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102話

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「チェリ、大丈夫?」
「も、申し訳ありません……」
掠れた声。辛そうなチェリはもしかしたら他に何かされているのかもしれない。そんな事が脳裏を過ぎる。
「チェリを離してください」
俺は男二人に言う。
時間を稼げばフェイ達が来てくれるかもしれない。
この部屋に時計が無いのが悔やまれる。
時を知るのは金が鳴る時だけ。 
「は、こいつはこれからこっちの男に抱かれるんだよ、この店は楼閣だろうが居るやつは全て売り物だろうが」
「そんな、無茶苦茶な!」
俺は今まで上げたことのないような声を上げてしまう。
それだけ切羽詰まっていた。
「こっちは首に何もつけてねぇからαか、βだろ?だが、お前さんはΩだなほら、その首輪を外せよ自分でできんだろ?」
一瞬言われている意味がわからなかった。
「買ってやるって言ってんだよ、早くしねえとオトモダチか?悲惨な事になるぜ?」
チェリの後ろに立つ男は見えて居ないはずなのにチェリを拘束しながらそのシャツのボタンを外していく。
服が脱がされ、服の前が肌蹴ると白い肌のあちらこちらが赤くなっている。
酷い。こいつらは花を愛でる趣味も無いのだろうか。
「俺はなァ、酷い事をするのが好きでなァ。感じる顔よりも恐怖に引き攣る顔を見ながらツッコムのが好きなんだよなァ」
どさりとチェリがソファーに俯せに倒され、チェリの腰に巻かれていたベルトに手がかかると一気に外され引き抜かれた。
「コレが使えるなァ……くっ」
楽しそうに笑った男はそのベルトでチェリを更に拘束でもしたのだろう。俺は顔を見ることができなかった、
「早くしねぇとオトモダチ、このまま突っ込まれちまうぜ?」
チェリからは声すら漏れない。
「お前は俺が買ってやるんださっさとしろよ。ベルトを取らねぇならそのままそっちは突っ込んじまえよ、キツくて良いぜ」
「そうだなァ」
チェリの頭を強く押し付けてズボンを脱がせると、チェリの下履も一緒に脱がせてしまう。
「待って……これ、外すとどうなるの?俺……」
「勿論、気持ちよくなるんだろうか、あぁ、噛まれた事はねぇのか……そりゃあそうだよなぁ」
ニヤニヤと笑う表情は見ていられず視線を逸らす。
「噛まれてりゃベルトなんてしてねぇよな」
わざとらしくそう言いながら男は俺の顎を上げさせる。
早く……フェイが帰ってくる事を祈りながらも俺は男を見る。
「最後の言葉だ、早く取れ」
男はそう言って俺を突き飛ばしたのだった。
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