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愛しているのはお前だけ。
真実【前編】※須王視点
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新と暮らしてから、もう3年が経った。
未だに彼の記憶は戻っていない。
だが、このまま戻らなければいいと思っている。
なぜなら、俺は新にずっと嘘をついているから。
2度の監禁事件の犯人が俺の婚約者だった女なのは本当。
俺が新を愛しているのも本当。
嘘なのは俺たちが恋人ではなかったこと。
本当はT.Sの正体は俺じゃない。
別の男なのだ。
俺たちと同じ高校の同級生で、名前は冴島太陽という。
俺は高校時代からずっとずっと新が好きだったのに、大学に入ってから新は冴島なんかと結ばれやがった。
新は真っ直ぐで明るくて、お人好しで。
初めて心の底から手に入れたいと思った存在だった。
なのに、あいつは俺の好意を受け入れることはなかった。
何がいけなかったんだ?
出会いのタイミングは同じなのに。
なんで俺ではなく、冴島を選んだんだ?
それでも俺は新を諦めずに想い続けていた。
婚約者だったあの女はそれが気に入らなくて、最初の監禁の事件の半年前に「自分の婚約者にちょっかいを出すな。別れろ」と新の職場に乗り込み、大騒ぎをした。
新はそのせいであらぬ噂を立てられて、仕事を辞める羽目になってしまった。
そして恋人である冴島に婚約者がいるのだと勘違いして、一方的に別れを告げた。
あの女は本当に鬱陶しくて邪魔な存在だったけど、新と冴島が破局するきっかけを作ってくれたことについてだけは感謝したい。
その後も俺は盗聴器や隠しカメラを使って、新の生活を見守っていた。
新は高校時代から俺のことをひどく警戒していて、あまり近しい関係になることはできなかったから。
あぁ、そっか。
そういうの世間ではストーカーっていうのかな?
でも、新のスマホにこっそりと入れておいた遠隔操作アプリのおかげで、本来新が助けを呼んだ冴島よりもずっと早く新を発見できたんだから、俺のしたことは悪いことじゃないよな。
むしろ愛の力だ。
未だに彼の記憶は戻っていない。
だが、このまま戻らなければいいと思っている。
なぜなら、俺は新にずっと嘘をついているから。
2度の監禁事件の犯人が俺の婚約者だった女なのは本当。
俺が新を愛しているのも本当。
嘘なのは俺たちが恋人ではなかったこと。
本当はT.Sの正体は俺じゃない。
別の男なのだ。
俺たちと同じ高校の同級生で、名前は冴島太陽という。
俺は高校時代からずっとずっと新が好きだったのに、大学に入ってから新は冴島なんかと結ばれやがった。
新は真っ直ぐで明るくて、お人好しで。
初めて心の底から手に入れたいと思った存在だった。
なのに、あいつは俺の好意を受け入れることはなかった。
何がいけなかったんだ?
出会いのタイミングは同じなのに。
なんで俺ではなく、冴島を選んだんだ?
それでも俺は新を諦めずに想い続けていた。
婚約者だったあの女はそれが気に入らなくて、最初の監禁の事件の半年前に「自分の婚約者にちょっかいを出すな。別れろ」と新の職場に乗り込み、大騒ぎをした。
新はそのせいであらぬ噂を立てられて、仕事を辞める羽目になってしまった。
そして恋人である冴島に婚約者がいるのだと勘違いして、一方的に別れを告げた。
あの女は本当に鬱陶しくて邪魔な存在だったけど、新と冴島が破局するきっかけを作ってくれたことについてだけは感謝したい。
その後も俺は盗聴器や隠しカメラを使って、新の生活を見守っていた。
新は高校時代から俺のことをひどく警戒していて、あまり近しい関係になることはできなかったから。
あぁ、そっか。
そういうの世間ではストーカーっていうのかな?
でも、新のスマホにこっそりと入れておいた遠隔操作アプリのおかげで、本来新が助けを呼んだ冴島よりもずっと早く新を発見できたんだから、俺のしたことは悪いことじゃないよな。
むしろ愛の力だ。
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