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第6章、 暗殺計画

非公式なお茶会バトル(  ̄▽ ̄)

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王宮の中庭で非公式のお茶会が開かれることになった。
礼儀作法は特に気にしなくて、お茶とお菓子を楽しめばいい。
いきなりふたりきりだと緊張するからというわけで、 友人を招くことも 可能なようだ。
アンジェリカはもちろん呼ぶよ。

「 僕も行きたい!」

ラファルもね。
後はアレクは 強制参加だね。

「 俺は場違いじゃないのか?」
「 アレクは勇者として参加するんだよ」
「 俺は勇者じゃな......」
「 師匠の言うことが聞けないの?破門するよ?」
「 よくわからんけど、師匠の言う通りにするよ」
「 よろしい」
にっこり。

私の味方は アンジェリカと アレクとラファルの 3人だ。
対する アスファルの 陣営は、 アルバート、 ロイド 、エルヴィンの 3人を引き連れている。
さあ、 戦闘開始だ!

「 バージェス伯爵家はラファルが 継ぐのだろう。 魔王の脅威が亡くなった今、 私とエリスリーナ嬢の婚約に何の障害もないわけだ」

アスファルは笑えない冗談をのたまっている。
そんなものは想定済みだ。
私はアレクを指差した。

「 私は既に予約済みだよ」
「 貴族と平民の結婚が許されると思っているのかい?」
「 アレクは勇者だから、神に匹敵する権限を持っているよ。 神様とだって結婚できるんだから、 貴族の私となら余裕だよね」

アレクは目を見開いて驚いた表情をしているけれど、約束だから口を出さない。師匠の 言うことは絶対だからね。
アレクは 、魔王であるラファルが 勇者だと公言した。 勇者と魔王との戦闘の痛み分けにより、 魔王は人間との和平交渉を 発表した。
魔界でしか手に入らない 魔法石などの 品物を 貿易で手に入れることができるようになったのである。
貿易によりお互いの誤解が解け、いずれは軋轢もなくなっていくことだろう。
けれど人間界では勇者を、 魔界では魔王を核兵器のような 形で牽制に使い、 ぎりぎりの形で停戦協定を結んだのである。
アルファイン王国は、勇者が存在することによって魔界と貿易が出来るようになった。
勇者であるアレクを 国につなぎとめるために、 彼の師匠であり勇者に導いた妖精神子の エリスリーナを支柱に収めたかったというわけだ。

「 では、アレク殿にお願いしよう」

アスファルは標的を変えた。

「 まさかの男色!?」
「 両刀使いだよ!」
「? 二刀流のことか?」

私と アンジェリカが盛り上がっているところで、 アレクはきょとんとしていた。
 アルバートとエルヴィンも分かっていない様子だ。
ロイドは本を読んでいて無関心。
ラファルは ニコニコと笑っている。...... 10歳の男の子だから分かってないよね。
アスファルは私たちの話を無視して、アレクに 頼み事をした。

「 アレク殿、この国にとどまってはもらえないだろうか」
「城に 仕えるということですか?」
「いや、 この国で生活してもらえればいい。 もちろん、その費用はこちらで払うことにしよう」
「? 俺はこの国から出て行く予定はないですよ」
「 それを聞いて安心したよ」
にっこり。

黒い笑顔だな。
勇者が国に仕えていたら、他国から 無差別殺人兵器ととられかねない。 たった一人で国を滅亡させるほどの力を持っているんだからね。
他国は 対策として連合を 結成して、 アルファイン王国を滅ぼすことだろう。
勇者の自由意志の選択というものが必要なのだ。
勇者がいることで魔族との貿易を独占できる。
他国に 疎まれない程度に 魔界の品物を流通させ、 利益を得る。

話はこれで終わり。
後はお茶とお菓子を楽しむだけだね。
ところが、 アスファルはさらに私に話しかけてきた。

「 敵対国に怪しい動きがあってね。 エリスリーナ嬢、山賊に捕まってくれないかな」
ニコニコ。
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