俺のこと、冷遇してるんだから離婚してくれますよね?〜王妃は国王の隠れた溺愛に気付いてない〜

明太子

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43.王妃は勘違いする

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「だからね、キースは俺と王妃が仲良くなるのが許せないんだよ。嫉妬しちゃってるの」
「許せない…?嫉妬…?あっ、なるほど!そういうことか!」

キースは俺とリリオ王との距離が縮まることによって、シャルドナ王国との外交で俺に遅れを取るのが嫌だったのだと気付く。
あの不可解な言動にようやく合点がいった。

それにしてもモネと不倫した挙句、俺の頑張りを素直に喜べないだけでなく、その邪魔をしたがるとは…。
キースって奴はなんて器の小さい男なんだ!
あぁ、もう本当にムカつく!

「リリオ王!今夜はたっくさん飲みましょうね!キースの言ってた2時間なんてどーでもいいですよ!俺、とことん付き合いますから!朝までパーっと楽しく盛り上がっちゃいましょう!」
「え…、う、うん…。そ、そーだよねー!キースのことなんか無視だ、無視!よーし、夜が明けるまで飲みまくるぞー!」
「おー!」

俺の言葉を聞いたリリオ王は不思議そうな顔をしたが、すぐに元の明るい表情に戻って賛同した。
そして俺たちはどちらからともなく肩を組み合いながら、リリオ王の私室に向かう。

しかしながら、この時浮かれまくっていた俺はまだ知る由もなかったのだ。
リリオ王との飲み会がとんでもない波乱を巻き起こしてしまうことを。
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