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77.真白とトーニャの攻防(*)

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俺はトーニャの頭をよしよしと撫でた。
俺の天然パーマと違って、トーニャの髪はサラサラとしているので、梳くと指通りが良いのだ。

その感触を楽しんでいると、大人しくしていたトーニャがもぞもぞと動き出した。
そして、俺の胸に吸い付いて、その突端を舌先でちろちろと転がし始める。
慣れた舌遣いは的確に敏感な部分を刺激してきやがる。

「んぅ、あっ、はぁん、…ってコラ!このむっつりスケベ!」
「…もう少しだったのに」

ヒート明けの身体が再び熱を持つ前に身を捩らせて、俺はどうにかトーニャから離れることができた。
一方、企みが失敗に終わったトーニャは不服そうな様子だ。

「…お前、狸寝入りか?」
「ちっ、バレたか」
「最低っ!もう知らないっ!」

怒った俺はトーニヤから布団を奪うと、頭から被ってベッドの中に潜り込む。
姿は見えずとも布越しにトーニャが狼狽え出したのが分かった。

「真白、機嫌直せよ」
「やだ」
「すまなかった」
「許さない」
「真白」
「ふんっ!」

実を言うと、そんなに怒ってはいない。
狸寝入りのお返しにほんの少し揶揄ってやろうと思ったのだ。

懸命に機嫌を取りながらも、段々としょんぼりとしていくトーニャの声にちょっぴり嬉しくなってしまう。
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