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チャプター【032】
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余談であるが、あるとき、持たざる側のひとりの母親が、我が子をある寺まで連れていった。
寺の門の前まで来ると、すぐにもどってくるからここで待つようにと言い残して、母親はその場を離れていった。
その子供は、まだ5歳ほどの男の子だった。
男の子は、寺の門の前でおとなしく母親を待った。
しかし、母親は一向にもどってくる気配はない。
夕刻になって、辺りはしだいに暗くなってくる。
それでも、男の子は母親がもどってくるのを信じて待ちつづけた。
辺りはついに闇が落ち、男の子は心細さと闇を恐れて泣きだした。
その泣き声を聴いて、寺のひとりの僧侶が小門を開いて出てきた。
男の子は一瞬泣くのをやめて僧侶を見上げたが、すぐにまた泣きだしてしまった。
母親を呼びながら泣く男の子を不憫に思い、
「入りなさい。中でおかあさんを待っていよう」
僧侶は男の子を寺の中へと招き入れた。
住職に事情を説明し、母親が引き取りくるまであずかっておくことにした。
男の子は汚いなりをしていて、匂いもひどかった。
僧侶は男の子を風呂に入れて着替えさせ、腹を空かしているだろうと食事も与えた。
その日は結局、母親が訪ねて来ることはなかった。
その翌日もやはり訪ねは来ず、一週間が過ぎても、母親は息子を引取りには来なかった。
母親は、我が子を置き去りにしたのだった。
寺にしてみれば、大変迷惑な話である。
だからといって、仏に使える身である以上、男の子を放り出すような無慈悲なことはできない。
それならばと僧侶は、男の子の資質を確かめることにした。
その僧侶は術者であり、密法師であった。
資質の有無を確かめるには、術者が対象者の子供の背に手をあて、呪をもって霊波を送るだけでよかった。
それを調霊と言うのだが、霊波を送られたことで、その子供の中の潜在が刺激を受け、それによって、資質がある ならば霊力を体外に霊波として発するのである。
体外に発した霊波は、皆それぞれの色を有している。
その色や霊質によって、剣法師向きであるのか術者向きであるのかもわかるのだった。
僧侶は男の子の背に手をあて、呪を唱えて霊波を送った。
だが、その男の子からは、霊波が発することはなかった。
男の子には、資質がなかったのだ。
本来ならば、そこで家に帰すのだが、男の子は母親に置き去りにされてしまったのである。帰す家がわからない。
男の子に訊ねても、ずいぶん遠いところから来たらしく、首をふるばかりだった。
「うむ……」
どうしたものかと、僧侶は考えた。
考えた末に、寺で面倒をみることにした。
住職も、快くであったかはわからないが、
「母親が、心を変えて引取りにくれば良し。でなければ、小姓として働いてもらえば良いでしょう」
と承諾した。
そうして、男の子はその寺で引き取られることとなったのだが、それは噂となって瞬く間に広がった。
それからというもの、寺だけでなく社にも、子供や赤子までが置き去りにされるという事態が多発した。
それを国は重く見て禁止令を発し、それを破った者には斬首刑が処せられた。
刑が重すぎるのでは、という声もあったが、さすがに首を斬られてはかなわないとばかりに、我が子を置き去りにする者はいなくなった。
それでも、いまだに月に一度ほどは、数ある社寺の門の前に子供が置き去りにされていることがある。
話はそれたが、それだけ剣法師や術者になる資質を持っている子供の確率は低いということなのだ。
だが、中には80%ほどの確率で、資質を持って生まれてくる子供がいる。
それは、系統であった。
代々、剣法師や術者の家系であれば、その遺伝子を継ぐため、資質を持って生まれてくる子が多い。
早い子であれば、産まれたときすでに霊波を発しているという。
その子供たちは、いわばエリートというわけだが、しかし、霊晶石がその系統を選ぶとは限らない。
あくまで、その者の持つ霊波が霊晶石と呼応するか否かであるからだ。
それだけに、剣法師や術者の家系は、継ぐべき者を目指すよりも、国主に仕えることを重きに置いていた。
現に、その家系の者たちのほとんどが、行政府の役職に就いている。
もしも、その家系から出た者に、より優れた才があるならば、国の宰相にまで登りつめることも夢ではない、とまで言われている。
それだけに競争も激しく、他を陥れようと画策する者があとを絶たなかった。
そんな醜い出世争いを嫌ってか、少数派ではあるが、純粋に継ぐべき者を目指す家系もあった。
紫門は、その中のひとつの家系の出であった。
「ねえ、紫門にいちゃん。おいらに、資質っていうものがあるかな」
改めるように、ソーラが訊いた。
「それは、確かめてみなければ、わからないな」
「どうやって確かめればいいんだい?」
「まあ、社寺へ行くのが一番なんだが――ソーラ、おまえが本気で剣法師になりたいと言うのなら、おれが修行した社へ連れていってやってもいい」
「ほんとかい?」
ソーラは、眼を見開いて紫門を見上げた。
「ほんとうだ」
「やった! 約束だよ、紫門にいちゃん」
「ああ、約束だ。だがな、おまえに資質がなかったら、きっぱりと諦めるんだぞ」
「うん」
「それとな、資質がある者には厳しい修行が待っている。途中で根をあげることはできないぞ」
「うん。おいらに資質があるなら、どんな厳しい修行にも耐えてみせるよ」
「そうか。なら、もうひとつ」
「えー、まだあるのかい?」
ソーラは、思わず顔をしかめた。
「これが重要なことなんだ。おまえは剣法師になりたいのだろうが、おまえの持つ資質によっては、術者になるための修行になるが、それでもいいか」
そう問われ、ソーラは顔を伏せて立ち止まると、
「おいら……」
ぼそりと、そう言った。
「とうちゃんがなれなかった、剣法師になることが夢だったんだ」
ソーラは険しい顔で唇を噛み、
「でも……」
そう言うと顔を上げ、
「おいら、術者だっていい。おいらが術者になれたら、かあちゃんやねえちゃん、そして弟のコーヤに、美味いもの腹いっぱい食べさせてやれるもん」
そう言うと、ソーラは感情が昂ぶったのか、眼に涙が溢れてこぼれ落ちた。
それを恥ずかしく思ったのか、ソーラは片腕で乱暴に涙を拭い、先に歩き出した。
紫門は何も言わず、先にいくソーラのあとをついていった。
またしばらく歩いていくと、
「あ、そうだ」
ふいに思いついたようにソーラがふり返った。
その顔に、もう涙はない。
「ねえ、紫門にいちゃん。おいらの家に来てよ」
「家にか?」
「うん。助けてもらったお礼がしたいからさ」
「礼には及ばないさ」
「そんなこと言わないでよ。かあちゃんとねえちゃんと、弟のコーヤに会わせたいんだ。紫門にいちゃんと友だちになったって紹介させてよ」
ねえ、いいだろ? と言うソーラに根負けして、
「おまえがそこまで言うなら、まあ、わかったよ」
紫門はそう答えた。
「ほんと! やったー!」
ソーラはうれしそうに駆けだしたが、すぐにふり返ると、
「紫門にいちゃん、早く、早くー!」
もどってきて、紫門の手をぐいっと引いた。
「わかった。わかったから、そう強く引っ張るなよ」
そう言われながらも、ソーラはかまわず紫門の手を引きつづけた。
ふたりはそうやって、ソーラの家へと向かっていった。
ソーラの家は、城下町を外れてからしばらく行った貧民街にあった。
その貧民街には、城下町にある家々と比べれば雲泥の差のある家屋が並んでいた。
そこにある家のほとんどが、あばらやと思しき粗末なものだった。
その中のひとつの家の前で、ソーラが足を止めた。
「ここが、おいらの家さ」
そう言って指さした家の入口には戸でなく布が掛けられていた。
「見るからに、ぼろやだろ?」
ソーラの家は他よりもまた一段と粗末で、寄せ集めの木材と土壁でできた家だった。
「おれの家のほうが、もっとぼろやだよ」
紫門が答えると、おいらの家よりぼろやなんてどこにもないよ、そう言ってソーラは苦笑し、
「さあ、入ってよ」
と、布を開いて中へ入っていった。
つづいて、紫門も中へと入った。
部屋の中は土間になっていて、その中央には囲炉裏があり、その右手奥には四畳半ほどの板の間があった。
しかしそれは、板の間といっても土の上に直接板を置いただけものだった。
その板の間に布団が敷かれていて、女性が横になっていた。
寺の門の前まで来ると、すぐにもどってくるからここで待つようにと言い残して、母親はその場を離れていった。
その子供は、まだ5歳ほどの男の子だった。
男の子は、寺の門の前でおとなしく母親を待った。
しかし、母親は一向にもどってくる気配はない。
夕刻になって、辺りはしだいに暗くなってくる。
それでも、男の子は母親がもどってくるのを信じて待ちつづけた。
辺りはついに闇が落ち、男の子は心細さと闇を恐れて泣きだした。
その泣き声を聴いて、寺のひとりの僧侶が小門を開いて出てきた。
男の子は一瞬泣くのをやめて僧侶を見上げたが、すぐにまた泣きだしてしまった。
母親を呼びながら泣く男の子を不憫に思い、
「入りなさい。中でおかあさんを待っていよう」
僧侶は男の子を寺の中へと招き入れた。
住職に事情を説明し、母親が引き取りくるまであずかっておくことにした。
男の子は汚いなりをしていて、匂いもひどかった。
僧侶は男の子を風呂に入れて着替えさせ、腹を空かしているだろうと食事も与えた。
その日は結局、母親が訪ねて来ることはなかった。
その翌日もやはり訪ねは来ず、一週間が過ぎても、母親は息子を引取りには来なかった。
母親は、我が子を置き去りにしたのだった。
寺にしてみれば、大変迷惑な話である。
だからといって、仏に使える身である以上、男の子を放り出すような無慈悲なことはできない。
それならばと僧侶は、男の子の資質を確かめることにした。
その僧侶は術者であり、密法師であった。
資質の有無を確かめるには、術者が対象者の子供の背に手をあて、呪をもって霊波を送るだけでよかった。
それを調霊と言うのだが、霊波を送られたことで、その子供の中の潜在が刺激を受け、それによって、資質がある ならば霊力を体外に霊波として発するのである。
体外に発した霊波は、皆それぞれの色を有している。
その色や霊質によって、剣法師向きであるのか術者向きであるのかもわかるのだった。
僧侶は男の子の背に手をあて、呪を唱えて霊波を送った。
だが、その男の子からは、霊波が発することはなかった。
男の子には、資質がなかったのだ。
本来ならば、そこで家に帰すのだが、男の子は母親に置き去りにされてしまったのである。帰す家がわからない。
男の子に訊ねても、ずいぶん遠いところから来たらしく、首をふるばかりだった。
「うむ……」
どうしたものかと、僧侶は考えた。
考えた末に、寺で面倒をみることにした。
住職も、快くであったかはわからないが、
「母親が、心を変えて引取りにくれば良し。でなければ、小姓として働いてもらえば良いでしょう」
と承諾した。
そうして、男の子はその寺で引き取られることとなったのだが、それは噂となって瞬く間に広がった。
それからというもの、寺だけでなく社にも、子供や赤子までが置き去りにされるという事態が多発した。
それを国は重く見て禁止令を発し、それを破った者には斬首刑が処せられた。
刑が重すぎるのでは、という声もあったが、さすがに首を斬られてはかなわないとばかりに、我が子を置き去りにする者はいなくなった。
それでも、いまだに月に一度ほどは、数ある社寺の門の前に子供が置き去りにされていることがある。
話はそれたが、それだけ剣法師や術者になる資質を持っている子供の確率は低いということなのだ。
だが、中には80%ほどの確率で、資質を持って生まれてくる子供がいる。
それは、系統であった。
代々、剣法師や術者の家系であれば、その遺伝子を継ぐため、資質を持って生まれてくる子が多い。
早い子であれば、産まれたときすでに霊波を発しているという。
その子供たちは、いわばエリートというわけだが、しかし、霊晶石がその系統を選ぶとは限らない。
あくまで、その者の持つ霊波が霊晶石と呼応するか否かであるからだ。
それだけに、剣法師や術者の家系は、継ぐべき者を目指すよりも、国主に仕えることを重きに置いていた。
現に、その家系の者たちのほとんどが、行政府の役職に就いている。
もしも、その家系から出た者に、より優れた才があるならば、国の宰相にまで登りつめることも夢ではない、とまで言われている。
それだけに競争も激しく、他を陥れようと画策する者があとを絶たなかった。
そんな醜い出世争いを嫌ってか、少数派ではあるが、純粋に継ぐべき者を目指す家系もあった。
紫門は、その中のひとつの家系の出であった。
「ねえ、紫門にいちゃん。おいらに、資質っていうものがあるかな」
改めるように、ソーラが訊いた。
「それは、確かめてみなければ、わからないな」
「どうやって確かめればいいんだい?」
「まあ、社寺へ行くのが一番なんだが――ソーラ、おまえが本気で剣法師になりたいと言うのなら、おれが修行した社へ連れていってやってもいい」
「ほんとかい?」
ソーラは、眼を見開いて紫門を見上げた。
「ほんとうだ」
「やった! 約束だよ、紫門にいちゃん」
「ああ、約束だ。だがな、おまえに資質がなかったら、きっぱりと諦めるんだぞ」
「うん」
「それとな、資質がある者には厳しい修行が待っている。途中で根をあげることはできないぞ」
「うん。おいらに資質があるなら、どんな厳しい修行にも耐えてみせるよ」
「そうか。なら、もうひとつ」
「えー、まだあるのかい?」
ソーラは、思わず顔をしかめた。
「これが重要なことなんだ。おまえは剣法師になりたいのだろうが、おまえの持つ資質によっては、術者になるための修行になるが、それでもいいか」
そう問われ、ソーラは顔を伏せて立ち止まると、
「おいら……」
ぼそりと、そう言った。
「とうちゃんがなれなかった、剣法師になることが夢だったんだ」
ソーラは険しい顔で唇を噛み、
「でも……」
そう言うと顔を上げ、
「おいら、術者だっていい。おいらが術者になれたら、かあちゃんやねえちゃん、そして弟のコーヤに、美味いもの腹いっぱい食べさせてやれるもん」
そう言うと、ソーラは感情が昂ぶったのか、眼に涙が溢れてこぼれ落ちた。
それを恥ずかしく思ったのか、ソーラは片腕で乱暴に涙を拭い、先に歩き出した。
紫門は何も言わず、先にいくソーラのあとをついていった。
またしばらく歩いていくと、
「あ、そうだ」
ふいに思いついたようにソーラがふり返った。
その顔に、もう涙はない。
「ねえ、紫門にいちゃん。おいらの家に来てよ」
「家にか?」
「うん。助けてもらったお礼がしたいからさ」
「礼には及ばないさ」
「そんなこと言わないでよ。かあちゃんとねえちゃんと、弟のコーヤに会わせたいんだ。紫門にいちゃんと友だちになったって紹介させてよ」
ねえ、いいだろ? と言うソーラに根負けして、
「おまえがそこまで言うなら、まあ、わかったよ」
紫門はそう答えた。
「ほんと! やったー!」
ソーラはうれしそうに駆けだしたが、すぐにふり返ると、
「紫門にいちゃん、早く、早くー!」
もどってきて、紫門の手をぐいっと引いた。
「わかった。わかったから、そう強く引っ張るなよ」
そう言われながらも、ソーラはかまわず紫門の手を引きつづけた。
ふたりはそうやって、ソーラの家へと向かっていった。
ソーラの家は、城下町を外れてからしばらく行った貧民街にあった。
その貧民街には、城下町にある家々と比べれば雲泥の差のある家屋が並んでいた。
そこにある家のほとんどが、あばらやと思しき粗末なものだった。
その中のひとつの家の前で、ソーラが足を止めた。
「ここが、おいらの家さ」
そう言って指さした家の入口には戸でなく布が掛けられていた。
「見るからに、ぼろやだろ?」
ソーラの家は他よりもまた一段と粗末で、寄せ集めの木材と土壁でできた家だった。
「おれの家のほうが、もっとぼろやだよ」
紫門が答えると、おいらの家よりぼろやなんてどこにもないよ、そう言ってソーラは苦笑し、
「さあ、入ってよ」
と、布を開いて中へ入っていった。
つづいて、紫門も中へと入った。
部屋の中は土間になっていて、その中央には囲炉裏があり、その右手奥には四畳半ほどの板の間があった。
しかしそれは、板の間といっても土の上に直接板を置いただけものだった。
その板の間に布団が敷かれていて、女性が横になっていた。
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