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四章 黄昏のステラ
夏休み ミトロの場合
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「……ふっ!」
首都から少し南にある家にて、ミトロは両親の前で得た技術を披露していた。
広域化の目眩しは勿論の事、逆に限定的に暗闇を広げることによって敢えて敵を誘い込む道を作る技術。
しかし何よりも褒められたのはやはり、闇の獄であろう。
「流石です、ミトロ。勉強熱心な貴女がこうして新しい技術を身につけた事、母として嬉しく思います」
母は厳しくも、優しい人だ。
知識を重んじ、時に叱られる事もあった。だけれども、理不尽な叱られ方はしなかった。知識不足であれば教えてくれた。本が読みたいと駄々をこねたときもダメと言いながら、そっと父親からのプレゼントという形で買ってくれたのを知っている。
「……闇の獄、といったか。実際の人間、魔物相手にも使える技であるのは間違いないな。だがどうやってこの一年でそれを習得したのだ?」
父は冷静でるが冷徹ではない。単に不器用で、闇という自分の娘の属性に戸惑っていてまだ距離感を図れないのだろうと思っている。
また、国を守る兵士故にこういった技術は聞きたいようだ。なので素直に答える事にする。
「はい。実はとあるクラスメイトに教えてもらったのです」
「む、闇属性が他にもいたのか。珍しい……いや、そうでもないのか。Sクラスというものは」
その父親の納得には首を横に振らざるを得ない。
「いいえ、その友人の得意とするのは風の顕現系統です」
「……なんと?」
聞き直すのも無理はない。闇属性と光属性は希少な上に技の種類も文献として残されているものはそうそう無く、あったとしても危険なものが多いため王城で保管されているという噂だ。
しかし、父は気づいてしまった。いや、気づかない方が無理があるといったところか。
父は先の通り不器用ではあるものの、実力は確かなものがあった。故に、タルタロスの侵攻にも末端として関わっていたのだ。
「……フード、いや。レテ殿か」
「お父さん?そのレテ殿というのは?」
母が当然聞き返す。それに対し、父は言葉を選ぶように返した。
「うむ、実はタルタロス侵攻の際にやけに幼い少年がいてな。最初は迷子かと思ったのだ。しかし、蓋を開けてみればその実、怪物と言っても差支えがないだろう。作戦の要と言っても過言ではない地位にそのフード……レテ殿は置かれていたのだ。……ああ、これは勘違いしないで欲しいのだが、あくまで居たのはその少年のみだ。ミトロは見かけていない」
嘘だ。これは、母に追求されないための嘘。
父は見ていたはずだ。レテ君に鼓舞される私達を。けれど、その関係を壊さないために敢えて嘘をついたのだ。
不器用。けれど優しい父に心の中で感謝する。
「なるほど。……そんな子がクラスメイトですか。ミトロ、貴女も負けずに知識を得て、強くなるのですよ」
「勿論です、母上、父上」
ミトロはそう言いながら、ふとシアの事を思い出した。
これはミトロの推測であるが、レテが恐らくタルタロスの事に関して一番最初に相談したのはシアのはずだ。
いつの時か、シアがレテを避けていた時もあった。けれどそれは今となってはわかる。あの圧倒的な実力、もしくは準ずるものを見てしまえばそばに居て良いものか悩むだろう。
けれど、シアは諦めなかった。レテが悲しい顔をした時も、笑った時も、真剣な時も、彼女はそばにいた。
(……レテ君のように、突出した実力ではないにしても。その特異能力とレテ君に鍛えられたであろう力。……しかし、私は貴女の心の芯の強さこそが最大の武器だと思います。現役の兵士をして化け物と恐れられる彼を支える貴女の想い。それは……これ以上は野暮でしょうか)
思わずクスッと笑ってしまう。まさかとは思うが二人が付き合っているなどと。流石に突飛がすぎた考えであると。
「……何時また、危険が迫るかわかりません。聞けば魔術、武術の両学院にも異界の敵が現れたとか。単独で勝てとは言いません。逃げるなとも言いません。しかし、もしも守り通したいモノが何か一つでもあるのであれば、迷いなく貴女は力を振るいなさい」
その言葉を聞いてハッと思った。
(……そうか、レテ君の強さは。その根源は……)
……誰かを守る。彼は、それを貫き通した。
(貴方から学ぶ事はまだまだ多そうですが……いつの日か。貴方を抜かしてみせましょう)
口元に笑顔を湛えながら、返事をする。
「私の中の守りたいもの。今それが何かはわかりませんが、先の為に……そう、守るべき何かを見つけた時のために力をつけようと思います」
「それでこそ私たちの娘です。……応援していますよ」
そう言って頭を撫でられる。温かい手だ。言葉は少しぶっきらぼうでも、その温もりは真実だ。
闇という属性に産まれても、温かい手に囲まれている。これほどの家庭がどれだけあるだろうか。
ミトロは自分の家庭に感謝しながら、顔を微笑ませた。
「……ところで」
父が声を出す。母が手を離して二人でそちらを向くと父は恥ずかしそうに言う。
「ご飯は……まだかな」
そう言うとギュルルル……と腹の虫が声を上げる。当然だろう。帰ってきて現在時刻夜八時。実際私もお腹がすいた。
「あらいけない。ミトロの成長に目を奪われて……すぐに作りますね」
「頼む」
そう言いながら母は家の中に入る。父が入ろうとしたところで、小声で私に伝えた。
「……よく、タルタロスから生存した。同じ兵士として誇りに思うぞ」
「……!」
やはり、バレていた。けれど咎められはしなかった。
「腕を上げよ。アグラタム様のように、彼のように」
「勿論です。父上」
小声で会話を交わすと、無理やり表情筋を動かしたような父の笑顔が見えた。
首都から少し南にある家にて、ミトロは両親の前で得た技術を披露していた。
広域化の目眩しは勿論の事、逆に限定的に暗闇を広げることによって敢えて敵を誘い込む道を作る技術。
しかし何よりも褒められたのはやはり、闇の獄であろう。
「流石です、ミトロ。勉強熱心な貴女がこうして新しい技術を身につけた事、母として嬉しく思います」
母は厳しくも、優しい人だ。
知識を重んじ、時に叱られる事もあった。だけれども、理不尽な叱られ方はしなかった。知識不足であれば教えてくれた。本が読みたいと駄々をこねたときもダメと言いながら、そっと父親からのプレゼントという形で買ってくれたのを知っている。
「……闇の獄、といったか。実際の人間、魔物相手にも使える技であるのは間違いないな。だがどうやってこの一年でそれを習得したのだ?」
父は冷静でるが冷徹ではない。単に不器用で、闇という自分の娘の属性に戸惑っていてまだ距離感を図れないのだろうと思っている。
また、国を守る兵士故にこういった技術は聞きたいようだ。なので素直に答える事にする。
「はい。実はとあるクラスメイトに教えてもらったのです」
「む、闇属性が他にもいたのか。珍しい……いや、そうでもないのか。Sクラスというものは」
その父親の納得には首を横に振らざるを得ない。
「いいえ、その友人の得意とするのは風の顕現系統です」
「……なんと?」
聞き直すのも無理はない。闇属性と光属性は希少な上に技の種類も文献として残されているものはそうそう無く、あったとしても危険なものが多いため王城で保管されているという噂だ。
しかし、父は気づいてしまった。いや、気づかない方が無理があるといったところか。
父は先の通り不器用ではあるものの、実力は確かなものがあった。故に、タルタロスの侵攻にも末端として関わっていたのだ。
「……フード、いや。レテ殿か」
「お父さん?そのレテ殿というのは?」
母が当然聞き返す。それに対し、父は言葉を選ぶように返した。
「うむ、実はタルタロス侵攻の際にやけに幼い少年がいてな。最初は迷子かと思ったのだ。しかし、蓋を開けてみればその実、怪物と言っても差支えがないだろう。作戦の要と言っても過言ではない地位にそのフード……レテ殿は置かれていたのだ。……ああ、これは勘違いしないで欲しいのだが、あくまで居たのはその少年のみだ。ミトロは見かけていない」
嘘だ。これは、母に追求されないための嘘。
父は見ていたはずだ。レテ君に鼓舞される私達を。けれど、その関係を壊さないために敢えて嘘をついたのだ。
不器用。けれど優しい父に心の中で感謝する。
「なるほど。……そんな子がクラスメイトですか。ミトロ、貴女も負けずに知識を得て、強くなるのですよ」
「勿論です、母上、父上」
ミトロはそう言いながら、ふとシアの事を思い出した。
これはミトロの推測であるが、レテが恐らくタルタロスの事に関して一番最初に相談したのはシアのはずだ。
いつの時か、シアがレテを避けていた時もあった。けれどそれは今となってはわかる。あの圧倒的な実力、もしくは準ずるものを見てしまえばそばに居て良いものか悩むだろう。
けれど、シアは諦めなかった。レテが悲しい顔をした時も、笑った時も、真剣な時も、彼女はそばにいた。
(……レテ君のように、突出した実力ではないにしても。その特異能力とレテ君に鍛えられたであろう力。……しかし、私は貴女の心の芯の強さこそが最大の武器だと思います。現役の兵士をして化け物と恐れられる彼を支える貴女の想い。それは……これ以上は野暮でしょうか)
思わずクスッと笑ってしまう。まさかとは思うが二人が付き合っているなどと。流石に突飛がすぎた考えであると。
「……何時また、危険が迫るかわかりません。聞けば魔術、武術の両学院にも異界の敵が現れたとか。単独で勝てとは言いません。逃げるなとも言いません。しかし、もしも守り通したいモノが何か一つでもあるのであれば、迷いなく貴女は力を振るいなさい」
その言葉を聞いてハッと思った。
(……そうか、レテ君の強さは。その根源は……)
……誰かを守る。彼は、それを貫き通した。
(貴方から学ぶ事はまだまだ多そうですが……いつの日か。貴方を抜かしてみせましょう)
口元に笑顔を湛えながら、返事をする。
「私の中の守りたいもの。今それが何かはわかりませんが、先の為に……そう、守るべき何かを見つけた時のために力をつけようと思います」
「それでこそ私たちの娘です。……応援していますよ」
そう言って頭を撫でられる。温かい手だ。言葉は少しぶっきらぼうでも、その温もりは真実だ。
闇という属性に産まれても、温かい手に囲まれている。これほどの家庭がどれだけあるだろうか。
ミトロは自分の家庭に感謝しながら、顔を微笑ませた。
「……ところで」
父が声を出す。母が手を離して二人でそちらを向くと父は恥ずかしそうに言う。
「ご飯は……まだかな」
そう言うとギュルルル……と腹の虫が声を上げる。当然だろう。帰ってきて現在時刻夜八時。実際私もお腹がすいた。
「あらいけない。ミトロの成長に目を奪われて……すぐに作りますね」
「頼む」
そう言いながら母は家の中に入る。父が入ろうとしたところで、小声で私に伝えた。
「……よく、タルタロスから生存した。同じ兵士として誇りに思うぞ」
「……!」
やはり、バレていた。けれど咎められはしなかった。
「腕を上げよ。アグラタム様のように、彼のように」
「勿論です。父上」
小声で会話を交わすと、無理やり表情筋を動かしたような父の笑顔が見えた。
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