8 / 39
九尾の尾
しおりを挟む
リガルドヘルムの町を北に抜けた小さな森の奥。
森に囲まれるように湧き出す温泉に俺とセッカは一緒に浸かる。
お湯に入るなんていうのは何年振りだろう。
ここ最近は満足に水浴びをさせてもらえなかったため、俺は体の汚れがいっぺんに抜けていくような感覚に自然と大きく息をつく。
体を撫でるような白く濁ったお湯に、鼻をくすぐる硫黄の香り。
温度も申し分なく、体に溜まった鉛のようなものがお湯に溶け出しているかのような錯覚すら覚える。
「さて、まず其方の仕事の内容についてじゃが」
そんな中、隣で一緒に風呂に入っているセッカは仕事の話を始め。
俺はそれに短く「あぁ」と答えてセッカに向き直る。
……胸が浮いてる。
「仕事の内容は最初に話したのと同じ。 我の剣、我の護衛として二十四時間共に行動をしてもらう」
「二十四時間って、随分とべったりだな。 命でも狙われているのか?」
「うん? まぁ狙われることもあるぞ? だって我、一国の姫だし」
「え? 一国の姫って、あのお姫様?」
「あぁ正真正銘、プリンセスって意味のお姫様よ」
「確かにゲンゴロウがセッカのことを姫とか呼んでいた気がするけれど、あれ本当だったのか?」
「もちろん。我の名は、セッカ・ツキシロ。隣の国、ヒノモトの帝カグヤ・ツキシロの一人娘。まぁ、人狼の村で過ごしてきたそなたが知らないのも無理はないがな。ちなみに御剣というのは、ヒノモトの国において我のような身分を護衛する立場の人間を指してそう呼ぶのだ」
なるほど、それならばおっさんが怒り狂うのも無理はない話だ。
一国のお姫さまを、どこの誰ともわからない人狼族の奴隷に任せようというのだ。
怒るなという方が無理な話である。
そう考えるとおっさんには悪いことをしてしまったような気がするな。
「ん? あれ、そうするとあのおっさんって」
「我の教育係……と言ったところか。真面目で悪いやつではないのだが、どうにも頭が固い上に心配性でな」
「はぁ……やっぱりお姫様ともなると、年がら年中命を狙われるものなのか?」
「いや、そんな命を狙われるなどごく稀よ。 まぁ有名税と言ったところだし、大方が我より弱い」
「? そうなのか? それなら護衛いらないじゃないか」
「話は最後まで聞け。 誰が刺客から我を守れなんて言った」
「だって護衛って言うから」
「屁理屈をこねるでない、駄々っ子か。 そなたの仕事は確かに護衛だが、我を狙うものから身を守れと言うのではない……我が襲いかかる者から我を守れと言っているのだ」
「??? は? どう言う意味だ? 言葉おかしくないか?」
何かとんでもないことを言ったというのはわかるのだが、俺はよく理解できずにもう一度セッカに説明を求めるが、セッカは含み笑いを浮かべると自らの尾をなで付ける。
「そなたは、九尾の伝説を知っておるか?」
「……なんだ? それ」
「知らぬか……まぁいい。 九尾の妖狐。今より二千年も前に実在したと言われる魔物でなぁ。この世界を自らの者にしようと、魔物を引き連れて人間の半分を殺したと言われる化け物よ」
「人間の半分って……すごい数だな」
「まぁおとぎ話に近い物語だから本当に人間の半分を食らったかどうかは分からん。まぁ結局その狐は人間に殺されたんじゃが、狐は死んでもその力の源であった九つの尾だけが世界に残った……力だけを残してな」
「え? おとぎ話、じゃなくて……本当にこの世界に?」
「あぁ、紛れもなく、それは確かに存在している。たった一本だけでも水を汚染し、命を飲み込み泥と変える……悪意と呪いの塊。 ゆえに、そのおぞましき力が二度と世に出ないよう。我らの家では代々その尾を封印するのを使命としてきたのだが、十年前、誰かにその封印が破られてな、世界中に散らばってしまったのだよ」
「世界中に?」
「あぁ、誰がなんの目的のためかは分からんが九尾の尾は世界に散らばった。大方くだらない噂話にひかれた馬鹿者の仕業だろう」
「噂話?」
「世界を飲み込まんとした魔物の九尾。その全てを手中に収めたものは、この世全てを統べる覇者の力を得ん。九尾の封印が解かれたのは、そんなくだらない噂話がまことしやかに民草の間で語られるようになってからだ」
「本当にそんな力あるのか?」
「まぁあるといえばある。世界の半分を食らった化け物の呪いに対抗できればだがな」
「なるほど、人間には無理だってことはよくわかった」
「其方が賢い男で助かるよ」
俺の言葉にセッカはどこか安堵をしたように息をつく。
もしかしたら俺が九尾を欲するのではないかという疑念があったのだろう。
いや……もしかしたら、一度誰かにそういう形で裏切られたのかもしれない。
セッカの、信用できぬ。という言葉が一瞬脳裏をかすめる。
「あれ? でもちょっと待てよセッカ。 九尾の狐の話はわかったけど、でもそれとあんたの護衛となにが関係してるんだ?」
「鈍いなぁ其方。何のために我が隣の国からわざわざこんなところまで来てギルドなんて開いていると思っておる……その九尾の尾を集めるためであろう」
「は? え? もしかして」
「あぁ、九尾の尾は今、どこかに眠ってるものもあれば、噂を信じた誰かが保有している場合もある。 どちらにせよ、我はそれを力づくでふんだくるつもりだ」
踏ん反り返るように胸を張るセッカ。
ポヨンと湯の中で胸が跳ねる。
こいつは一体なにを堂々と叫んでいるんだろう?
「ふんだくるって……それ強盗じゃ」
「人聞きの悪い。我の家でずっと保管してたものなのだから、我が奪い返してなにが悪い」
「いや、確かにそうかもしれないけれど……相手は納得しないだろ」
「あぁ、十中八九尾に持ち主がいた場合は抵抗をされるだろうな。 流石の我も、伝説の怪物を相手には手も足も出ぬ」
「まさか、襲いかかるから守れって……」
「うむ、ゆえに我は狐の尾を奪い取るために持ち主に襲いかかるゆえ、抵抗してきたらそなたに守ってもらおうという魂胆だ」
なんて自信満々な他力本願なんだ。
きっと彼女は謙虚という言葉を母親の中に置いてきたに違いない。
「待て待てセッカ、あれだけおとぎ話の中で俺に脅しをかけた後でよくもまぁそんなことが口に出せたものだな。 そんな世界の半分を飲み込むような化け物相手に俺が戦えるとおもっているのか? 確かに剣聖なんてすごいスキルは持ってたぞ。 だけどステータスを見ただろ? それ以外はただの人間なんだぞ?」
「なに案ずることはない」
しかし、それでもセッカは自信満々にそう言い切る。
「どっから出てくるんだよその自信は!?」
「くふふ、だから先ほどから言っているだろう。我は目で見た現実しか信じぬと」
「はぁ? 一体なに言って」
「だーかーらー。すでに其方はその九尾の尾を持つ怪物を倒しているって言っておるのじゃ」
「はぁ? 俺がそんな奴いつ……」
ふと俺はセッカと出会った森の中の怪物を思い出す。
泉を腐敗させ、魔物や動物を飲み込み泥を吐いていた謎の存在。
「え? まさか」
「魔獣塊……それが魔物に取り憑いた九尾の尾が作る怪物の名よ」
「……な、なんだってぇ‼︎?」
どうやら俺は知らぬ間にとんでもないものを倒してしまっていたらしく。
間抜けな話だがその話を聞いて俺は温泉の中で腰を抜かしてしまったのであった。
森に囲まれるように湧き出す温泉に俺とセッカは一緒に浸かる。
お湯に入るなんていうのは何年振りだろう。
ここ最近は満足に水浴びをさせてもらえなかったため、俺は体の汚れがいっぺんに抜けていくような感覚に自然と大きく息をつく。
体を撫でるような白く濁ったお湯に、鼻をくすぐる硫黄の香り。
温度も申し分なく、体に溜まった鉛のようなものがお湯に溶け出しているかのような錯覚すら覚える。
「さて、まず其方の仕事の内容についてじゃが」
そんな中、隣で一緒に風呂に入っているセッカは仕事の話を始め。
俺はそれに短く「あぁ」と答えてセッカに向き直る。
……胸が浮いてる。
「仕事の内容は最初に話したのと同じ。 我の剣、我の護衛として二十四時間共に行動をしてもらう」
「二十四時間って、随分とべったりだな。 命でも狙われているのか?」
「うん? まぁ狙われることもあるぞ? だって我、一国の姫だし」
「え? 一国の姫って、あのお姫様?」
「あぁ正真正銘、プリンセスって意味のお姫様よ」
「確かにゲンゴロウがセッカのことを姫とか呼んでいた気がするけれど、あれ本当だったのか?」
「もちろん。我の名は、セッカ・ツキシロ。隣の国、ヒノモトの帝カグヤ・ツキシロの一人娘。まぁ、人狼の村で過ごしてきたそなたが知らないのも無理はないがな。ちなみに御剣というのは、ヒノモトの国において我のような身分を護衛する立場の人間を指してそう呼ぶのだ」
なるほど、それならばおっさんが怒り狂うのも無理はない話だ。
一国のお姫さまを、どこの誰ともわからない人狼族の奴隷に任せようというのだ。
怒るなという方が無理な話である。
そう考えるとおっさんには悪いことをしてしまったような気がするな。
「ん? あれ、そうするとあのおっさんって」
「我の教育係……と言ったところか。真面目で悪いやつではないのだが、どうにも頭が固い上に心配性でな」
「はぁ……やっぱりお姫様ともなると、年がら年中命を狙われるものなのか?」
「いや、そんな命を狙われるなどごく稀よ。 まぁ有名税と言ったところだし、大方が我より弱い」
「? そうなのか? それなら護衛いらないじゃないか」
「話は最後まで聞け。 誰が刺客から我を守れなんて言った」
「だって護衛って言うから」
「屁理屈をこねるでない、駄々っ子か。 そなたの仕事は確かに護衛だが、我を狙うものから身を守れと言うのではない……我が襲いかかる者から我を守れと言っているのだ」
「??? は? どう言う意味だ? 言葉おかしくないか?」
何かとんでもないことを言ったというのはわかるのだが、俺はよく理解できずにもう一度セッカに説明を求めるが、セッカは含み笑いを浮かべると自らの尾をなで付ける。
「そなたは、九尾の伝説を知っておるか?」
「……なんだ? それ」
「知らぬか……まぁいい。 九尾の妖狐。今より二千年も前に実在したと言われる魔物でなぁ。この世界を自らの者にしようと、魔物を引き連れて人間の半分を殺したと言われる化け物よ」
「人間の半分って……すごい数だな」
「まぁおとぎ話に近い物語だから本当に人間の半分を食らったかどうかは分からん。まぁ結局その狐は人間に殺されたんじゃが、狐は死んでもその力の源であった九つの尾だけが世界に残った……力だけを残してな」
「え? おとぎ話、じゃなくて……本当にこの世界に?」
「あぁ、紛れもなく、それは確かに存在している。たった一本だけでも水を汚染し、命を飲み込み泥と変える……悪意と呪いの塊。 ゆえに、そのおぞましき力が二度と世に出ないよう。我らの家では代々その尾を封印するのを使命としてきたのだが、十年前、誰かにその封印が破られてな、世界中に散らばってしまったのだよ」
「世界中に?」
「あぁ、誰がなんの目的のためかは分からんが九尾の尾は世界に散らばった。大方くだらない噂話にひかれた馬鹿者の仕業だろう」
「噂話?」
「世界を飲み込まんとした魔物の九尾。その全てを手中に収めたものは、この世全てを統べる覇者の力を得ん。九尾の封印が解かれたのは、そんなくだらない噂話がまことしやかに民草の間で語られるようになってからだ」
「本当にそんな力あるのか?」
「まぁあるといえばある。世界の半分を食らった化け物の呪いに対抗できればだがな」
「なるほど、人間には無理だってことはよくわかった」
「其方が賢い男で助かるよ」
俺の言葉にセッカはどこか安堵をしたように息をつく。
もしかしたら俺が九尾を欲するのではないかという疑念があったのだろう。
いや……もしかしたら、一度誰かにそういう形で裏切られたのかもしれない。
セッカの、信用できぬ。という言葉が一瞬脳裏をかすめる。
「あれ? でもちょっと待てよセッカ。 九尾の狐の話はわかったけど、でもそれとあんたの護衛となにが関係してるんだ?」
「鈍いなぁ其方。何のために我が隣の国からわざわざこんなところまで来てギルドなんて開いていると思っておる……その九尾の尾を集めるためであろう」
「は? え? もしかして」
「あぁ、九尾の尾は今、どこかに眠ってるものもあれば、噂を信じた誰かが保有している場合もある。 どちらにせよ、我はそれを力づくでふんだくるつもりだ」
踏ん反り返るように胸を張るセッカ。
ポヨンと湯の中で胸が跳ねる。
こいつは一体なにを堂々と叫んでいるんだろう?
「ふんだくるって……それ強盗じゃ」
「人聞きの悪い。我の家でずっと保管してたものなのだから、我が奪い返してなにが悪い」
「いや、確かにそうかもしれないけれど……相手は納得しないだろ」
「あぁ、十中八九尾に持ち主がいた場合は抵抗をされるだろうな。 流石の我も、伝説の怪物を相手には手も足も出ぬ」
「まさか、襲いかかるから守れって……」
「うむ、ゆえに我は狐の尾を奪い取るために持ち主に襲いかかるゆえ、抵抗してきたらそなたに守ってもらおうという魂胆だ」
なんて自信満々な他力本願なんだ。
きっと彼女は謙虚という言葉を母親の中に置いてきたに違いない。
「待て待てセッカ、あれだけおとぎ話の中で俺に脅しをかけた後でよくもまぁそんなことが口に出せたものだな。 そんな世界の半分を飲み込むような化け物相手に俺が戦えるとおもっているのか? 確かに剣聖なんてすごいスキルは持ってたぞ。 だけどステータスを見ただろ? それ以外はただの人間なんだぞ?」
「なに案ずることはない」
しかし、それでもセッカは自信満々にそう言い切る。
「どっから出てくるんだよその自信は!?」
「くふふ、だから先ほどから言っているだろう。我は目で見た現実しか信じぬと」
「はぁ? 一体なに言って」
「だーかーらー。すでに其方はその九尾の尾を持つ怪物を倒しているって言っておるのじゃ」
「はぁ? 俺がそんな奴いつ……」
ふと俺はセッカと出会った森の中の怪物を思い出す。
泉を腐敗させ、魔物や動物を飲み込み泥を吐いていた謎の存在。
「え? まさか」
「魔獣塊……それが魔物に取り憑いた九尾の尾が作る怪物の名よ」
「……な、なんだってぇ‼︎?」
どうやら俺は知らぬ間にとんでもないものを倒してしまっていたらしく。
間抜けな話だがその話を聞いて俺は温泉の中で腰を抜かしてしまったのであった。
0
あなたにおすすめの小説
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる