29 / 131
28話
しおりを挟む
「あっ……もう……」
俯せにされ、腰を上げさせられるような体制でシルフェ様にゆっくりと広げられ、もう辛いと頭を振った。
シルフェ様のフェロモンで、身体の全てが敏感になり受け入れる準備はできているのに、シルフェ様はなかなか最後をくれないのだ。
「お願いします。もう辛い……」
気を吐かせる事はさせてくれるのに。
「いいのでしょうか……無理はされていない?」
「はい……もう……大丈夫ですから」
もう、これ以上待たされたら本当におかしくなってしまいそうで怖い。
これが普通なのだろうか。
それだと、これから俺は花街で春を売っていけるのだろうか。
「ルーカス嬢、考え事をする余裕が?」
ふと、頭を過った事を読まれでもしたかのように、シルフェ様に聞かれる。
「よすぎて……シルフェ様にされるのが。ですから……」
そう言葉を絞り出すと、背中からぎゅっと抱き締められた。
「ルーカス嬢、すみません……初めてならこのままの体制の方がいいのはわかりますが、貴方の顔を見てしたいのですが……」
「シルフェ様、お気遣いいただかなくても……ぁ、んんっ」
ずるりと引き抜かれる指に声が漏れる。
そして、腹部からクッションが引き抜かれ、ごろりと転がされると俺は天井を向いていた。
「っ!」
覆い被さってくるシルフェ様の、穏やかに見える表情は俺を怖がらせないようにするためだと思う。
この体制ならば誤って首筋を噛まれる事もない。
チョーカーをしているから大丈夫なのだけれど。
「シルフェ様」
どうぞと、軽く足を開くがそれ以上の事はできない。
やはり、慣れておらずどう動けば相手に不快感を与えないのかがわからない。
あまりにも事務的なのも良くないが、任せっぱなしも良くないのだと言われる。
自分の経験値は最低だし、いまだに誰とも肌を合わせたことがないため、シルフェ様がどうやれば喜ぶかがわからないのだ。
「えぇ、力を抜いてくださいね?痛いこと苦しいことはできるだけしませんので、辛かったら仰ってくださいね?」
大丈夫ですからと言われながら、ゆっくり力を抜くと膝の裏に手を入れられて足を開かされる。
上を向いた自身からは蜜が溢れてしとどに足の間を濡らしていた。
「見ないで……ください」
先日も、しっかりと見られて凄いこともされているが、やはり恥ずかしいのは恥ずかしいのだ。
「綺麗ですし可愛いですよ?」
それは、シルフェ様のものとは全く違うものだけれど、他人のものと比べたことはないからそう言われるのは困る。
「そんなこと……」
「ありますよ?食べてしまいたいくらい可愛いです」
そう言われると、先日シルフェ様にされた口淫を思い出してまた濡れてしまう。
「中に……中にください……」
俺は掠れた声でそう告げるしか無かった。
俯せにされ、腰を上げさせられるような体制でシルフェ様にゆっくりと広げられ、もう辛いと頭を振った。
シルフェ様のフェロモンで、身体の全てが敏感になり受け入れる準備はできているのに、シルフェ様はなかなか最後をくれないのだ。
「お願いします。もう辛い……」
気を吐かせる事はさせてくれるのに。
「いいのでしょうか……無理はされていない?」
「はい……もう……大丈夫ですから」
もう、これ以上待たされたら本当におかしくなってしまいそうで怖い。
これが普通なのだろうか。
それだと、これから俺は花街で春を売っていけるのだろうか。
「ルーカス嬢、考え事をする余裕が?」
ふと、頭を過った事を読まれでもしたかのように、シルフェ様に聞かれる。
「よすぎて……シルフェ様にされるのが。ですから……」
そう言葉を絞り出すと、背中からぎゅっと抱き締められた。
「ルーカス嬢、すみません……初めてならこのままの体制の方がいいのはわかりますが、貴方の顔を見てしたいのですが……」
「シルフェ様、お気遣いいただかなくても……ぁ、んんっ」
ずるりと引き抜かれる指に声が漏れる。
そして、腹部からクッションが引き抜かれ、ごろりと転がされると俺は天井を向いていた。
「っ!」
覆い被さってくるシルフェ様の、穏やかに見える表情は俺を怖がらせないようにするためだと思う。
この体制ならば誤って首筋を噛まれる事もない。
チョーカーをしているから大丈夫なのだけれど。
「シルフェ様」
どうぞと、軽く足を開くがそれ以上の事はできない。
やはり、慣れておらずどう動けば相手に不快感を与えないのかがわからない。
あまりにも事務的なのも良くないが、任せっぱなしも良くないのだと言われる。
自分の経験値は最低だし、いまだに誰とも肌を合わせたことがないため、シルフェ様がどうやれば喜ぶかがわからないのだ。
「えぇ、力を抜いてくださいね?痛いこと苦しいことはできるだけしませんので、辛かったら仰ってくださいね?」
大丈夫ですからと言われながら、ゆっくり力を抜くと膝の裏に手を入れられて足を開かされる。
上を向いた自身からは蜜が溢れてしとどに足の間を濡らしていた。
「見ないで……ください」
先日も、しっかりと見られて凄いこともされているが、やはり恥ずかしいのは恥ずかしいのだ。
「綺麗ですし可愛いですよ?」
それは、シルフェ様のものとは全く違うものだけれど、他人のものと比べたことはないからそう言われるのは困る。
「そんなこと……」
「ありますよ?食べてしまいたいくらい可愛いです」
そう言われると、先日シルフェ様にされた口淫を思い出してまた濡れてしまう。
「中に……中にください……」
俺は掠れた声でそう告げるしか無かった。
299
お気に入りに追加
902
あなたにおすすめの小説
【完結】前世は魔王の妻でしたが転生したら人間の王子になったので元旦那と戦います
ほしふり
BL
ーーーーー魔王の妻、常闇の魔女リアーネは死んだ。
それから五百年の時を経てリアーネの魂は転生したものの、生まれた場所は人間の王国であり、第三王子リグレットは忌み子として恐れられていた。
王族とは思えない隠遁生活を送る中、前世の夫である魔王ベルグラに関して不穏な噂を耳にする。
いったいこの五百年の間、元夫に何があったのだろうか…?
無能の騎士~退職させられたいので典型的な無能で最低最悪な騎士を演じます~
紫鶴
BL
早く退職させられたい!!
俺は労働が嫌いだ。玉の輿で稼ぎの良い婚約者をゲットできたのに、家族に俺には勿体なさ過ぎる!というので騎士団に入団させられて働いている。くそう、ヴィがいるから楽できると思ったのになんでだよ!!でも家族の圧力が怖いから自主退職できない!
はっ!そうだ!退職させた方が良いと思わせればいいんだ!!
なので俺は無能で最悪最低な悪徳貴族(騎士)を演じることにした。
「ベルちゃん、大好き」
「まっ!準備してないから!!ちょっとヴィ!服脱がせないでよ!!」
でろでろに主人公を溺愛している婚約者と早く退職させられたい主人公のらぶあまな話。
ーーー
ムーンライトノベルズでも連載中。
学園の俺様と、辺境地の僕
そらうみ
BL
この国の三大貴族の一つであるルーン・ホワイトが、何故か僕に構ってくる。学園生活を平穏に過ごしたいだけなのに、ルーンのせいで僕は皆の注目の的となってしまった。卒業すれば関わることもなくなるのに、ルーンは一体…何を考えているんだ?
【全12話になります。よろしくお願いします。】
侯爵令息、はじめての婚約破棄
muku
BL
侯爵家三男のエヴァンは、家庭教師で魔術師のフィアリスと恋仲であった。
身分違いでありながらも両想いで楽しい日々を送っていた中、男爵令嬢ティリシアが、エヴァンと自分は婚約する予定だと言い始める。
ごたごたの末にティリシアは相思相愛のエヴァンとフィアリスを応援し始めるが、今度は尻込みしたフィアリスがエヴァンとティリシアが結婚するべきではと迷い始めてしまう。
両想い師弟の、両想いを確かめるための面倒くさい戦いが、ここに幕を開ける。
※全年齢向け作品です。
噂の冷血公爵様は感情が全て顔に出るタイプでした。
春色悠
BL
多くの実力者を輩出したと云われる名門校【カナド学園】。
新入生としてその門を潜ったダンツ辺境伯家次男、ユーリスは転生者だった。
___まあ、残っている記憶など塵にも等しい程だったが。
ユーリスは兄と姉がいる為後継者として期待されていなかったが、二度目の人生の本人は冒険者にでもなろうかと気軽に考えていた。
しかし、ユーリスの運命は『冷血公爵』と名高いデンベル・フランネルとの出会いで全く思ってもいなかった方へと進みだす。
常に冷静沈着、実の父すら自身が公爵になる為に追い出したという冷酷非道、常に無表情で何を考えているのやらわからないデンベル___
「いやいやいやいや、全部顔に出てるんですけど…!!?」
ユーリスは思い出す。この世界は表情から全く感情を読み取ってくれないことを。いくら苦々しい表情をしていても誰も気づかなかったことを。
寡黙なだけで表情に全て感情の出ているデンベルは怖がられる度にこちらが悲しくなるほど落ち込み、ユーリスはついつい話しかけに行くことになる。
髪の毛の美しさで美醜が決まるというちょっと不思議な美醜観が加わる感情表現の複雑な世界で少し勘違いされながらの二人の行く末は!?
異世界へ下宿屋と共にトリップしたようで。
やの有麻
BL
山に囲まれた小さな村で下宿屋を営んでる倉科 静。29歳で独身。
昨日泊めた外国人を玄関の前で見送り家の中へ入ると、疲労が溜まってたのか急に眠くなり玄関の前で倒れてしまった。そして気付いたら住み慣れた下宿屋と共に異世界へとトリップしてしまったらしい!・・・え?どーゆうこと?
前編・後編・あとがきの3話です。1話7~8千文字。0時に更新。
*ご都合主義で適当に書きました。実際にこんな村はありません。
*フィクションです。感想は受付ますが、法律が~国が~など現実を突き詰めないでください。あくまで私が描いた空想世界です。
*男性出産関連の表現がちょっと入ってます。苦手な方はオススメしません。
三度目の人生は冷酷な獣人王子と結婚することになりましたが、なぜか溺愛されています
倉本縞
BL
エルガー王国の王子アンスフェルムは、これまで二回、獣人族の王子ラーディンに殺されかかっていた。そのたびに時をさかのぼって生き延びたが、三回目を最後に、その魔術も使えなくなってしまう。
今度こそ、ラーディンに殺されない平穏な人生を歩みたい。
そう思ったアンスフェルムは、いっそラーディンの伴侶になろうと、ラーディンの婚約者候補に名乗りを上げる。
ラーディンは野蛮で冷酷な獣人の王子と噂されていたが、婚約者候補となったアンスフェルムを大事にし、不器用な優しさを示してくれる。その姿に、アンスフェルムも徐々に警戒心を解いてゆく。
エルガー王国がラーディンたち獣人族を裏切る未来を知っているアンスフェルムは、なんとかそれを防ごうと努力するが……。
【完結】だから俺は主人公じゃない!
美兎
BL
ある日通り魔に殺された岬りおが、次に目を覚ましたら別の世界の人間になっていた。
しかもそれは腐男子な自分が好きなキャラクターがいるゲームの世界!?
でも自分は名前も聞いた事もないモブキャラ。
そんなモブな自分に話しかけてきてくれた相手とは……。
主人公がいるはずなのに、攻略対象がことごとく自分に言い寄ってきて大混乱!
だから、…俺は主人公じゃないんだってば!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる