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平成30年1月16日 坂本かえで
話合い
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カランカラン・・
ドアが開いた。現在時刻は午後5時半。
「こんにちは!あなたが絵美さんね!」
「そうです、私が絵美です。よろしくお願いします」
「お父さんに言われたからか知らないけど、ちゃんと仕事して偉いね。こういう仕事はしたことないでしょう?」かえでは18歳に、当たり前のことを聞いた。
「はい、初めてです。全身全霊が頑張らせていただきます!」
「まあ、そんなに意気込まないで。そんなにお客さんも来ないし、来てもおじさんだけ。適当に相手してあげて。ちゃんと給料は出すからね。とりあえずよろしくね!わかんないことあったら、何でも教えるからね」
「はい!よろしくお願いします!」
お父さんに似て、すごく優しい性格のようだ。かえでは一安心した。しかもなかなかの美人である。そして愛想もいい。
お父さんいい娘さんをもらったね。
仕事内容を簡単に説明したあと、かえでは提案をした。
「ねえね絵美ちゃん、晩御飯一緒に食べに行かない?」
「え、でもお店6時から開店ですよね?」
「大丈夫!6時から開店してもお客さんすぐには来ないから!ははは!」
とは言ってもすでに6時をもう過ぎている。
確かに来なさそうである。絵美は少し心配そうになりながら、コクリと返事した。
「えみちゃん何食べたい?」
「私ラーメンが大好きで、近くにラーメン屋ありませんかね?」
店探しなんて、簡単なことである。
みんな〆でラーメンを食べて帰るんだから。
「私の店の向かいに、美味しい味噌ラーメンの店があるよ。もし辛味噌が好きだったら、向かいの店は辛味噌が一番美味しいからちょうどいいよ」
「え!そうなんですか?私、辛味噌が大好きです!」
「よし!決まりだね」
二人は向かいにあるラーメン屋へ向かった。
「かえでさん、ラーメン食べに来たの?」店主がかえでをからかった」
「当たり前でしょ?ラーメン屋なんだから」
「そんな言い方ないじゃない。お、久々だね~若い子も連れてどうしたの?」
「この子ね、今日からウチで働くのよ!」
「へーこんな若い子砂川にいるんですね~」
「一応ね、ははは」
さて、二人はメニュー表を見た
そこには品名と写真が掲載してあった。確かにここの辛味噌は写真でも美味しさが伝わってくる。
「よし私これにします」
「私も一緒!すいません辛味噌2つ!」
「辛味噌2つね!了解!」
それから10分経っただろうか。
すぐに辛味噌ラーメンが出てきた。
「いっただっきまーす!」
「絵美ちゃん美味しいかい?」
「うんすごく美味しいです!私三度のご飯よりラーメンが好きなんです」
ちょっと度が過ぎたラーメン好きだった。まあそれでもいいだろう。
「ねえねえ、絵美ちゃんって彼氏とかいるの?すごい可愛いから彼氏が一人ぐらいいるよね?」
「いないですよ、婚約直前までいったんですけどね・・ちなみにお父さんは、なんて言って私のこと紹介してました?」
ん?婚約?
学生で浪人したから18歳くらいでは?
何か話が噛み合わない。
「お父さんは、受験に失敗したからって言ってたよ?学費稼ぎたいって」
「あー、お父さんらしいウソですね。ほんとはただ彼氏と破局しただけなんですよ。私、24歳だし。お酒飲めますし。もともと根室(ねむろ)で彼氏と暮らしてて。彼氏の転勤で滝川(たきかわ)についてきたら大喧嘩して破局して、父さんの家に転がり込んで」
「え、そうだったんだ・・お父さん、絵美ちゃんのこと少しでも好印象にしようとしてたんだね」かえでは小さく頷きながら喋っていた。
かえでは質問を続けた。
「ちなみに、縁もゆかりもない根室で彼氏と暮らしてたのは何故?」
「物心つく前は根室に住んでました。父の転職でこちらに来て、彼氏の転勤で根室に行って、またこっちに戻ってきて」
「東西に異動して、大変だったね」
「ええ、しかもどちらも田舎で・・」
2人はラーメンを食べた後、お店へ帰った。
とは言っても、向かいなので歩いて10歩もかからないうちに到着した。
この間にお客様が入ったそのような形跡はないと思われる。なぜなら、ラーメン屋のドアが開いていて、向かいの自分の店はドアが開く時にカランカランと音がする。音がすれば戻ればいいだけである。
お客さんいえば、いつもの立花さん、あるいは、ちょっと今日は早めから飲むかと意気込んでいるサラリーマン程度である。
・・・今日はお客さんが来なかった
「かえでさん、こういう日って結構あるんですか?」
「あるよ!でもね、一人お客さん来たら一人当たりの単価が高いからなんとかやっていけるのよ。でもね本当に最近は結構厳しいからね・・・」かえでは少し眉間にしわを寄せながら言った。
「私これで給料もらっていいんですかね?」
「全然いいのよ!だって働くって言ってたじゃない!」
「そうですけど・・あ、ちゃんと仕事はしますからね!」
「大丈夫、あなたはサボるような人じゃないってわかるわ」
かえでは、根拠はないが大丈夫だと確信していた。
ドアが開いた。現在時刻は午後5時半。
「こんにちは!あなたが絵美さんね!」
「そうです、私が絵美です。よろしくお願いします」
「お父さんに言われたからか知らないけど、ちゃんと仕事して偉いね。こういう仕事はしたことないでしょう?」かえでは18歳に、当たり前のことを聞いた。
「はい、初めてです。全身全霊が頑張らせていただきます!」
「まあ、そんなに意気込まないで。そんなにお客さんも来ないし、来てもおじさんだけ。適当に相手してあげて。ちゃんと給料は出すからね。とりあえずよろしくね!わかんないことあったら、何でも教えるからね」
「はい!よろしくお願いします!」
お父さんに似て、すごく優しい性格のようだ。かえでは一安心した。しかもなかなかの美人である。そして愛想もいい。
お父さんいい娘さんをもらったね。
仕事内容を簡単に説明したあと、かえでは提案をした。
「ねえね絵美ちゃん、晩御飯一緒に食べに行かない?」
「え、でもお店6時から開店ですよね?」
「大丈夫!6時から開店してもお客さんすぐには来ないから!ははは!」
とは言ってもすでに6時をもう過ぎている。
確かに来なさそうである。絵美は少し心配そうになりながら、コクリと返事した。
「えみちゃん何食べたい?」
「私ラーメンが大好きで、近くにラーメン屋ありませんかね?」
店探しなんて、簡単なことである。
みんな〆でラーメンを食べて帰るんだから。
「私の店の向かいに、美味しい味噌ラーメンの店があるよ。もし辛味噌が好きだったら、向かいの店は辛味噌が一番美味しいからちょうどいいよ」
「え!そうなんですか?私、辛味噌が大好きです!」
「よし!決まりだね」
二人は向かいにあるラーメン屋へ向かった。
「かえでさん、ラーメン食べに来たの?」店主がかえでをからかった」
「当たり前でしょ?ラーメン屋なんだから」
「そんな言い方ないじゃない。お、久々だね~若い子も連れてどうしたの?」
「この子ね、今日からウチで働くのよ!」
「へーこんな若い子砂川にいるんですね~」
「一応ね、ははは」
さて、二人はメニュー表を見た
そこには品名と写真が掲載してあった。確かにここの辛味噌は写真でも美味しさが伝わってくる。
「よし私これにします」
「私も一緒!すいません辛味噌2つ!」
「辛味噌2つね!了解!」
それから10分経っただろうか。
すぐに辛味噌ラーメンが出てきた。
「いっただっきまーす!」
「絵美ちゃん美味しいかい?」
「うんすごく美味しいです!私三度のご飯よりラーメンが好きなんです」
ちょっと度が過ぎたラーメン好きだった。まあそれでもいいだろう。
「ねえねえ、絵美ちゃんって彼氏とかいるの?すごい可愛いから彼氏が一人ぐらいいるよね?」
「いないですよ、婚約直前までいったんですけどね・・ちなみにお父さんは、なんて言って私のこと紹介してました?」
ん?婚約?
学生で浪人したから18歳くらいでは?
何か話が噛み合わない。
「お父さんは、受験に失敗したからって言ってたよ?学費稼ぎたいって」
「あー、お父さんらしいウソですね。ほんとはただ彼氏と破局しただけなんですよ。私、24歳だし。お酒飲めますし。もともと根室(ねむろ)で彼氏と暮らしてて。彼氏の転勤で滝川(たきかわ)についてきたら大喧嘩して破局して、父さんの家に転がり込んで」
「え、そうだったんだ・・お父さん、絵美ちゃんのこと少しでも好印象にしようとしてたんだね」かえでは小さく頷きながら喋っていた。
かえでは質問を続けた。
「ちなみに、縁もゆかりもない根室で彼氏と暮らしてたのは何故?」
「物心つく前は根室に住んでました。父の転職でこちらに来て、彼氏の転勤で根室に行って、またこっちに戻ってきて」
「東西に異動して、大変だったね」
「ええ、しかもどちらも田舎で・・」
2人はラーメンを食べた後、お店へ帰った。
とは言っても、向かいなので歩いて10歩もかからないうちに到着した。
この間にお客様が入ったそのような形跡はないと思われる。なぜなら、ラーメン屋のドアが開いていて、向かいの自分の店はドアが開く時にカランカランと音がする。音がすれば戻ればいいだけである。
お客さんいえば、いつもの立花さん、あるいは、ちょっと今日は早めから飲むかと意気込んでいるサラリーマン程度である。
・・・今日はお客さんが来なかった
「かえでさん、こういう日って結構あるんですか?」
「あるよ!でもね、一人お客さん来たら一人当たりの単価が高いからなんとかやっていけるのよ。でもね本当に最近は結構厳しいからね・・・」かえでは少し眉間にしわを寄せながら言った。
「私これで給料もらっていいんですかね?」
「全然いいのよ!だって働くって言ってたじゃない!」
「そうですけど・・あ、ちゃんと仕事はしますからね!」
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かえでは、根拠はないが大丈夫だと確信していた。
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