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ハラハラ同居編
若いオスの言いなり★
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例によって大輔くんに口移しでたらふくお水を飲ませて貰って、裸のまま二人で一緒にベッドに横になる。
大輔くんの腕枕は安定性が高いけれど、鍛えているから少し硬い。
「声聞いたらやっぱり希帆さんに会いたくなって、教授に相談して、途中で抜けさせてもらったんだよ♡」
「おん?それって大丈夫なの?よく分からないけど進路?とか就職とかで不利になったりとか…」
「ハハハ。どっちにも問題ないよ~。心配してくれるの?嬉しいなぁ♡」
「いやいや…。医学分野の進路関係は全然疎いからわかんないし、学会とか教授との会食とかも経験ないから分からないんだけど…。大輔くんの立場が悪くなるようなことはしないで欲しい」
私の髪やら頬やら額やら、そこかしこにキスをしている大輔くんに、出来るだけ真剣な眼差しを向けた。
けれども大輔くんはどこ吹く風で、私の頭を優しく撫でながら朗らかな笑みを返してくる。
「大丈夫、大丈夫。俺、医者になる気ないし、就職先も決まってるから♡」
そう言って甘々なキスを唇にくれる恋人に、全てを絆されそうになって困ってしまった。
お医者さんになる気がない人間が医学部に行く理由ってなんだろう…。
あ、元カノが受験するのに付き合ったって言ってたっけ?
「本当に元カノに合わせて医学部受けただけなんだ?すごいね」
「…妬いちゃう?」
期待したような目を向けられても、さほどジェラシーを感じていなかった私は軽く流してしまう。
現在進行形で浮気をしている、と言うことでなければ興味がなかった。
「ん~…。K大の医学部って、偏差値低い訳じゃないでしょう?そんな所に恋人の付き合いで合格してしまう学力が凄いし、大学受験って言う人生の一大イベントを彼女に捧げられるのも凄いし、スケール大きすぎて良く分からんよね」
「えぇ…妬いてよ~」
「あ、あと医学部に通わせつつ、こんなに良いマンションに住めるほどの仕送りをくれるご両親が一番凄い!」
「ぶくく…そこ?」
「申し訳ないよ、それ程に愛情を注いでるご子息に手を出してしまって…。切腹ものだよ…うぅ……」
あぁ…
考えれば考えるほど、自分がダメ人間に思えてきた…。
何やってんだよ、学生に手を出して、本当…。
「そこは心配しなくて良いよ。俺にとって最良のパートナーと結ばれることが、両親の一番の願いだから。俺にとって希帆さんが唯一のパートナーだよ♡」
あ…甘い。甘過ぎる。急性の糖尿病になってしまう。
体内のインスリンの働きが全力で阻害されてしまう。
お願いします待ってください。
まだ生命保険に加入していないんです。
「あと、学費も自分で払ったし、仕送りも貰ってないよ。だから希帆さんは気兼ねなく俺に養われてなさい♡」
再び全てを蕩けてさせるような甘いキスを贈られて、私の驚愕の声は大輔くんの口内に絡め取られてしまう。
長いキスの後、私の吐息を全て納めてしまった彼の唇は妖艶に微笑んだ。
「男は甲斐性、なんだもんね?希帆さん♡」
「…怪しいセールスでもしてるの?」
「酷いなぁ♡ちゃんとしたお金だよ。高校から株やってるよ。ちゃんと運用すればそれなりになるんだよ~」
いや、なにその夢小説みたいな設定。
意味が分からない。
っていうか、また「男は甲斐性」発言出たな。
この子は私からいつこの言葉を聞いたんだろう。
色々と謎が多いよな…。
こんなスパダリが、私みたいな平々凡々のアラサーを好きになるのも不思議だし。
好意を寄せられて嬉しいし、だからこそ自分の気持ちに向き合えたんだけど、そもそも彼が私を好きになる理由が分からん…。
私に『何かしてやりたい』って身体が反応するのは分かったけど、なんで私に反応するの?
実は株やってるとかじゃなくて、新手の結婚詐欺とかしてるんじゃないの?
これってその手口のうちの一つじゃないの?
アラサーをメロメロにしてお金を巻き上げよう!みたいな。
へっへーーん!残念でした!!希帆ちゃんはカツカツな生活でお金は持っておりませーーん!
…って、いやいや、大輔くんはそんな人じゃないし。
うん、違う。
……もう考えるのやめよ。
「全部まとめて、諸々すごいね!よし、寝よう!!」
スチャ!と敬礼のポーズをした後、どさくさに紛れてそのまま寝の体制に入る。
一般庶民の、それも恐らく下層の出身の私には、大輔くんの話の信ぴょう性さえも図れない。
設定が込み入り過ぎている。
脳みそがキャパオーバーを伝えているし、身体もあちこち限界だ。
身体が疲れているときは思考も落ち込みやすい。
こんな時は寝るに限る。
体力も気力も全力で回復に努めようではないか!
「希帆さん、なんか色んなものから逃げたね?」
「そ…そんなことはないよ~」
「噓つき。今夜は何回だってしていいって言ったくせに」
「う゛っ…」
「希帆さんが彼女だって、まだ実感できない…。希帆さんの気持ち、朝まで聞かせて?」
そのまま深いキスをされて、腕枕をしてくれていた大輔くんの腕が甘い檻になる。
優しく閉じ込められてしまって、息もつけない。
「…っ……ぅんんっ……っはぁ」
「ごめんごめん、苦しかった?ハハハ、希帆さんが可愛くて、ついつい抱き潰しそうになっちゃうなぁ♡」
「…ぐぇぇ……苦しぃ…重たいぃ……うぅぅ…」
立派な体躯が覆い被さってきて、本当に抱き潰されそうになる。
大輔くんは下になっている私に圧し掛かりながら、太い二の腕を駆使して私の身体をがっちりホールドしていた。
私の首筋に鼻を寄せ、スゥーっと息を吸い込むと、グリグリと私の下肢へ猛り始めた肉棒を押し付けて来る。
「…どうしよう、希帆さん♡どうやったら実感できるかなぁ…?」
「……えー…と……大輔くんは、どう…したいの、かな?」
タラタラと冷や汗が流れる思いで、熱心に熱い膨らみを擦り付けている目前の恋人を見遣った。
「俺がしたいように、しても良いの?」
ギラリと彼の双眼が光る。
美しい唇の端に、チロリと赤い舌先が見えた。
「今度は希帆さんが俺の上に乗って♡」
私を抱きかかえたまま、大輔くんがぐるりと身体を反転する。
たちまち上下が逆になった私たちは、まるで私が彼を襲っているかのような構図だ。
「これなら希帆さんも抱き潰されないし、安全でしょ♡」
「うぅぅ…」
にっこりと笑みを濃くする大輔くんに、少しばかり反抗的な目を向ける。
「希帆さんの好きにキスできるし、これも好きなだけ挿れて良いよ♡」
すっかり屹立した肉棒を私の秘裂にゴリュゴリュとあてながら、清らかな微笑みを浮かべる大輔くんは天使の皮を被った悪魔と称すに相応しい。
「…変態エロおやじぃ……」
「彼氏が変態って大変だねぇ、希帆さん♡」
彼の両手はいつの間にか背中から私の臀部に移動している。
どうしてそんなに尻を揉むのか…。
「お尻ばっかり…っ……ふぁ…」
「だって、希帆さんのお尻柔らかいんだもん♡胸もお尻も、希帆さんの全身が柔らかい♡全部触りたい♡」
ニギニギと淫らな手つきで尻肉を捏ねる彼は、無邪気な少年のような顔でキスをしてくる。
大輔くんの両手の動きと、腰を回すようにして肉竿を摺り付けてくる刺激で、無意識のうちに膣内になにかを求めてひくんひくんと収斂を繰り返した。
「希帆さん、キスして?」
「…っ」
「今日は、ちゃんとディープなやつね♡」
「…!」
以前、大輔くんが『キスして』と言った時、舌を絡ませようとしても叶わなかった。
その数日後に、それは私に彼のキスが全部欲しいと言わせるための算段だったのだと分かったが、それ以来彼から与えられるキスには不本意な枕詞がついたのだ。
ようやくその記憶も薄まって来たのに…。
「ふ…んっ……っ」
それでも言われた通りに口付けを交わすのは、惚れた弱みと言うやつだろうか。
元来、私は惚れた男に弱いのだ。
尽くして、尽くして、尽くしまくっては捨てられる。
一途になったら負けなのだ。
だからこそ、ここ数年は恋愛から逃げてきた。
「希帆さんからキスされるの、嬉しい…。もっと、キスしよう?」
大輔くんが上気した顔でフワリと微笑む。
その仕草が愛しくて、彼の望むことは何でも叶えたいと思ってしまう。
「んっ……ぁふ…んむ……」
水音をさせながら、大輔くんの口内を懸命に舐めそぼる。
上唇の裏側を舌先でなぞると、彼の肉棒がピクリと脈打った。
「ここも舐めたい…。希帆さん、ちょっと身体起こせる?」
臀部を揉みしだいていた手を、私の乳房に這わせ、円を描くように捏ねていた大輔くんが、親指と人差し指で乳頭を刺激しながら言う。
先ほどの行為ですっかり熟れてしまった薄紅のそこは、少し痛いくらいに、じんじんと疼いていた。
彼の口腔で嬲られるのを想像して、ゴクリと生唾を飲み込むと、大輔くんに言われた通りに身体を起こし、少し上方にずれて、彼の唇にパツパツに張り詰めた突起を差し出す。
「希帆さん素直♡かわいーね♡」
「…ん」
はむっ、と乳輪ごと口内に吸い込まれて、舌の腹で舐め転がされる。
器用な彼の舌が、乳頭をじゅぱじゅぱと扱き上げた。
じんわりと広がった甘い疼きのせいで、自分の腰が淫らに揺れるのを止められない。
「片っぽずつじゃ足りない?両方ともして欲しかったら、自分で胸寄せて?」
誘惑の色に染まった彼は、とても蠱惑的な瞳をしていた。
抗うことが出来ず、言われるまま自分の腕で乳房を寄せ、その先端を大輔くんの舌先に擦り付ける。
大輔くんの口内に、両方の乳首が咥え込まれると、蜜液がジュワリと溢れ出した。
「んぁっ…」
私の腰は大胆になり、鍛えられた彼の腹筋に花芽を押し付けるように動いていた。
「気持ちぃ…♡あっ……ん…大輔くんっ……気持ちぃ…♡」
まるで譫言のように声を上げ、大輔くんがくれる刺激に感じ入ってしまう。
鍛えられて引き締まった大輔くんの肉体に、自分の花芽を押し付ける行為も、私の情欲を掻き立てた。
ちゅこ、ちゅこ、ちゅこ、ちゅこ、ぢゅ、ぢゅるるるっ
ちゅっぽんっ
最後の最後に強く吸い上げられて、私の両乳首が解放される。
その頃には、私の愛液で彼の腹部はデロデロに濡れそぼっていた。
「ハハ。希帆さんのおねしょで、べっちゃべちゃだ♡」
「おねしょじゃない…!」
「おねしょしても、かわいーね♡」
「違うって…」
反論を言い終わる前に唇を塞がれて、抗う力を吸いつくされてしまう。
「…希帆さん、このまま上に跨って、…自分で挿れて?」
「……っや」
「お願い♡希帆さんが自分で挿れるとこ見たら、彼女だって実感出来そうだから♡」
「…くっ……」
「ね?ほら、もうゴムは着けたからさ♡いつでも良いよ♡おいで♡」
いつの間に装着したのか、彼の肉棒は薄い皮膜を纏っていた。
大輔くんはその肉棒を自分の片手で持つと、私の臀部にペチペチとあててくる。
「希帆さん自身に実感させて貰いたいなぁ♡お願い♡」
「……もうっ!」
憎たらしい程、にやついた顔をした恋人を、苦々しく睨みつけて、それでも注文通りに、腰を浮かせて自分の蜜口に、肉竿の膨らんだ頭を宛がう。
ふぅ、と一拍置いてから、ゆっくりと彼の上に腰を下ろしていった。
先ほどまでの行為で幾分解れた膣壁を、剛直な切っ先が突き進んでくる。
私のぬかるんだ隘路は、見る見るうちにこじ開けられた。
「んんんっ……っ…ぜんぶ…はいったぁ…♡」
荒く息を吐きながら、彼の上にペタンと尻をつく。
下から子宮を押し上げられる格好だ。
動いていないのに、膣内をパンパンに埋め尽くす圧迫感に眩暈がしそうだった。
「…動ける?希帆さん」
「……んっ」
内ももに力を入れて腰を浮かそうとするが上手くいかない。
若いオスとの性交に耐えかねて、私の腰は既に立たなくなっていた。
「……ふぇ…っ…動けな…ぃ…」
何とか身体を動かそうとするけれど、微妙なバイブレーションをするに留まり、辛いやら苦しいやらで涙が出そうになる。
「無理させちゃったね…。おいで、希帆さん♡」
「んっ」
大輔くんが私の手を引いて、倒れ掛かる私を厚い胸板で受け止めてくれた。
「頑張ってくれて、ありがとう♡お陰で希帆さんが彼女だって実感できたよ♡」
「…ん、良かった……」
彼の言葉に胸をなで下ろしていると、大輔くんの手が私の腰元にそえられる。
「俺が動くから、希帆さんは、このまま俺に身体預けておいて♡」
「…ん」
「あ、ずっとキスしてて♡」
「……ん」
律動を始めた大輔くんの動きを邪魔しないように、腰をなるべく浮かして身体の重心を上方に逃がす。
下から突き上げるようにな激しいピストン運動に振り落とされないように、彼の言いつけ通り彼の唇を奪った。
ぱちゅんっ、ぱちゅんっ
蜜壺から掻き出された愛液が跳ねる水音と、お互いの肌が弾かれ合う破裂音が部屋に溢れる。
どちらのものか分からない唾液を交換し合い、貪り合い、吐息までも飲み干した。
彼が腰を振るたびに私の腰元も引き寄せられ、ずっと最奥を抉るように突き上げられる。
やがて腰の動きがいっそう激しくなったかと思うと、陰茎がびゅくくくっと脈打ち、その熱を放出させた。
「…はぁ…はぁ……やっぱり、逝くときはキスしながらが良いね♡」
直ぐに息を整えた大輔くんが、私の額にキスをしながら言う。
私は全身を取り巻く倦怠感と酸欠で返事もままならなかった。
「ん~次はどんな体位にしよっかなぁ♡」
彼の不穏な発言に、大輔くんから身を離そうと思ったが、今の私は指一本でさえ動かせそうにない。
なにしろ疲れ過ぎている。
あ、「疲れる」と「突かれる」がかかっていますね。ハハッ!
「希帆さん、俺ねぇ、駅弁って言うのやってみたいんだぁ♡」
身じろぎも出来ない私の顔中にキスの雨を降らせる彼は、清純無垢と言うような笑顔で頭の悪い発言をしていた。
そのリクエストが、今夜執行されないことを願って、私はそっと瞼を閉じる。
少しの間、休憩をしようとしたのだが、結局、私が次に目を開けたのは翌日のお昼間であった。
大輔くんの腕枕は安定性が高いけれど、鍛えているから少し硬い。
「声聞いたらやっぱり希帆さんに会いたくなって、教授に相談して、途中で抜けさせてもらったんだよ♡」
「おん?それって大丈夫なの?よく分からないけど進路?とか就職とかで不利になったりとか…」
「ハハハ。どっちにも問題ないよ~。心配してくれるの?嬉しいなぁ♡」
「いやいや…。医学分野の進路関係は全然疎いからわかんないし、学会とか教授との会食とかも経験ないから分からないんだけど…。大輔くんの立場が悪くなるようなことはしないで欲しい」
私の髪やら頬やら額やら、そこかしこにキスをしている大輔くんに、出来るだけ真剣な眼差しを向けた。
けれども大輔くんはどこ吹く風で、私の頭を優しく撫でながら朗らかな笑みを返してくる。
「大丈夫、大丈夫。俺、医者になる気ないし、就職先も決まってるから♡」
そう言って甘々なキスを唇にくれる恋人に、全てを絆されそうになって困ってしまった。
お医者さんになる気がない人間が医学部に行く理由ってなんだろう…。
あ、元カノが受験するのに付き合ったって言ってたっけ?
「本当に元カノに合わせて医学部受けただけなんだ?すごいね」
「…妬いちゃう?」
期待したような目を向けられても、さほどジェラシーを感じていなかった私は軽く流してしまう。
現在進行形で浮気をしている、と言うことでなければ興味がなかった。
「ん~…。K大の医学部って、偏差値低い訳じゃないでしょう?そんな所に恋人の付き合いで合格してしまう学力が凄いし、大学受験って言う人生の一大イベントを彼女に捧げられるのも凄いし、スケール大きすぎて良く分からんよね」
「えぇ…妬いてよ~」
「あ、あと医学部に通わせつつ、こんなに良いマンションに住めるほどの仕送りをくれるご両親が一番凄い!」
「ぶくく…そこ?」
「申し訳ないよ、それ程に愛情を注いでるご子息に手を出してしまって…。切腹ものだよ…うぅ……」
あぁ…
考えれば考えるほど、自分がダメ人間に思えてきた…。
何やってんだよ、学生に手を出して、本当…。
「そこは心配しなくて良いよ。俺にとって最良のパートナーと結ばれることが、両親の一番の願いだから。俺にとって希帆さんが唯一のパートナーだよ♡」
あ…甘い。甘過ぎる。急性の糖尿病になってしまう。
体内のインスリンの働きが全力で阻害されてしまう。
お願いします待ってください。
まだ生命保険に加入していないんです。
「あと、学費も自分で払ったし、仕送りも貰ってないよ。だから希帆さんは気兼ねなく俺に養われてなさい♡」
再び全てを蕩けてさせるような甘いキスを贈られて、私の驚愕の声は大輔くんの口内に絡め取られてしまう。
長いキスの後、私の吐息を全て納めてしまった彼の唇は妖艶に微笑んだ。
「男は甲斐性、なんだもんね?希帆さん♡」
「…怪しいセールスでもしてるの?」
「酷いなぁ♡ちゃんとしたお金だよ。高校から株やってるよ。ちゃんと運用すればそれなりになるんだよ~」
いや、なにその夢小説みたいな設定。
意味が分からない。
っていうか、また「男は甲斐性」発言出たな。
この子は私からいつこの言葉を聞いたんだろう。
色々と謎が多いよな…。
こんなスパダリが、私みたいな平々凡々のアラサーを好きになるのも不思議だし。
好意を寄せられて嬉しいし、だからこそ自分の気持ちに向き合えたんだけど、そもそも彼が私を好きになる理由が分からん…。
私に『何かしてやりたい』って身体が反応するのは分かったけど、なんで私に反応するの?
実は株やってるとかじゃなくて、新手の結婚詐欺とかしてるんじゃないの?
これってその手口のうちの一つじゃないの?
アラサーをメロメロにしてお金を巻き上げよう!みたいな。
へっへーーん!残念でした!!希帆ちゃんはカツカツな生活でお金は持っておりませーーん!
…って、いやいや、大輔くんはそんな人じゃないし。
うん、違う。
……もう考えるのやめよ。
「全部まとめて、諸々すごいね!よし、寝よう!!」
スチャ!と敬礼のポーズをした後、どさくさに紛れてそのまま寝の体制に入る。
一般庶民の、それも恐らく下層の出身の私には、大輔くんの話の信ぴょう性さえも図れない。
設定が込み入り過ぎている。
脳みそがキャパオーバーを伝えているし、身体もあちこち限界だ。
身体が疲れているときは思考も落ち込みやすい。
こんな時は寝るに限る。
体力も気力も全力で回復に努めようではないか!
「希帆さん、なんか色んなものから逃げたね?」
「そ…そんなことはないよ~」
「噓つき。今夜は何回だってしていいって言ったくせに」
「う゛っ…」
「希帆さんが彼女だって、まだ実感できない…。希帆さんの気持ち、朝まで聞かせて?」
そのまま深いキスをされて、腕枕をしてくれていた大輔くんの腕が甘い檻になる。
優しく閉じ込められてしまって、息もつけない。
「…っ……ぅんんっ……っはぁ」
「ごめんごめん、苦しかった?ハハハ、希帆さんが可愛くて、ついつい抱き潰しそうになっちゃうなぁ♡」
「…ぐぇぇ……苦しぃ…重たいぃ……うぅぅ…」
立派な体躯が覆い被さってきて、本当に抱き潰されそうになる。
大輔くんは下になっている私に圧し掛かりながら、太い二の腕を駆使して私の身体をがっちりホールドしていた。
私の首筋に鼻を寄せ、スゥーっと息を吸い込むと、グリグリと私の下肢へ猛り始めた肉棒を押し付けて来る。
「…どうしよう、希帆さん♡どうやったら実感できるかなぁ…?」
「……えー…と……大輔くんは、どう…したいの、かな?」
タラタラと冷や汗が流れる思いで、熱心に熱い膨らみを擦り付けている目前の恋人を見遣った。
「俺がしたいように、しても良いの?」
ギラリと彼の双眼が光る。
美しい唇の端に、チロリと赤い舌先が見えた。
「今度は希帆さんが俺の上に乗って♡」
私を抱きかかえたまま、大輔くんがぐるりと身体を反転する。
たちまち上下が逆になった私たちは、まるで私が彼を襲っているかのような構図だ。
「これなら希帆さんも抱き潰されないし、安全でしょ♡」
「うぅぅ…」
にっこりと笑みを濃くする大輔くんに、少しばかり反抗的な目を向ける。
「希帆さんの好きにキスできるし、これも好きなだけ挿れて良いよ♡」
すっかり屹立した肉棒を私の秘裂にゴリュゴリュとあてながら、清らかな微笑みを浮かべる大輔くんは天使の皮を被った悪魔と称すに相応しい。
「…変態エロおやじぃ……」
「彼氏が変態って大変だねぇ、希帆さん♡」
彼の両手はいつの間にか背中から私の臀部に移動している。
どうしてそんなに尻を揉むのか…。
「お尻ばっかり…っ……ふぁ…」
「だって、希帆さんのお尻柔らかいんだもん♡胸もお尻も、希帆さんの全身が柔らかい♡全部触りたい♡」
ニギニギと淫らな手つきで尻肉を捏ねる彼は、無邪気な少年のような顔でキスをしてくる。
大輔くんの両手の動きと、腰を回すようにして肉竿を摺り付けてくる刺激で、無意識のうちに膣内になにかを求めてひくんひくんと収斂を繰り返した。
「希帆さん、キスして?」
「…っ」
「今日は、ちゃんとディープなやつね♡」
「…!」
以前、大輔くんが『キスして』と言った時、舌を絡ませようとしても叶わなかった。
その数日後に、それは私に彼のキスが全部欲しいと言わせるための算段だったのだと分かったが、それ以来彼から与えられるキスには不本意な枕詞がついたのだ。
ようやくその記憶も薄まって来たのに…。
「ふ…んっ……っ」
それでも言われた通りに口付けを交わすのは、惚れた弱みと言うやつだろうか。
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尽くして、尽くして、尽くしまくっては捨てられる。
一途になったら負けなのだ。
だからこそ、ここ数年は恋愛から逃げてきた。
「希帆さんからキスされるの、嬉しい…。もっと、キスしよう?」
大輔くんが上気した顔でフワリと微笑む。
その仕草が愛しくて、彼の望むことは何でも叶えたいと思ってしまう。
「んっ……ぁふ…んむ……」
水音をさせながら、大輔くんの口内を懸命に舐めそぼる。
上唇の裏側を舌先でなぞると、彼の肉棒がピクリと脈打った。
「ここも舐めたい…。希帆さん、ちょっと身体起こせる?」
臀部を揉みしだいていた手を、私の乳房に這わせ、円を描くように捏ねていた大輔くんが、親指と人差し指で乳頭を刺激しながら言う。
先ほどの行為ですっかり熟れてしまった薄紅のそこは、少し痛いくらいに、じんじんと疼いていた。
彼の口腔で嬲られるのを想像して、ゴクリと生唾を飲み込むと、大輔くんに言われた通りに身体を起こし、少し上方にずれて、彼の唇にパツパツに張り詰めた突起を差し出す。
「希帆さん素直♡かわいーね♡」
「…ん」
はむっ、と乳輪ごと口内に吸い込まれて、舌の腹で舐め転がされる。
器用な彼の舌が、乳頭をじゅぱじゅぱと扱き上げた。
じんわりと広がった甘い疼きのせいで、自分の腰が淫らに揺れるのを止められない。
「片っぽずつじゃ足りない?両方ともして欲しかったら、自分で胸寄せて?」
誘惑の色に染まった彼は、とても蠱惑的な瞳をしていた。
抗うことが出来ず、言われるまま自分の腕で乳房を寄せ、その先端を大輔くんの舌先に擦り付ける。
大輔くんの口内に、両方の乳首が咥え込まれると、蜜液がジュワリと溢れ出した。
「んぁっ…」
私の腰は大胆になり、鍛えられた彼の腹筋に花芽を押し付けるように動いていた。
「気持ちぃ…♡あっ……ん…大輔くんっ……気持ちぃ…♡」
まるで譫言のように声を上げ、大輔くんがくれる刺激に感じ入ってしまう。
鍛えられて引き締まった大輔くんの肉体に、自分の花芽を押し付ける行為も、私の情欲を掻き立てた。
ちゅこ、ちゅこ、ちゅこ、ちゅこ、ぢゅ、ぢゅるるるっ
ちゅっぽんっ
最後の最後に強く吸い上げられて、私の両乳首が解放される。
その頃には、私の愛液で彼の腹部はデロデロに濡れそぼっていた。
「ハハ。希帆さんのおねしょで、べっちゃべちゃだ♡」
「おねしょじゃない…!」
「おねしょしても、かわいーね♡」
「違うって…」
反論を言い終わる前に唇を塞がれて、抗う力を吸いつくされてしまう。
「…希帆さん、このまま上に跨って、…自分で挿れて?」
「……っや」
「お願い♡希帆さんが自分で挿れるとこ見たら、彼女だって実感出来そうだから♡」
「…くっ……」
「ね?ほら、もうゴムは着けたからさ♡いつでも良いよ♡おいで♡」
いつの間に装着したのか、彼の肉棒は薄い皮膜を纏っていた。
大輔くんはその肉棒を自分の片手で持つと、私の臀部にペチペチとあててくる。
「希帆さん自身に実感させて貰いたいなぁ♡お願い♡」
「……もうっ!」
憎たらしい程、にやついた顔をした恋人を、苦々しく睨みつけて、それでも注文通りに、腰を浮かせて自分の蜜口に、肉竿の膨らんだ頭を宛がう。
ふぅ、と一拍置いてから、ゆっくりと彼の上に腰を下ろしていった。
先ほどまでの行為で幾分解れた膣壁を、剛直な切っ先が突き進んでくる。
私のぬかるんだ隘路は、見る見るうちにこじ開けられた。
「んんんっ……っ…ぜんぶ…はいったぁ…♡」
荒く息を吐きながら、彼の上にペタンと尻をつく。
下から子宮を押し上げられる格好だ。
動いていないのに、膣内をパンパンに埋め尽くす圧迫感に眩暈がしそうだった。
「…動ける?希帆さん」
「……んっ」
内ももに力を入れて腰を浮かそうとするが上手くいかない。
若いオスとの性交に耐えかねて、私の腰は既に立たなくなっていた。
「……ふぇ…っ…動けな…ぃ…」
何とか身体を動かそうとするけれど、微妙なバイブレーションをするに留まり、辛いやら苦しいやらで涙が出そうになる。
「無理させちゃったね…。おいで、希帆さん♡」
「んっ」
大輔くんが私の手を引いて、倒れ掛かる私を厚い胸板で受け止めてくれた。
「頑張ってくれて、ありがとう♡お陰で希帆さんが彼女だって実感できたよ♡」
「…ん、良かった……」
彼の言葉に胸をなで下ろしていると、大輔くんの手が私の腰元にそえられる。
「俺が動くから、希帆さんは、このまま俺に身体預けておいて♡」
「…ん」
「あ、ずっとキスしてて♡」
「……ん」
律動を始めた大輔くんの動きを邪魔しないように、腰をなるべく浮かして身体の重心を上方に逃がす。
下から突き上げるようにな激しいピストン運動に振り落とされないように、彼の言いつけ通り彼の唇を奪った。
ぱちゅんっ、ぱちゅんっ
蜜壺から掻き出された愛液が跳ねる水音と、お互いの肌が弾かれ合う破裂音が部屋に溢れる。
どちらのものか分からない唾液を交換し合い、貪り合い、吐息までも飲み干した。
彼が腰を振るたびに私の腰元も引き寄せられ、ずっと最奥を抉るように突き上げられる。
やがて腰の動きがいっそう激しくなったかと思うと、陰茎がびゅくくくっと脈打ち、その熱を放出させた。
「…はぁ…はぁ……やっぱり、逝くときはキスしながらが良いね♡」
直ぐに息を整えた大輔くんが、私の額にキスをしながら言う。
私は全身を取り巻く倦怠感と酸欠で返事もままならなかった。
「ん~次はどんな体位にしよっかなぁ♡」
彼の不穏な発言に、大輔くんから身を離そうと思ったが、今の私は指一本でさえ動かせそうにない。
なにしろ疲れ過ぎている。
あ、「疲れる」と「突かれる」がかかっていますね。ハハッ!
「希帆さん、俺ねぇ、駅弁って言うのやってみたいんだぁ♡」
身じろぎも出来ない私の顔中にキスの雨を降らせる彼は、清純無垢と言うような笑顔で頭の悪い発言をしていた。
そのリクエストが、今夜執行されないことを願って、私はそっと瞼を閉じる。
少しの間、休憩をしようとしたのだが、結局、私が次に目を開けたのは翌日のお昼間であった。
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保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
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翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
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真木
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