【完結】社畜が異世界転移しましたが、第2王子の妃になったので、この度のんびり暮らしたいと思います。

明太子

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87.トーニャの告白(※トーニャ目線)

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本当にずっとこのままで良いのだろうか?
逃げずに真正面から向き合っていれば、あんなことは
起こらなかったのではないか?
真白にきちんと伝えていれば、傷つかずに済んだのではないか?

もう真白を危険な目に遭わせることは許されない。
何があっても、今度こそ真白とお腹の子は守り抜かねばならない。

暖かな陽気を感じる早春の季節に届けられた吉報は俺にある決意をさせた。

「俺、真白にずっと隠してたことがある」
「えっ?」
「すまない、こんな時に。けど、どうしても今話しておかなきゃいけないと思ったんだ」
「何…?」

不穏な空気に真白は身構える。
俺は拳を握りしめながら、重い口を開いた。

「エレノアは俺の本当の弟じゃない」
「何、それ?どういうこと?」
「あいつは父さんの妹と王妃の弟フォンレーヌ公爵との間に生まれた子どもなんだ」
「じゃあトーニャとは従兄弟ってことなの?」
「いや、違う。エレノアの実の母親は祖父の後妻の連れ子だ。つまりエレノアには王族の血が流れていない。俺たちは完全な赤の他人なんだよ」
「でも表向きは王妃の子どもになってるだろ?どうして?」
「あれは…、父さんの復讐だ」
「…復讐?」

真白はただ黙って、俺の話を真剣に聞いてくれた。
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