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筆者と某スクールの関係
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いつも応援、ご愛読ありがとうございます。
この度「小説家雇用」の話題でSNSをにぎわしていた某スクールの廃業にあたり、元受講生の皆さんの警察提出用の資料を整理するお手伝いをしがてらご希望のあった方の手記を代筆して公開することとなりました。
え? なんでそんなことになったんだって?
う~ん……なぜでしょう?
実は私自身は某ライティングスクールの受講者ではありません。
それでは何故こんなことになっているかと申しますと……
発端は、私が所属する創作グループ「物書き猫の集会所」メンバーがスペースでこの業者の勧誘を聴き、「怪しい商材ビジネスではないか」と言い出したことですね。
フォロワーの多い彼がSNSで注意喚起を発信したことで多くの反応があったのは良いのですが、スクールの代表が彼に目をつけてしまいました。
丁寧語を使ってはいるものの、恫喝的な言葉で発言の撤回や謝罪を求められているのを見るに見かねて私ととあるフォロワーさんがその企業についてざっくり情報を拾ってみたのが事の始め。
届け出のある業種がアパレルであるにもかかわらず、小説家雇用とライティングスクールの話しかしていないところも、なぜか会社概要に目立つように顧問弁護士が掲載されているところもあやしさ爆発です。
しかもその弁護士事務所の専門分野は「解雇」と「人員整理」などの労務トラブル。雇う前から解雇する気満々ですか。いや、それは冗談ですが。
そこで某SNSで代表がわざとなのかうっかりなのかは不明ですが、小説家雇用とカケルスクールを混同しかねない表現で紹介しているところに「社員の求人と業務誘引販売取引の勧誘は明確に区別できる形で話をしなければ、特商法に抵触するのでは?」と指摘しました。その際、公式HPでも混同されかねない表記になっていたこともあわせて指摘しています。
令和4年の7月初め頃のことでした。
その際には代表はすぐに紛らわしい表現を詫びて「HP上の表記も改める」と主張。
特商法に基づく表記がきわめて見つけづらいという指摘にも改善すると返信し、「概要書面はいつでも確認できるのか?」という問い合わせに対しても「特商法に基づく表記のページからいつでもダウンロードできる」という回答がありました。
ちなみにその概要書面は令和4年10月9日現在でも公式HPから確認できます。
なお、私はその際にざっと目を通して「こんな契約、絶対に結ぶもんか」とそのまま放念してしまったのは内緒です。
その後、とある著名なサイエンスライターさんが「小説家雇用」に興味を示したことで注目を集めて冷や冷やしたり、逆に著名なミステリー作家でもあるお医者様が懸念を示されたりと、こちらのスクールはしばらくSNSの話題となり続けていました。
私もミステリー作家の先生の注意喚起ツイートを引用して仲の良いフォロワーさんと思い思いにツッコミを入れていたものです。
「なぜアパレル企業が肝心のアパレル系事業を何一つ起こしていないうちから小説家を100人も雇うんだろうね?」
「法人開設して一か月そこそこで事務所移転するなんて何があったんだろうね」
「顧問弁護士事務所の専門が解雇と人員整理ってなんか怖いイメージだよね」
「雇った小説家全員の作品を紙の書籍で出すって言ってるけど販路どうする気なんだろうね」
どれもごく当たり前の、素朴な疑問です。
そして、それぞれにきちんと回答すればそれで済む話のはず。
後ろ暗いところがなければ、の話ですが。
実際、最後の疑問に対してだけは代表からの力強い回答がありました。
「書店を見回してみると、、、あるじゃないですか、、、ほら、、、ブルーオーシャンが、、、、(原文ママ)」
……どうやらこれから開拓するつもりだったようです。
それも、業界が今どのような状態で他社が販路の開拓のためにどのような努力をしているかを調べもせずに。もちろん販路開拓の具体的な方法についても一言もお返事はありませんでした。
そして他の疑問については「ひどい憶測だ!!恐ろしすぎる!!こいつのせいで自分はうつ病になりました!!皆さんブロックしましょう!!」と大騒ぎした挙句、私のアカウントをブロックしたので結局真相は訊けずじまい。
移転についても「社屋にするつもりの建物の準備ができていなかったので一時的に仮の事務所を借りていた」、弁護士事務所についても「中小企業の顧問を多数しておられて、著作権問題の取り扱いもある事務所だから」と答えればそれで済む話です。
事業計画についても「既に建ててあるがまだ準備段階なので部外秘になっております」の一言で済みますよね。
それをヒステリックに大騒ぎして、受講生やフォロワーさんたちに私をブロックするように求めていたという事は、彼らに私のつぶやきを見られるのがよほど都合が悪かったのでしょう。
正直に言ってしまうと、私自身はとある省庁の外郭団体に勤務していたためあのような企業は多数目にしており、深くかかわる気は全くありませんでした。ただ、創作仲間がちょっとめんどうそうな相手にしつこく絡まれていたので、そちらから目を逸らしたかっただけです。
私自身の方に目が向いた場合、あの類の業者は特商法をある程度理解していて何かあると通報されそうな相手は避けようとします。後ろ暗いところがあるからです。
そして私の目論見通り、仲間から代表たちの関心を逸らし、なおかつ私を避けてくれたので、いったん満足して彼らの事はほとんど忘れかけていました。
事情が変わったのは令和4年9月半ばすぎ。関連会社Cがスクールとの取引を停止するとの情報がSNSでおつきあいのある方のもとに入りました。
その直後、スクール廃業の一報がSNSをにぎわし、再び「葬儀屋みたいなロゴのライティングスクール」が巷の関心を集めたのです。
私も仲の良い方のつぶやきを拡散したり、泣き寝入りしないよう相談先の情報を呟いていたところ、何故かDMに相談が集まって参りまして……
成り行きで、前述のC社の情報を得ていた方と一部の元受講生のお手伝いをすることになりました。
そして、ご自身のアカウントで体験記を発表するには差しさわりのある方々のために、体験記を代筆したうえでこちらで公開することとなったわけです。
こういった業者はだいたい3か月から半年くらいをめどに次々と現れては、まるで最初から計画していたかのように消えていくのが世の常です。そしてみな一様に口がうまく、対面で話を聞いているとノリと勢いに押されて何となく丸め込まれてしまいがち。
そう。誰でもこのような業者の餌食になる可能性はゼロではありません。
ですから、実際に受講した方々の体験から「このケースのどこがおかしいか」を知ることで、今後身を守るために役立てていただけますと幸いです。
この度「小説家雇用」の話題でSNSをにぎわしていた某スクールの廃業にあたり、元受講生の皆さんの警察提出用の資料を整理するお手伝いをしがてらご希望のあった方の手記を代筆して公開することとなりました。
え? なんでそんなことになったんだって?
う~ん……なぜでしょう?
実は私自身は某ライティングスクールの受講者ではありません。
それでは何故こんなことになっているかと申しますと……
発端は、私が所属する創作グループ「物書き猫の集会所」メンバーがスペースでこの業者の勧誘を聴き、「怪しい商材ビジネスではないか」と言い出したことですね。
フォロワーの多い彼がSNSで注意喚起を発信したことで多くの反応があったのは良いのですが、スクールの代表が彼に目をつけてしまいました。
丁寧語を使ってはいるものの、恫喝的な言葉で発言の撤回や謝罪を求められているのを見るに見かねて私ととあるフォロワーさんがその企業についてざっくり情報を拾ってみたのが事の始め。
届け出のある業種がアパレルであるにもかかわらず、小説家雇用とライティングスクールの話しかしていないところも、なぜか会社概要に目立つように顧問弁護士が掲載されているところもあやしさ爆発です。
しかもその弁護士事務所の専門分野は「解雇」と「人員整理」などの労務トラブル。雇う前から解雇する気満々ですか。いや、それは冗談ですが。
そこで某SNSで代表がわざとなのかうっかりなのかは不明ですが、小説家雇用とカケルスクールを混同しかねない表現で紹介しているところに「社員の求人と業務誘引販売取引の勧誘は明確に区別できる形で話をしなければ、特商法に抵触するのでは?」と指摘しました。その際、公式HPでも混同されかねない表記になっていたこともあわせて指摘しています。
令和4年の7月初め頃のことでした。
その際には代表はすぐに紛らわしい表現を詫びて「HP上の表記も改める」と主張。
特商法に基づく表記がきわめて見つけづらいという指摘にも改善すると返信し、「概要書面はいつでも確認できるのか?」という問い合わせに対しても「特商法に基づく表記のページからいつでもダウンロードできる」という回答がありました。
ちなみにその概要書面は令和4年10月9日現在でも公式HPから確認できます。
なお、私はその際にざっと目を通して「こんな契約、絶対に結ぶもんか」とそのまま放念してしまったのは内緒です。
その後、とある著名なサイエンスライターさんが「小説家雇用」に興味を示したことで注目を集めて冷や冷やしたり、逆に著名なミステリー作家でもあるお医者様が懸念を示されたりと、こちらのスクールはしばらくSNSの話題となり続けていました。
私もミステリー作家の先生の注意喚起ツイートを引用して仲の良いフォロワーさんと思い思いにツッコミを入れていたものです。
「なぜアパレル企業が肝心のアパレル系事業を何一つ起こしていないうちから小説家を100人も雇うんだろうね?」
「法人開設して一か月そこそこで事務所移転するなんて何があったんだろうね」
「顧問弁護士事務所の専門が解雇と人員整理ってなんか怖いイメージだよね」
「雇った小説家全員の作品を紙の書籍で出すって言ってるけど販路どうする気なんだろうね」
どれもごく当たり前の、素朴な疑問です。
そして、それぞれにきちんと回答すればそれで済む話のはず。
後ろ暗いところがなければ、の話ですが。
実際、最後の疑問に対してだけは代表からの力強い回答がありました。
「書店を見回してみると、、、あるじゃないですか、、、ほら、、、ブルーオーシャンが、、、、(原文ママ)」
……どうやらこれから開拓するつもりだったようです。
それも、業界が今どのような状態で他社が販路の開拓のためにどのような努力をしているかを調べもせずに。もちろん販路開拓の具体的な方法についても一言もお返事はありませんでした。
そして他の疑問については「ひどい憶測だ!!恐ろしすぎる!!こいつのせいで自分はうつ病になりました!!皆さんブロックしましょう!!」と大騒ぎした挙句、私のアカウントをブロックしたので結局真相は訊けずじまい。
移転についても「社屋にするつもりの建物の準備ができていなかったので一時的に仮の事務所を借りていた」、弁護士事務所についても「中小企業の顧問を多数しておられて、著作権問題の取り扱いもある事務所だから」と答えればそれで済む話です。
事業計画についても「既に建ててあるがまだ準備段階なので部外秘になっております」の一言で済みますよね。
それをヒステリックに大騒ぎして、受講生やフォロワーさんたちに私をブロックするように求めていたという事は、彼らに私のつぶやきを見られるのがよほど都合が悪かったのでしょう。
正直に言ってしまうと、私自身はとある省庁の外郭団体に勤務していたためあのような企業は多数目にしており、深くかかわる気は全くありませんでした。ただ、創作仲間がちょっとめんどうそうな相手にしつこく絡まれていたので、そちらから目を逸らしたかっただけです。
私自身の方に目が向いた場合、あの類の業者は特商法をある程度理解していて何かあると通報されそうな相手は避けようとします。後ろ暗いところがあるからです。
そして私の目論見通り、仲間から代表たちの関心を逸らし、なおかつ私を避けてくれたので、いったん満足して彼らの事はほとんど忘れかけていました。
事情が変わったのは令和4年9月半ばすぎ。関連会社Cがスクールとの取引を停止するとの情報がSNSでおつきあいのある方のもとに入りました。
その直後、スクール廃業の一報がSNSをにぎわし、再び「葬儀屋みたいなロゴのライティングスクール」が巷の関心を集めたのです。
私も仲の良い方のつぶやきを拡散したり、泣き寝入りしないよう相談先の情報を呟いていたところ、何故かDMに相談が集まって参りまして……
成り行きで、前述のC社の情報を得ていた方と一部の元受講生のお手伝いをすることになりました。
そして、ご自身のアカウントで体験記を発表するには差しさわりのある方々のために、体験記を代筆したうえでこちらで公開することとなったわけです。
こういった業者はだいたい3か月から半年くらいをめどに次々と現れては、まるで最初から計画していたかのように消えていくのが世の常です。そしてみな一様に口がうまく、対面で話を聞いているとノリと勢いに押されて何となく丸め込まれてしまいがち。
そう。誰でもこのような業者の餌食になる可能性はゼロではありません。
ですから、実際に受講した方々の体験から「このケースのどこがおかしいか」を知ることで、今後身を守るために役立てていただけますと幸いです。
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