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五
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「ただいまー」
一日の内で、最も嫌いな瞬間である。玄関を開けて、真っ暗な家に入ろうというこの一瞬は、どうしたって嫌いだった。暗闇恐怖症などでない。誰もいない家に一人で入るというのは、何回やっても慣れない。二十歳を超えれば慣れるのか、そうでないのかは、今の俺には分からなかった。
靴を脱いで、電気を点ける。ほんの少しだけ、ほっとした。
両親が離婚をしたのは、俺が小学生の時である。現在はマンションの一室で、母と二人暮らしだ。料理は主に俺がやっている。母は、お世辞にも料理が上手ではない。というか、家事全般が下手だと思う。外に出て働くのが好きな人なのだ。だから、自然と俺が家事をやるようになった。幸い、俺はそういったことが嫌いではない。もし、学校に料理研究会なんかがあれば入っていたところだ。幸か不幸か、そんなものはないので、俺は何の部活動にも所属していない。今の生活に、不満はない。こんな話をすれば、大変だとか可哀そうだとか言ってくる人もいる。俺は、そんな言葉が聞きたくないので、他人に対してあまり込み入った話はしないようにしていた。他人の評価に興味はない。とにかく、不満なんて一つもないのである。
買ってきた食材を冷蔵庫に入れ、軽く部屋の掃除をする。洗濯機を回し、宿題を終わらせてから、晩御飯の用意を始めた。
人間の三大欲求とは、食欲、性欲、睡眠欲らしい。人間が生命を維持するための、基本的欲求である。確かに、食べなければ死んでしまうし、寝ないでいると眠くなる。性欲についてはノーコメントにするが、とにかくこれらは、生きていくために必要な欲求というわけである。それを満たすために、俺は料理をしているのだ。
生きるとは、人生とは。思春期なりに考えるけれど、いつだって行き着くのは、「食べて寝る」だった。生きている限り、それらの欲求から介抱されることはないのだろう。これはこれで幸せだと思う。食べることは正義だ。
いい匂いがしてきたところで、玄関の鍵が開く音が聞こえた。
「悠ちゃん、ただいまー」
「おかえり」
外の匂いを漂わせたコートを脱ぎながら、母がキッチンへと入って来る。
泉井和歌子。俺の母であり、家事全般が下手で、実年齢より若く見られがちな四十二歳である。離婚後は男の影もなく、一人で俺を育てている。俺としては、新しい父親を連れて来られても、よほど変な人でなければ受け入れる覚悟はあるつもりなのだが、なかなかそんな展開は訪れない。そのことに、実は内心安堵していたりもする。今の生活に、不満はないのだ。
「つっかれたー! 今日ママ頑張ったのよ。褒めて褒めて」
「はいはいお疲れ」
「あはは、悠ちゃんに褒められた!」
褒めたつもりはないのになぜか大喜びの母は、鼻をくんくんとさせ、俺の背後へ寄って来る。
「うーん、いい匂い! 今日はなあにー?」
「豚丼。とりあえず、手洗いうがいしてきなよ」
「はあい」
母は素直に返事をした。家では子供っぽい仕草の多い母だが、これでも外ではしっかりしている。目玉焼きを焼いていると、洗面所で水の音が聞こえた。
「いただきます」
二人そろって手を合わせる。一人で食事をすることもあるけれど、二人で食べる時間の方が、俺は好きだった。自分が寂しがり屋だとは思わない。
「今日は学校、どうだった?」
「普通だよ」
「勉強はどう?」
「そこそこやってる」
「そっか。悠ちゃんは昔から優等生だもんねえ」
「まあな」
「今日のご飯も美味しいね」
「うん」
食事の時間は、たいていこんな風に進んでいく。主に話すのは母だ。俺は質問に対して、短く返答するだけである。母のことを嫌っているとか、そういう話ではない。
「悠ちゃん、もしかして好きな子でも出来た?」
飲んでいた味噌汁を吹き出しそうになった。さすがにそんなことはなかったけれど、喉の奥がごきゅ、と変な音を鳴らした。
「悠ちゃん、大丈夫?」
「……っうん、平気」
咳き込みながら、箸を置く。突然、突拍子もないことを言うので驚いたのだ。母がこういう話題を振って来るのは珍しい。
「きゅ、急なこと言うね」
「なーんか、最近の悠ちゃん、ちょっと変なんだもん」
「だもんって」
「母親の勘。恋人が出来たら紹介してね。ママ、ちょっと寂しいけど……どんな人だろう? 怖いけど、ちょっと楽しみ、いやでもなあ、むずむずしちゃうなあ!」
母は、一人で盛り上がり始めた。俺は茶を飲んで落ち着く。
変という言葉を聞くのは、本日二度目だ。佐野にも、確かそんなことを言われた。もし俺が変なのだとしたら、どれもこれもあの難題のせいに違いないのだ。
「出来る予定なんてないし」
「そんなことないって! 料理の出来る男の子なんて、モテ要素満載じゃない!」
「モテないって」
「ないの? この人、俺のこと好きだなーって思うこと」
俺は一瞬返事が遅れた。奴の顔が浮かんだからである。母の顔が、喜色満面と言わんばかりに変化した。
「ふふふふふ。ほら、やっぱりモテてる」
「いや、違う! 違うから!」
「悠ちゃんカッコいいんだもん。選び放題だね」
「親馬鹿」
食事を終えると、片付けは母の仕事である。俺は料理本を読んで献立を考えたり、テレビを眺めたりして時間を過ごしてから、風呂に入った。わしわしと髪をタオルで拭きながら窓を見る。綺麗な満月が出ていた。星も、点々と瞬いている。同じ空なのに、朝、昼、夜でそれぞれ景色が変わることに何となく感慨を覚えながらぼんやりとした。
家に遊びに来たら。
そんな提案だけで、天にも昇るかのような喜びを見せるのだ。あいつは、やっぱり変な奴だった。また、というぼかした言葉をあえて選んだ俺だったが、それを見越してか、さっそく予定を聞かれてしまった。また連絡すると言ったけれど、今日中にはすべきだろうか。
俺はスマートフォン開き、予定を眺めた。正直なところ、予定と言えるほどの予定は入れていない。
しばし迷った後、連絡をした。この日かあの日なんてどうですか、といった具合の、短い文面だ。すると、すぐさま返信が来た。
――いつでも空いてます!
まるで、俺の連絡を待っていたような早さだ。きっと今、あいつはあんな顔をしてスマートフォンを握り締めているのだろう、と俺は想像した。日程はあっさりと決まり、俺はおやすみと送ってやり取りを終了させた。実際に会うと、年齢の割に落ち着いた、得体の知れない奴なのだが、こうして文章でのやり取りをしていると、ビックリマークを多用する元気な奴になるのが不思議だった。気を遣っているのかは分からないが、文章上ではとにかくいつもテンションが高い。キャラ変したのだろうかと思うほどの熱のある文字に、いつも少し笑ってしまう。楽しそうなのはいつものことだが、いつにも増してそうなのだ。何がそんなに嬉しいのか、その情熱を他へ向けないのか、いったい何を考えているのか。俺にはどうしたって分かりそうもなかった。
文章を見返してくすくす笑っていると、気付けば時計は十一時を示している。まだまだ眠くはなかった。あいつの熱に当てられて、むしろ目が冴えてきた。
「…………」
俺はさっさと布団へ入った。早寝早起きは生活の基本、明日こそ六時起きだ、と目覚まし時計をセットする。が、結局そんな時間に起きられるわけがないのである。毎日頭をどつかれる役を担ってくれている目覚まし時計には、一生頭が上がりそうもない。
一日の内で、最も嫌いな瞬間である。玄関を開けて、真っ暗な家に入ろうというこの一瞬は、どうしたって嫌いだった。暗闇恐怖症などでない。誰もいない家に一人で入るというのは、何回やっても慣れない。二十歳を超えれば慣れるのか、そうでないのかは、今の俺には分からなかった。
靴を脱いで、電気を点ける。ほんの少しだけ、ほっとした。
両親が離婚をしたのは、俺が小学生の時である。現在はマンションの一室で、母と二人暮らしだ。料理は主に俺がやっている。母は、お世辞にも料理が上手ではない。というか、家事全般が下手だと思う。外に出て働くのが好きな人なのだ。だから、自然と俺が家事をやるようになった。幸い、俺はそういったことが嫌いではない。もし、学校に料理研究会なんかがあれば入っていたところだ。幸か不幸か、そんなものはないので、俺は何の部活動にも所属していない。今の生活に、不満はない。こんな話をすれば、大変だとか可哀そうだとか言ってくる人もいる。俺は、そんな言葉が聞きたくないので、他人に対してあまり込み入った話はしないようにしていた。他人の評価に興味はない。とにかく、不満なんて一つもないのである。
買ってきた食材を冷蔵庫に入れ、軽く部屋の掃除をする。洗濯機を回し、宿題を終わらせてから、晩御飯の用意を始めた。
人間の三大欲求とは、食欲、性欲、睡眠欲らしい。人間が生命を維持するための、基本的欲求である。確かに、食べなければ死んでしまうし、寝ないでいると眠くなる。性欲についてはノーコメントにするが、とにかくこれらは、生きていくために必要な欲求というわけである。それを満たすために、俺は料理をしているのだ。
生きるとは、人生とは。思春期なりに考えるけれど、いつだって行き着くのは、「食べて寝る」だった。生きている限り、それらの欲求から介抱されることはないのだろう。これはこれで幸せだと思う。食べることは正義だ。
いい匂いがしてきたところで、玄関の鍵が開く音が聞こえた。
「悠ちゃん、ただいまー」
「おかえり」
外の匂いを漂わせたコートを脱ぎながら、母がキッチンへと入って来る。
泉井和歌子。俺の母であり、家事全般が下手で、実年齢より若く見られがちな四十二歳である。離婚後は男の影もなく、一人で俺を育てている。俺としては、新しい父親を連れて来られても、よほど変な人でなければ受け入れる覚悟はあるつもりなのだが、なかなかそんな展開は訪れない。そのことに、実は内心安堵していたりもする。今の生活に、不満はないのだ。
「つっかれたー! 今日ママ頑張ったのよ。褒めて褒めて」
「はいはいお疲れ」
「あはは、悠ちゃんに褒められた!」
褒めたつもりはないのになぜか大喜びの母は、鼻をくんくんとさせ、俺の背後へ寄って来る。
「うーん、いい匂い! 今日はなあにー?」
「豚丼。とりあえず、手洗いうがいしてきなよ」
「はあい」
母は素直に返事をした。家では子供っぽい仕草の多い母だが、これでも外ではしっかりしている。目玉焼きを焼いていると、洗面所で水の音が聞こえた。
「いただきます」
二人そろって手を合わせる。一人で食事をすることもあるけれど、二人で食べる時間の方が、俺は好きだった。自分が寂しがり屋だとは思わない。
「今日は学校、どうだった?」
「普通だよ」
「勉強はどう?」
「そこそこやってる」
「そっか。悠ちゃんは昔から優等生だもんねえ」
「まあな」
「今日のご飯も美味しいね」
「うん」
食事の時間は、たいていこんな風に進んでいく。主に話すのは母だ。俺は質問に対して、短く返答するだけである。母のことを嫌っているとか、そういう話ではない。
「悠ちゃん、もしかして好きな子でも出来た?」
飲んでいた味噌汁を吹き出しそうになった。さすがにそんなことはなかったけれど、喉の奥がごきゅ、と変な音を鳴らした。
「悠ちゃん、大丈夫?」
「……っうん、平気」
咳き込みながら、箸を置く。突然、突拍子もないことを言うので驚いたのだ。母がこういう話題を振って来るのは珍しい。
「きゅ、急なこと言うね」
「なーんか、最近の悠ちゃん、ちょっと変なんだもん」
「だもんって」
「母親の勘。恋人が出来たら紹介してね。ママ、ちょっと寂しいけど……どんな人だろう? 怖いけど、ちょっと楽しみ、いやでもなあ、むずむずしちゃうなあ!」
母は、一人で盛り上がり始めた。俺は茶を飲んで落ち着く。
変という言葉を聞くのは、本日二度目だ。佐野にも、確かそんなことを言われた。もし俺が変なのだとしたら、どれもこれもあの難題のせいに違いないのだ。
「出来る予定なんてないし」
「そんなことないって! 料理の出来る男の子なんて、モテ要素満載じゃない!」
「モテないって」
「ないの? この人、俺のこと好きだなーって思うこと」
俺は一瞬返事が遅れた。奴の顔が浮かんだからである。母の顔が、喜色満面と言わんばかりに変化した。
「ふふふふふ。ほら、やっぱりモテてる」
「いや、違う! 違うから!」
「悠ちゃんカッコいいんだもん。選び放題だね」
「親馬鹿」
食事を終えると、片付けは母の仕事である。俺は料理本を読んで献立を考えたり、テレビを眺めたりして時間を過ごしてから、風呂に入った。わしわしと髪をタオルで拭きながら窓を見る。綺麗な満月が出ていた。星も、点々と瞬いている。同じ空なのに、朝、昼、夜でそれぞれ景色が変わることに何となく感慨を覚えながらぼんやりとした。
家に遊びに来たら。
そんな提案だけで、天にも昇るかのような喜びを見せるのだ。あいつは、やっぱり変な奴だった。また、というぼかした言葉をあえて選んだ俺だったが、それを見越してか、さっそく予定を聞かれてしまった。また連絡すると言ったけれど、今日中にはすべきだろうか。
俺はスマートフォン開き、予定を眺めた。正直なところ、予定と言えるほどの予定は入れていない。
しばし迷った後、連絡をした。この日かあの日なんてどうですか、といった具合の、短い文面だ。すると、すぐさま返信が来た。
――いつでも空いてます!
まるで、俺の連絡を待っていたような早さだ。きっと今、あいつはあんな顔をしてスマートフォンを握り締めているのだろう、と俺は想像した。日程はあっさりと決まり、俺はおやすみと送ってやり取りを終了させた。実際に会うと、年齢の割に落ち着いた、得体の知れない奴なのだが、こうして文章でのやり取りをしていると、ビックリマークを多用する元気な奴になるのが不思議だった。気を遣っているのかは分からないが、文章上ではとにかくいつもテンションが高い。キャラ変したのだろうかと思うほどの熱のある文字に、いつも少し笑ってしまう。楽しそうなのはいつものことだが、いつにも増してそうなのだ。何がそんなに嬉しいのか、その情熱を他へ向けないのか、いったい何を考えているのか。俺にはどうしたって分かりそうもなかった。
文章を見返してくすくす笑っていると、気付けば時計は十一時を示している。まだまだ眠くはなかった。あいつの熱に当てられて、むしろ目が冴えてきた。
「…………」
俺はさっさと布団へ入った。早寝早起きは生活の基本、明日こそ六時起きだ、と目覚まし時計をセットする。が、結局そんな時間に起きられるわけがないのである。毎日頭をどつかれる役を担ってくれている目覚まし時計には、一生頭が上がりそうもない。
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