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肩車
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「お兄ちゃま、かたぐるま!!」
いつもせがんできた小さな肩に、今は更に小さな背中がしがみついている。
「わぁい、たかい!!」
「しょうた、重い……もう無理」
「えー」
「そろそろ下りておいで。キャッチボールしよう」
助け舟を出すと、とててて、と軽やかな足音が駆け寄ってきた。
「兄さんの気持ちが少しわかった気がする」
ようやく解放されてぼやく妹に苦笑を返す。
「俺は父さんの気持ちが少しわかったよ」
今夜は帰ってきたら肩でも揉んであげよう。
いつもせがんできた小さな肩に、今は更に小さな背中がしがみついている。
「わぁい、たかい!!」
「しょうた、重い……もう無理」
「えー」
「そろそろ下りておいで。キャッチボールしよう」
助け舟を出すと、とててて、と軽やかな足音が駆け寄ってきた。
「兄さんの気持ちが少しわかった気がする」
ようやく解放されてぼやく妹に苦笑を返す。
「俺は父さんの気持ちが少しわかったよ」
今夜は帰ってきたら肩でも揉んであげよう。
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