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一章 紫碧のひととせ
楔
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騒がしい話し声が聞こえた。
「……、……?」
重い瞼をこじ開けた。
ゆっくりと視界が広がり、暖かな炎に照らされた見慣れた部屋を映し出す。
ぼんやりとくぐもって聞こえていた声が、徐々に鮮明な言の葉へと移り変わる。
「……だからっ、俺は別に、寂しいとかそういうんじゃなくて、こういう時だからこそ恩を返したかったってだけで……」
「あははっ、ヴォルちゃん、顔真っ赤~」
「お前本当に分かりやすいな」
「生暖かい目で見るな!!」
聞き慣れた声だ。
ぎゅっと胸が締め付けられる。
ここは、本当に現実なのだろうか。
自分の存在は、彼らに認めてもらえるのだろうか。
怖くなって、目を閉じた。
また否定されたら、今度こそ壊れてしまいそうで。
……でも。
「……シルビオ?」
ふと、名前を呼ばれた。
はっと目を開けて振り向くと、青い青年がこちらを見つめていた。
真っ直ぐで無垢な瞳は、穏やかで、優しくて。
目が合った瞬間に、彼は立ち上がってこちらに駆け寄ってきた。
「目覚めたんだな!?大丈夫か?起き上がれるか?」
暖かい手がそっと自分の身体に触れる。
優しく頭を撫でられて、次の瞬間、瞳から滂沱な涙が溢れ落ちた。
「え、あ、お、おい……」
滲む視界の中で、彼はおろおろと戸惑いながらも寄り添ってくれる。
優しい青年の温もりに、心が溶かされていく。
「ヴォルガ……っ、ヴォルガぁ……」
縋り付くように抱き着いて、うわ言のように何度もごめんなさいと口走る。
内から湧き上がる衝動を抑えることができず、子供のような癇癪が続く。
それでも、彼は─ヴォルガは、シルビオを否定しなかった。
「いいんだ。大丈夫だよ。……ごめんな、シルビオ」
ぎゅっと、抱き締められた。
どうしようもなく暖かくて、幸せで。
ずっと渦巻いていた暗い感情は、気付けば何もなかったかのように霧散していた。
ああ、これは、嬉し涙というやつか。
他人事のようにそんなことを考えながら、シルビオは彼に身体を預け、ひたすらに涙を流すのだった。
「落ち着いたか?」
「うん……ありがとう」
数十分後。
ようやく涙が止まり、正気に戻ったシルビオは、ソファーに身体を預けながらミルクティーを口に運んでいた。
泣き腫らした酷い顔ではあるが、表情はさっぱりとしていた。
体調も戻ってきたようだし、一安心だ。
ヴォルガがシルビオの下から離れると、今度はリーリエが近寄って頬を抓り始めた。
「……っ、い、いひゃい……」
「痛いだろうからやってるの!……もう、辛かったら辛いって言っていいんだって、何回も言ってるでしょ?」
流石のリーリエも、笑って流すようなことはしなかった。
けれど、彼を責めることもしなかった。
ぎゅむぎゅむと頬を引っ張って、そして少し悲しそうにシルビオの目を覗き込む。
シルビオは申し訳なさそうな顔を浮かべたが、目は逸らさずに頷いた。
「……ごめん。気をつける」
「うん、よし。いい子いい子」
彼が頭を下げると、リーリエは優しく微笑んでシルビオの頭を撫でる。
彼より一回り小さい少女は、彼よりもずっと大人びて見えた。
…そして。
「……ユーガ」
リーリエが離れると、シルビオはぎこちない声で彼の名を呼んだ。
未だ起き上がれないユーガは、視線だけシルビオに向ける。
シルビオはしゅんと俯いて、ぎゅっと拳を握りしめた。
「また、止めてくれたんだね」
「……」
ユーガは何も言わない。
じっと、ただシルビオを見つめている。
けれど、その眼差しは優しかった。
シルビオはまた泣き出しそうな顔で笑い、呟いた。
「……ありがとう」
「おう」
交わした言葉は短かったが、それで十分なのだろう。
ユーガは満足げに目を閉じ、それ以上言葉を発することはしなかった。
…一先ず、今回の『発作』は落ち着いたらしい。
慣れているらしい二人はともかく、新参者のヴォルガは聞きたいことがまだ山ほどある。
シルビオもそれは分かっているようで、少し気恥ずかしそうにヴォルガを見つめてきた。
「……色々、黙っててごめん。言わなきゃって、ずっと思ってたんだけど……勇気、出なくて。改めて、だけど……聞いてくれる?」
どこか気弱なその表情は、ヴォルガが初めて見る顔だった。
明るくて、人懐っこくて、寂しがり屋で、それでいてどこか大人びていて。
飄々として掴めない青年だと、ずっと思っていた。
でも、違ったのだと、初めて知った。
シルビオは、思っていたよりもずっと幼くて、未熟なのだ。
頭が良く、聞き分けもいいから、歳相応に見えていただけで。
弱いところを見せたくなくて、必死に背伸びしていただけの、無垢な子供なのだ。
知ってしまったら、責めることなんてできなかった。
ヴォルガは頷いて、小さく微笑んだ。
「うん。ゆっくりでいいから、話してほしい。俺を必要としていた、本当の理由を」
「……うん」
シルビオは真剣な顔で頷き返し、ぽつぽつと語り始めた。
「……俺、スラム出身だって言ったよね。両親もいなくて、ずっと独りで暮らしてた。ろくに食べ物も寝床もなくて、いつ野垂れ死んでもおかしくなかった。普通だったら、とっくに死んでたと思う。…でも、俺は、普通じゃなかった」
シルビオは、俯いて自分の掌を見つめる。
アメジスト色の瞳は、憂いを帯びても尚、美しく煌めいていた。
「この目は、生まれつきみたいでね。魔力も昔から高かったみたいなんだけど、多分それとは別。神様から授かった、特別な才能なんだと思う。魔法を習う前から、何が善くて何が悪いのか、視るだけで全部分かったんだ」
この場所は安全。
この残飯は食べない方がいい。
初めはその程度の『直感』だった。
勘が良いから生き残っている、運のいい子供。
周りの認識もそうだった。
でも、それが何年も続くと、状況は変わってきた。
「……だんだん、人の感情が視えるようになってきた。自分にとって無害なのか有害なのか、はっきり分かるようになった。初めは、成長するのってそういうことなんだって思ってたよ。でも、普通じゃなかった。……だから、狙われるようになった」
シルビオはぎゅっと目を閉じ、小刻みに手を震わせる。
陽の光も通らない、真っ暗な路地。
自分より何倍も大きい人間が、笑顔の仮面を被り、寄って集ってくる毎日。
自分が売られ、犯され、殺される夢を何度も見た。
特殊な目のせいで見たくなくても入り込んでくる人間のおぞましい感情に心が埋め尽くされ、気付けば何も感じなくなっていた。
体温だけを求めて擦り寄ってくる野良猫だけが家族だった。
死んでいるのと何も変わらない、ただ生存本能に突き動かされるだけの日々。
人は、これを『地獄』と言うのだろう。
けれど、シルビオにとっては当たり前の日常だった。
彼に出会うまでは。
「……ユーガに拾われたのは、本当に偶然だった。ただ、何となく、離れちゃいけないって思って、着いて行っただけだった。でも……」
シルビオがちらりとユーガへ視線を送る。
ユーガは目を閉じたまま、何の気もなしに言葉を返す。
「俺だって、何も考えてなかったよ。育てる気なんて微塵もなかった。ずっと後をついてくるから、追い払わずにいたら居着いただけだ」
「あはは、そうだね。本当に、それだけだった」
シルビオは困ったように笑う。
…それだけのことが、彼にとってはどれほど救いだっただろう。
「ユーガに、教えてもらったんだ。人は、怖いだけじゃないんだって。温かくて、優しい場所があるんだって。本当に、心地よかった。だから……元いた場所に戻ることが、何よりも怖くなった」
そして起きたのが、最初の『発作』だった。
「独りになれなくなっちゃったんだ。今の俺は、隣に誰かがいなきゃ成り立たない。そういう、人間なんだ」
シルビオが、ヴォルガに視線を戻す。
遠慮がちで、でもどこか縋るような、切ない紫紺の瞳。
「ヴォルガ。もし、嫌じゃないなら、傍にいて欲しい。傷つけたくないんだ……ユーガのことも、リーちゃんのことも……まだ、だめみたいだから」
最後は苦しそうに、シルビオは目を伏せて呟いた。
等身大の言葉だった。
これ以上ない誠意だった。
断る理由なんて、何一つなかった。
「……嫌なわけ、ないだろ」
小さく零して、ヴォルガはシルビオを真っ直ぐ見据えた。
「お前が何て言おうと、俺は傍にいる。これは俺の意志だ。文句あるか?」
「……っ」
シルビオが、呆然とこちらを見つめる。
しばらくの後、彼はくしゃっと顔を歪め、不器用に笑った。
「……うん。うん……ありがとう」
絞り出すようなその言葉は、弱々しくて、けれど精一杯の一言だった。
「……、……?」
重い瞼をこじ開けた。
ゆっくりと視界が広がり、暖かな炎に照らされた見慣れた部屋を映し出す。
ぼんやりとくぐもって聞こえていた声が、徐々に鮮明な言の葉へと移り変わる。
「……だからっ、俺は別に、寂しいとかそういうんじゃなくて、こういう時だからこそ恩を返したかったってだけで……」
「あははっ、ヴォルちゃん、顔真っ赤~」
「お前本当に分かりやすいな」
「生暖かい目で見るな!!」
聞き慣れた声だ。
ぎゅっと胸が締め付けられる。
ここは、本当に現実なのだろうか。
自分の存在は、彼らに認めてもらえるのだろうか。
怖くなって、目を閉じた。
また否定されたら、今度こそ壊れてしまいそうで。
……でも。
「……シルビオ?」
ふと、名前を呼ばれた。
はっと目を開けて振り向くと、青い青年がこちらを見つめていた。
真っ直ぐで無垢な瞳は、穏やかで、優しくて。
目が合った瞬間に、彼は立ち上がってこちらに駆け寄ってきた。
「目覚めたんだな!?大丈夫か?起き上がれるか?」
暖かい手がそっと自分の身体に触れる。
優しく頭を撫でられて、次の瞬間、瞳から滂沱な涙が溢れ落ちた。
「え、あ、お、おい……」
滲む視界の中で、彼はおろおろと戸惑いながらも寄り添ってくれる。
優しい青年の温もりに、心が溶かされていく。
「ヴォルガ……っ、ヴォルガぁ……」
縋り付くように抱き着いて、うわ言のように何度もごめんなさいと口走る。
内から湧き上がる衝動を抑えることができず、子供のような癇癪が続く。
それでも、彼は─ヴォルガは、シルビオを否定しなかった。
「いいんだ。大丈夫だよ。……ごめんな、シルビオ」
ぎゅっと、抱き締められた。
どうしようもなく暖かくて、幸せで。
ずっと渦巻いていた暗い感情は、気付けば何もなかったかのように霧散していた。
ああ、これは、嬉し涙というやつか。
他人事のようにそんなことを考えながら、シルビオは彼に身体を預け、ひたすらに涙を流すのだった。
「落ち着いたか?」
「うん……ありがとう」
数十分後。
ようやく涙が止まり、正気に戻ったシルビオは、ソファーに身体を預けながらミルクティーを口に運んでいた。
泣き腫らした酷い顔ではあるが、表情はさっぱりとしていた。
体調も戻ってきたようだし、一安心だ。
ヴォルガがシルビオの下から離れると、今度はリーリエが近寄って頬を抓り始めた。
「……っ、い、いひゃい……」
「痛いだろうからやってるの!……もう、辛かったら辛いって言っていいんだって、何回も言ってるでしょ?」
流石のリーリエも、笑って流すようなことはしなかった。
けれど、彼を責めることもしなかった。
ぎゅむぎゅむと頬を引っ張って、そして少し悲しそうにシルビオの目を覗き込む。
シルビオは申し訳なさそうな顔を浮かべたが、目は逸らさずに頷いた。
「……ごめん。気をつける」
「うん、よし。いい子いい子」
彼が頭を下げると、リーリエは優しく微笑んでシルビオの頭を撫でる。
彼より一回り小さい少女は、彼よりもずっと大人びて見えた。
…そして。
「……ユーガ」
リーリエが離れると、シルビオはぎこちない声で彼の名を呼んだ。
未だ起き上がれないユーガは、視線だけシルビオに向ける。
シルビオはしゅんと俯いて、ぎゅっと拳を握りしめた。
「また、止めてくれたんだね」
「……」
ユーガは何も言わない。
じっと、ただシルビオを見つめている。
けれど、その眼差しは優しかった。
シルビオはまた泣き出しそうな顔で笑い、呟いた。
「……ありがとう」
「おう」
交わした言葉は短かったが、それで十分なのだろう。
ユーガは満足げに目を閉じ、それ以上言葉を発することはしなかった。
…一先ず、今回の『発作』は落ち着いたらしい。
慣れているらしい二人はともかく、新参者のヴォルガは聞きたいことがまだ山ほどある。
シルビオもそれは分かっているようで、少し気恥ずかしそうにヴォルガを見つめてきた。
「……色々、黙っててごめん。言わなきゃって、ずっと思ってたんだけど……勇気、出なくて。改めて、だけど……聞いてくれる?」
どこか気弱なその表情は、ヴォルガが初めて見る顔だった。
明るくて、人懐っこくて、寂しがり屋で、それでいてどこか大人びていて。
飄々として掴めない青年だと、ずっと思っていた。
でも、違ったのだと、初めて知った。
シルビオは、思っていたよりもずっと幼くて、未熟なのだ。
頭が良く、聞き分けもいいから、歳相応に見えていただけで。
弱いところを見せたくなくて、必死に背伸びしていただけの、無垢な子供なのだ。
知ってしまったら、責めることなんてできなかった。
ヴォルガは頷いて、小さく微笑んだ。
「うん。ゆっくりでいいから、話してほしい。俺を必要としていた、本当の理由を」
「……うん」
シルビオは真剣な顔で頷き返し、ぽつぽつと語り始めた。
「……俺、スラム出身だって言ったよね。両親もいなくて、ずっと独りで暮らしてた。ろくに食べ物も寝床もなくて、いつ野垂れ死んでもおかしくなかった。普通だったら、とっくに死んでたと思う。…でも、俺は、普通じゃなかった」
シルビオは、俯いて自分の掌を見つめる。
アメジスト色の瞳は、憂いを帯びても尚、美しく煌めいていた。
「この目は、生まれつきみたいでね。魔力も昔から高かったみたいなんだけど、多分それとは別。神様から授かった、特別な才能なんだと思う。魔法を習う前から、何が善くて何が悪いのか、視るだけで全部分かったんだ」
この場所は安全。
この残飯は食べない方がいい。
初めはその程度の『直感』だった。
勘が良いから生き残っている、運のいい子供。
周りの認識もそうだった。
でも、それが何年も続くと、状況は変わってきた。
「……だんだん、人の感情が視えるようになってきた。自分にとって無害なのか有害なのか、はっきり分かるようになった。初めは、成長するのってそういうことなんだって思ってたよ。でも、普通じゃなかった。……だから、狙われるようになった」
シルビオはぎゅっと目を閉じ、小刻みに手を震わせる。
陽の光も通らない、真っ暗な路地。
自分より何倍も大きい人間が、笑顔の仮面を被り、寄って集ってくる毎日。
自分が売られ、犯され、殺される夢を何度も見た。
特殊な目のせいで見たくなくても入り込んでくる人間のおぞましい感情に心が埋め尽くされ、気付けば何も感じなくなっていた。
体温だけを求めて擦り寄ってくる野良猫だけが家族だった。
死んでいるのと何も変わらない、ただ生存本能に突き動かされるだけの日々。
人は、これを『地獄』と言うのだろう。
けれど、シルビオにとっては当たり前の日常だった。
彼に出会うまでは。
「……ユーガに拾われたのは、本当に偶然だった。ただ、何となく、離れちゃいけないって思って、着いて行っただけだった。でも……」
シルビオがちらりとユーガへ視線を送る。
ユーガは目を閉じたまま、何の気もなしに言葉を返す。
「俺だって、何も考えてなかったよ。育てる気なんて微塵もなかった。ずっと後をついてくるから、追い払わずにいたら居着いただけだ」
「あはは、そうだね。本当に、それだけだった」
シルビオは困ったように笑う。
…それだけのことが、彼にとってはどれほど救いだっただろう。
「ユーガに、教えてもらったんだ。人は、怖いだけじゃないんだって。温かくて、優しい場所があるんだって。本当に、心地よかった。だから……元いた場所に戻ることが、何よりも怖くなった」
そして起きたのが、最初の『発作』だった。
「独りになれなくなっちゃったんだ。今の俺は、隣に誰かがいなきゃ成り立たない。そういう、人間なんだ」
シルビオが、ヴォルガに視線を戻す。
遠慮がちで、でもどこか縋るような、切ない紫紺の瞳。
「ヴォルガ。もし、嫌じゃないなら、傍にいて欲しい。傷つけたくないんだ……ユーガのことも、リーちゃんのことも……まだ、だめみたいだから」
最後は苦しそうに、シルビオは目を伏せて呟いた。
等身大の言葉だった。
これ以上ない誠意だった。
断る理由なんて、何一つなかった。
「……嫌なわけ、ないだろ」
小さく零して、ヴォルガはシルビオを真っ直ぐ見据えた。
「お前が何て言おうと、俺は傍にいる。これは俺の意志だ。文句あるか?」
「……っ」
シルビオが、呆然とこちらを見つめる。
しばらくの後、彼はくしゃっと顔を歪め、不器用に笑った。
「……うん。うん……ありがとう」
絞り出すようなその言葉は、弱々しくて、けれど精一杯の一言だった。
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