【完結】社畜が異世界転移しましたが、第2王子の妃になったので、この度のんびり暮らしたいと思います。

15．新妻になっても、やっぱり社畜。

「真白様、そんなに働かないで下さいませ！もうすぐお妃教育の時間でございますよ！」
「大丈夫！大丈夫！ミラさんはゆっくりしてて下さい！」
「あぁ…。私たちの仕事がなくなってしまう…！」

結婚して早1ヶ月。
俺は王子妃として、いやむしろ一人前のメイドに成長しています。
結局、社畜から卒業できそうにありません。

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「真白様、またメイド長のミラが泣いていましたよ。お妃教育もありますし、お手伝いはほどほどになさいませ」
「気を付けます、サファイアさん。ミラさんには後で皆に謝りに行かなきゃ」

現在、俺はサファイアさんの元で週5日8時間のお妃教育を受けている。
それ以外の時間は執事、メイド、庭師などなどのお手伝いをしている。

結婚式の後2、3日ほどは何もすることがなくて、ボーっと過ごしていたら、社畜体質は会社を離れてもなお依然として残っており、禁断症状が出てきそうになった。
そこで俺はトーニャに頼んで、サファイアさんのお妃教育と城のお手伝いの仕事を得た。

ちなみに当のトーニャについてだが、普段は軍部大臣として働いているが、王太子陛下の補佐も務めている。
兼務で忙しい身であるはずだが、週2日はきちんと休みを取っている。
と言うよりも、この国の人たち全体がそのようだ。
俺みたいに休日もなく働き続ける社畜は異常だ。

「真白様はこちらの世界にやってきて間もないですので、あまり無理をなされますな」
「はーい」
「では、授業始めましょう♪」

この後、俺はサファイアさんの忠告をしっかり聞いておくべきだったと後悔することになる。