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30.王妃は戸惑う
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数分ほど馬車で進むと、ムニーラ領の繁華街に近づいていく。
窓からこっそりと覗いて、3年ぶりに目にしたそこは大きく変貌していた。
公共施設の新設、交通の整備、そして商店が大幅に増えていた。
それに伴い、以前よりも確実に人が集まっている。
昨晩、酔った父さんが言っていた通りだ。
街が栄えている。
年に1度、領主は領地の経営報告書を国に提出することになっている。
俺も王妃なので目を通しているが、前回の報告の際は会計上ここまでの変化はなかった。
少なくともこの1年以内でムニーラ領は目ざましく豊かになったということだ。
けれども、はっきり言ってムニーラ領は税収が少ない。
他の領地では国に納める税と公共事業費に加えて、領主に納める税が個別に課されている。
だが、ムニーラ領では領主に収める税が一切ない。
代々ムニーラ家の当主は領民の生活を守ることを第一とし、税で無理強いをしてはならないと強く戒められているのだ。
その代わり、我が家は貴族といえども決して裕福ではない。
それでも俺はこの家の息子として生まれたことを誇りに思っている。
だけど、この土地で一体何が起きているんだ?
突然の様変わりに戸惑いつつも、馬車はそのままムニーラ領を過ぎていった。
窓からこっそりと覗いて、3年ぶりに目にしたそこは大きく変貌していた。
公共施設の新設、交通の整備、そして商店が大幅に増えていた。
それに伴い、以前よりも確実に人が集まっている。
昨晩、酔った父さんが言っていた通りだ。
街が栄えている。
年に1度、領主は領地の経営報告書を国に提出することになっている。
俺も王妃なので目を通しているが、前回の報告の際は会計上ここまでの変化はなかった。
少なくともこの1年以内でムニーラ領は目ざましく豊かになったということだ。
けれども、はっきり言ってムニーラ領は税収が少ない。
他の領地では国に納める税と公共事業費に加えて、領主に納める税が個別に課されている。
だが、ムニーラ領では領主に収める税が一切ない。
代々ムニーラ家の当主は領民の生活を守ることを第一とし、税で無理強いをしてはならないと強く戒められているのだ。
その代わり、我が家は貴族といえども決して裕福ではない。
それでも俺はこの家の息子として生まれたことを誇りに思っている。
だけど、この土地で一体何が起きているんだ?
突然の様変わりに戸惑いつつも、馬車はそのままムニーラ領を過ぎていった。
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