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女神は堕落に染まってく(後編)
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女神長から事情を聞かされた。
蒼ちゃんは異世界転移してしまったんだ。
もしかしたら蒼ちゃんはずっと異世界に行きたかったのかもしれない。
それを……私の勝手なわがままな感情が彼をこの場に閉じ込めていたことに気づかされる。
蒼ちゃんが居なくなってから私は淡々と死者を異世界へ転生させる仕事を行っていた。
以前と同じ生活ルーティン。
蒼ちゃんが置いていったスイッチは丁重に箱へ片づけて、目の届かない所へ移してある。
彼がいなくなってからゲームを起動してみたことがあったのだけど……
「(ゲームって……こんなにつまらないものでしたっけ?)」
大作RPGも、陣地取りFPSも、アレだけ大好きだったミリオカートも、何を遊んでも全く心が満たされない。
ゲーム自体は楽しいはずなのに、虚しさだけが心に募る。
ゲームをやりながら虚しさで涙を流したのは初めてだった。
理由はとっくに分かっている。
私はゲームが好きなのではなかった。
大好きな人と一緒にゲームで遊んでいられるあの時間が好きだったんだ。
「蒼……ちゃん……」
ポツリと呟く言葉からは彼の温もりを求める切なさが籠っていた。
騒がしかったあの日々が懐かしい。
もう戻ってこないあの日々が今はひたすら恋しかった。
数日後、吉報が届いた。
異世界転移者がついに魔王を討伐したという知らせである。
勇者の名前は不明だが、その知らせは天界を大いに沸かせることとなる。
だが、同時に魔王が倒されたということはもう転生者を異世界に送り込む必要がなくなったということで……
この何もない空間で私は仕事すら失ってしまった。
「(これから……何をしよう……)」
大義名分。
これからは何をしようが自由だ。
自由なんだけど……
「(何も……する気が起きない……)」
私はその場で座り込んで、ただぼ~っと真っ白な世界の地平線を探していた。
やることがないので、考え事をして時間を潰す。
「(魔王を倒した転移者って誰なんだろうな……蒼ちゃんだったら……いいな)」
蒼ちゃんが転移したのはつい先日のこと。
10日もしないうちに魔王倒すことなんてどんな屈強な勇者でも不可能だろう。
不可能だと知っているくせについついそんな希望を胸に抱いてしまう。
「魔王と戦う蒼ちゃん……きっと格好良いんだろうなぁ」
「——いや、そうでもないよ。俺は勇者パーティを『操作』していただけだからね」
「………………えっ?」
ふと……
大好きな人の声が……
聞こえた……気がした。
項垂れていた頭をゆっくりと上げてみる。
そこに広がるのは相も変わらず何もない真っ白な空間。
その真っ白な空間に……
ずっと恋焦がれていた存在が……
心配そうに私の顔をのぞき込んでいた。
「——ただいま。トレシアさん。魔王討伐するのに10日もかかっちゃったよ。遅くなってごめんね?」
ぱちくりと視線が合うと、彼は微笑みながら私に手を差し伸べてきた。
「あ……あ……」
彼の顔を見た瞬間、枯れるほど流したはずの涙が再び私の瞳に浮かび上がっていた。
私は涙を散らしながら彼の腰に飛びついた。
「蒼ちゃんんんっ!!」
「うおわ!?」
勢い余って彼の身体を押し倒してしまう。
そんなこと構わずに私は泣きながら彼の温もりを確かめるように頬を摺り寄せまくる。
「蒼ちゃんだ! 蒼ちゃんだ! 蒼ちゃんが帰ってきた!! うわぁぁぁぁぁぁんっ!!」
「わわ。めっちゃ泣いとる!? だ、大丈夫? トレシアさん」
「キミが泣かせたんだよ! ていうかどうやって帰ってきたの!?」
ドン、ドン、と丸めた拳を彼の胸に叩き落す。
「あれ? 女神長さんから聞いてない? もし魔王がいなくなったら俺を再びここに呼び戻してほしいって頼んでいたんだ」
「聞いてないよ!?」
「まじか。早くここに帰ってきたい一心で魔王討伐RTAやってきたんだけどな」
「魔王討伐RTA!?」
「ちょっと前にトレシアさんが転移させた3人覚えてる? 異世界で彼らと合流して速攻で魔王城に乗り込んだんだ」
蒼ちゃんが言っている3人って彼らだよね。
『ジャンプ』のスキル持ちの人と、伝説の剣を授けた回転切りの人と、『暴食』スキル持ちのマスコットの人。
ゲームのキャラを参考にスキルを付与した方達だったのだけど。
「そして俺のスキルは『操作』。女神長さんからもらったただ一つのスキルだよ。特定の人間を俺の思いがままに動かすことができるんだ」
「な、なんだかゲームみたいですね」
「まぁね。でも彼らはポテンシャルは非常に高かった。あとは優秀な操作プレイヤーさえいれば正直魔王なんて楽勝だと思ったさ」
確かに蒼ちゃんはどのゲームも上手だった。
だからといって人間を操るスキルでアッサリ魔王まで倒してしまうなんて。
この人にとっては異世界転移も一種のゲームに過ぎなかったのもしれない。
「ていうか、トレシアさんはどうして泣いてたの? ははーん? さては俺がいなくて寂しくて泣いちゃったんだな~?」
からかうようにニヤ付きながら詰め寄ってくる。
ちょっと前の私なら強がって否定していたと思うけど……
「はい。蒼ちゃんが居なくなって寂しくて泣いてました。貴方に泣かされました。どうしてくれるんですか?」
「えっ? あ、あれ? えぇ?」
「まず、自分のせいで女の子泣かせたことを自覚してください。自覚が終わったらその暖かな指で私の涙を拭ってください」
「は、はい……」
なぜか敬語になった蒼ちゃんは私に言われた通り、指で涙を拭ってくれた。
熱を帯びたその指が冷めきった私の心を温めてくれる。
「次に、もう二度と私の前から勝手に居なくならないとこの場で誓ってください」
「いや、今回のことは女神長がほぼ強制的に転移を——」
「ち、か、っ、て、く、だ、さ、い!」
「ち、誓います! 誓います! もう勝手に居なくなったりしないから! ずっとトレシアさんと一緒にいるから」
言質取りましたからね?
もう私の前からいなくなるなんて絶対させませんからね。
仮に蒼ちゃんがどこかに行こうとしても……今度は私も着いていきますからね。
「よろしいです………ふふっ、喋りたいことまだまだいっぱいあります」
「俺もだよ。異世界RTAについて語りたいこといっぱいあるけど……でも、どうせならさ——」
「わかっています。どうせなら……一緒にゲームでもしながらお話しませんか?」
「それでこそトレシアさん。やっぱり俺には転生ファンタジーよりゲームファンタジーの方が性にあっているよ。あー、久々にゾルダやりてー!」
「ゾルダもいいですが、まずはミリオカートで対戦です! 蒼ちゃんいなくなってから私もずっとゲーム絶ちしていたので、スイッチ起動するのも久しぶりです!」
「そっか……って、10日しか経っていないよね!?」
「ゲーマーにとって10日のゲーム絶ちは死に等しい懲役でした」
「ついに自分がゲーマーと認めたな。この堕落女神め」
ああ。楽しい。
やっぱり私はこの時間が大好きだ。
もう……絶対に手放したりしませんからね!
蒼ちゃんは異世界転移してしまったんだ。
もしかしたら蒼ちゃんはずっと異世界に行きたかったのかもしれない。
それを……私の勝手なわがままな感情が彼をこの場に閉じ込めていたことに気づかされる。
蒼ちゃんが居なくなってから私は淡々と死者を異世界へ転生させる仕事を行っていた。
以前と同じ生活ルーティン。
蒼ちゃんが置いていったスイッチは丁重に箱へ片づけて、目の届かない所へ移してある。
彼がいなくなってからゲームを起動してみたことがあったのだけど……
「(ゲームって……こんなにつまらないものでしたっけ?)」
大作RPGも、陣地取りFPSも、アレだけ大好きだったミリオカートも、何を遊んでも全く心が満たされない。
ゲーム自体は楽しいはずなのに、虚しさだけが心に募る。
ゲームをやりながら虚しさで涙を流したのは初めてだった。
理由はとっくに分かっている。
私はゲームが好きなのではなかった。
大好きな人と一緒にゲームで遊んでいられるあの時間が好きだったんだ。
「蒼……ちゃん……」
ポツリと呟く言葉からは彼の温もりを求める切なさが籠っていた。
騒がしかったあの日々が懐かしい。
もう戻ってこないあの日々が今はひたすら恋しかった。
数日後、吉報が届いた。
異世界転移者がついに魔王を討伐したという知らせである。
勇者の名前は不明だが、その知らせは天界を大いに沸かせることとなる。
だが、同時に魔王が倒されたということはもう転生者を異世界に送り込む必要がなくなったということで……
この何もない空間で私は仕事すら失ってしまった。
「(これから……何をしよう……)」
大義名分。
これからは何をしようが自由だ。
自由なんだけど……
「(何も……する気が起きない……)」
私はその場で座り込んで、ただぼ~っと真っ白な世界の地平線を探していた。
やることがないので、考え事をして時間を潰す。
「(魔王を倒した転移者って誰なんだろうな……蒼ちゃんだったら……いいな)」
蒼ちゃんが転移したのはつい先日のこと。
10日もしないうちに魔王倒すことなんてどんな屈強な勇者でも不可能だろう。
不可能だと知っているくせについついそんな希望を胸に抱いてしまう。
「魔王と戦う蒼ちゃん……きっと格好良いんだろうなぁ」
「——いや、そうでもないよ。俺は勇者パーティを『操作』していただけだからね」
「………………えっ?」
ふと……
大好きな人の声が……
聞こえた……気がした。
項垂れていた頭をゆっくりと上げてみる。
そこに広がるのは相も変わらず何もない真っ白な空間。
その真っ白な空間に……
ずっと恋焦がれていた存在が……
心配そうに私の顔をのぞき込んでいた。
「——ただいま。トレシアさん。魔王討伐するのに10日もかかっちゃったよ。遅くなってごめんね?」
ぱちくりと視線が合うと、彼は微笑みながら私に手を差し伸べてきた。
「あ……あ……」
彼の顔を見た瞬間、枯れるほど流したはずの涙が再び私の瞳に浮かび上がっていた。
私は涙を散らしながら彼の腰に飛びついた。
「蒼ちゃんんんっ!!」
「うおわ!?」
勢い余って彼の身体を押し倒してしまう。
そんなこと構わずに私は泣きながら彼の温もりを確かめるように頬を摺り寄せまくる。
「蒼ちゃんだ! 蒼ちゃんだ! 蒼ちゃんが帰ってきた!! うわぁぁぁぁぁぁんっ!!」
「わわ。めっちゃ泣いとる!? だ、大丈夫? トレシアさん」
「キミが泣かせたんだよ! ていうかどうやって帰ってきたの!?」
ドン、ドン、と丸めた拳を彼の胸に叩き落す。
「あれ? 女神長さんから聞いてない? もし魔王がいなくなったら俺を再びここに呼び戻してほしいって頼んでいたんだ」
「聞いてないよ!?」
「まじか。早くここに帰ってきたい一心で魔王討伐RTAやってきたんだけどな」
「魔王討伐RTA!?」
「ちょっと前にトレシアさんが転移させた3人覚えてる? 異世界で彼らと合流して速攻で魔王城に乗り込んだんだ」
蒼ちゃんが言っている3人って彼らだよね。
『ジャンプ』のスキル持ちの人と、伝説の剣を授けた回転切りの人と、『暴食』スキル持ちのマスコットの人。
ゲームのキャラを参考にスキルを付与した方達だったのだけど。
「そして俺のスキルは『操作』。女神長さんからもらったただ一つのスキルだよ。特定の人間を俺の思いがままに動かすことができるんだ」
「な、なんだかゲームみたいですね」
「まぁね。でも彼らはポテンシャルは非常に高かった。あとは優秀な操作プレイヤーさえいれば正直魔王なんて楽勝だと思ったさ」
確かに蒼ちゃんはどのゲームも上手だった。
だからといって人間を操るスキルでアッサリ魔王まで倒してしまうなんて。
この人にとっては異世界転移も一種のゲームに過ぎなかったのもしれない。
「ていうか、トレシアさんはどうして泣いてたの? ははーん? さては俺がいなくて寂しくて泣いちゃったんだな~?」
からかうようにニヤ付きながら詰め寄ってくる。
ちょっと前の私なら強がって否定していたと思うけど……
「はい。蒼ちゃんが居なくなって寂しくて泣いてました。貴方に泣かされました。どうしてくれるんですか?」
「えっ? あ、あれ? えぇ?」
「まず、自分のせいで女の子泣かせたことを自覚してください。自覚が終わったらその暖かな指で私の涙を拭ってください」
「は、はい……」
なぜか敬語になった蒼ちゃんは私に言われた通り、指で涙を拭ってくれた。
熱を帯びたその指が冷めきった私の心を温めてくれる。
「次に、もう二度と私の前から勝手に居なくならないとこの場で誓ってください」
「いや、今回のことは女神長がほぼ強制的に転移を——」
「ち、か、っ、て、く、だ、さ、い!」
「ち、誓います! 誓います! もう勝手に居なくなったりしないから! ずっとトレシアさんと一緒にいるから」
言質取りましたからね?
もう私の前からいなくなるなんて絶対させませんからね。
仮に蒼ちゃんがどこかに行こうとしても……今度は私も着いていきますからね。
「よろしいです………ふふっ、喋りたいことまだまだいっぱいあります」
「俺もだよ。異世界RTAについて語りたいこといっぱいあるけど……でも、どうせならさ——」
「わかっています。どうせなら……一緒にゲームでもしながらお話しませんか?」
「それでこそトレシアさん。やっぱり俺には転生ファンタジーよりゲームファンタジーの方が性にあっているよ。あー、久々にゾルダやりてー!」
「ゾルダもいいですが、まずはミリオカートで対戦です! 蒼ちゃんいなくなってから私もずっとゲーム絶ちしていたので、スイッチ起動するのも久しぶりです!」
「そっか……って、10日しか経っていないよね!?」
「ゲーマーにとって10日のゲーム絶ちは死に等しい懲役でした」
「ついに自分がゲーマーと認めたな。この堕落女神め」
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