「そう。こんなテンションのままエラい人と晩御飯とか無理だわ。ね、ジョエル」
「えぇ。殿下には申し訳ありませんがミズキがそう言うので」
「テーブルマナーとかもこの世界の謎だし。今はジョエルと一緒がいいなー」

しなだれかかってみればジョエルは嬉しそうにしている。まぁ空気感でわかるだろう、さっきまでヤってたなって

「っ…では明日また来る」
「別に来なくても明日いけばいいんでしょ?」
「行くんですか?」
「うん。だって断ってばっかりだったらあたしどんだけエライ奴なんだよって感じじゃない?しかもただごはんたべるだけでしょ?ジョエルとノアがいてくれたら行く」
「ミズ「是非。ドレスはこちらで用意させよう。明日昼頃には部屋へ送るようにする。それより異世界の花嫁、貴女の御名前を伺っても?」
「ちょっと、王子様やめてよ」

目の前に片膝をついて手を取ろうとしてきた王子様に若干引いてる。いや、昨日とかめっちゃエラそうだったのになんだこの変わり様は

「…ミズキ。苗字?ファミリーネーム?は婚約?結婚?したからなんだかわかんない」
「では私もミズキと呼ばせてもらおう。いいか?御夫君」
「なんですか、御夫君って。白々しいですね。貴方のほうが身分が上ですから私からは。ミズキがいいと言えばいいんじゃないですか?」

肩を抱いていたと思っていた手がおっぱい揉んでる。いや、人前、やめようよジョエル

「ちょっと、ジョエル」
「いいじゃないですか、その格好を見ていたらまた続きがしたくなったんですよ。早く戻って寝室へ行きましょう」
「だから、人前…んっ、」

格好ってTシャツにルームウェアのショートパンツ。あとスリッパ。完全に部屋着。どこに興奮する要素があるのかはわからないけれど。脚?
それよりスリッパがあったことに感動した。ハイヒールしかなかったから寝るまでハイヒールしんどいと思ってたから。

「さっきまでシてたのにもう我慢できません」
「ジョエル、今は私がミズキと話していたんだが」
「ミズキはいかなるときも夫を優先してくれる女性ですから。殿下はお帰りになったらよろしいのでは?」

ジョエルって基本もめてる気がしなくもない。あたしを離してでも王子様とやりあわねばならないらしい。どんだけ敵視してるんだろう。それよりもあたしにはやることがあった。王子様と言い合いしてるから手が離れてくれた

「えーっと、ミシェルさん?ロランさん?」

王子様の御付きの二人に言わねばならぬことがあるからだ。あれ?さんでよかった?様?

「手紙ありがとう。ジョエルがダメって言うから返事は書けなかったけど」
「いいえ」
「こちらこそ何度謝罪しても足りないと思っておりますから」

たった一言で返してきたのはボルドーのツーブロのロランさん。この前は髪結んでなかったからツーブロだとは気付かなかった。そもそもこの世界もツーブロなんて髪型があるのか。
こっちこそマジ申し訳ないわごめん的なほうがネイビーの美人のミシェルさん。髪も爪もピカピカ。本当に男性?と聞きたくなるくらいやはり美人だ。

「お話?はいつでもいいんだろうけどジョエルがいいって言うか…」
「私もこのロランも普段は殿下付きですから貴女様の御都合に合わせます」

日付や時間の問題ではないと言いたかった。他の人と会うことをいいと言うかの問題である。ノアならいいと言ってくれそうだが、それはノアがこの人達に強く言える立場ではないからだろう

「ノアとジョエルがいれば大丈夫だとお、げっ…!」

下半身に違和感と何かが脚を伝う感覚。あれだ、さっき膣内に出されたジョエルの精液。このタイミングで出てくる?マジこれ精液にも意思あるんじゃない!?ってくらいのタイミング

「ミズキ様、なにが」
「ちょっと、あっ、やばっ…」

立って伝うところ晒すくらいならしゃがんで誤魔化したいと思ってしゃがもうとしたら、倒れると思ったのかミシェルさんに手をとられバランスを崩した

「ぶっ…ご、ごめんな、さ、い…」
「い、いや…こちらこそ…すまない、離れて、くれないだろか…」

バランスを崩してぶつかった先はミシェルさんでない方、ロランさんの股間部分だった
上を見上げて謝ろうと言葉をかけていたけど確実にどんどん大きさと硬度を増していく股間部が顔に当たっている。気まずいもあるけどそのなんだ、大きさに驚いて離れることができない

「えっと…大層御立派なモノを、お持ちで…」
「ミズキ!大丈夫ですか?」

美人に手を取られていたはずだけどその反対からジョエルが来た。美形と美形、両手に花じゃんと喜びたかったけれどジョエルはあたしを心配しながらもミシェル、ロラン両名を睨み付けている。
それよりロランさんに申し訳ないと思うのは股間部に顔を当てたこともあるけど、ファンデーションが制服の股間部分にがっつりついてしまったことだ

「転んだのはジョエルのせい。この二人は悪くないよ」
「私のせい?」
「耳貸して!」

こんなところで大きな声で言う内容ではない。ジョエルのさっき中出しした精液が垂れてきたと耳打ちすればニヤニヤしながら喜んでいることがわかる。不本意ではあるがとりあえず機嫌は直ったみたいだから良しとする。

「では、」

膝裏に手を入れられたと思えば横抱きにされた。お姫様抱っこ

「ちょっとジョエル!まだあたし謝ってない!」
「ロランにつけた化粧でしょう?そんなの放っておけばいいんですよ。今晩の自慰のオカズにでもするでしょう」
「なにそれ!」
「そのままの意味ですよ。では殿下、妻にちょっとしたアクシデントがありましたので私達はこれで」
「アクシデント?ロランに対してであれば」
「違いますよ。仕込んでいた私の子種が溢れてしまったようなのでまた注ぎ直さねばと」
「なっ…」
「ではまた明日」

恥ずかしくて言わなかったのに、ジョエルが大きい声で言ってしまった。最悪、この場にいた全員に聞かれてるじゃん。
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