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68.特別扱いはやっぱり嬉しい
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「真白!」
「でも、今日はダメ!」
「何故だ!」
「疲れてる時には休むってトーニャがそう言ったんだよ?だから今日はゆっくりしよ、ね?」
「あぁ…」
トーニャはとうとう観念したようで、俺の尻から手を離した。
とはいえ、俺は元社畜なわけでして。
休日の過ごし方初心者なわけでして。
つまり、トーニャに啖呵を切った割にはノープランなのだ。
現代にいた時は休日出勤なんてザラだった。
家に帰っても、家事をするor寝るだけ。
趣味もないから、外出もほとんどしなかったしな。
うーんと唸りながら考えた結果、閃いたのはマッサージをすることだった。
「トーニャ、うつ伏せになって!」
「こうか?」
「そうそう!」
ベッドに横たわるトーニャの体に跨った俺は肩から背中へと揉んでいく。
「どうだ?気持ち良いか?」
「あぁ。真白の手だからだろうな」
「~っ!バカっ!」
「えっ!何だよっ!」
「『俺』の手だから」だって。
ただのリップサービスだって分かってんのに。
既に結婚してるんだけども、特別扱いされるとやっぱり嬉しい。
顔、見られてなくて良かった。
たぶん耳の付け根まで真っ赤に染まっていただろうから。
凝った筋肉を解し終わる頃にはトーニャからすぅすぅと寝息が聞こえてきた。
「ましろ…」
突然寝言で俺の名前が呟かれて、ドキッとする。
キュンとした俺は眠るトーニャの黒髪を撫でて、ほっぺにキスした。
「でも、今日はダメ!」
「何故だ!」
「疲れてる時には休むってトーニャがそう言ったんだよ?だから今日はゆっくりしよ、ね?」
「あぁ…」
トーニャはとうとう観念したようで、俺の尻から手を離した。
とはいえ、俺は元社畜なわけでして。
休日の過ごし方初心者なわけでして。
つまり、トーニャに啖呵を切った割にはノープランなのだ。
現代にいた時は休日出勤なんてザラだった。
家に帰っても、家事をするor寝るだけ。
趣味もないから、外出もほとんどしなかったしな。
うーんと唸りながら考えた結果、閃いたのはマッサージをすることだった。
「トーニャ、うつ伏せになって!」
「こうか?」
「そうそう!」
ベッドに横たわるトーニャの体に跨った俺は肩から背中へと揉んでいく。
「どうだ?気持ち良いか?」
「あぁ。真白の手だからだろうな」
「~っ!バカっ!」
「えっ!何だよっ!」
「『俺』の手だから」だって。
ただのリップサービスだって分かってんのに。
既に結婚してるんだけども、特別扱いされるとやっぱり嬉しい。
顔、見られてなくて良かった。
たぶん耳の付け根まで真っ赤に染まっていただろうから。
凝った筋肉を解し終わる頃にはトーニャからすぅすぅと寝息が聞こえてきた。
「ましろ…」
突然寝言で俺の名前が呟かれて、ドキッとする。
キュンとした俺は眠るトーニャの黒髪を撫でて、ほっぺにキスした。
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