【完結】【ＢＬ】空と水の交わる場所～anothersidestory

明日 アイヴィス⑥

腕の中で眠るセラフィリーアにそっとキスをする。
軟らかな頬は漸くふっくらとしてきた事にホッとする。

怪我から目を覚ました後のスタンピード

とても男らしい一面を見せた彼。

周囲の見る目が変わっているのに気づいただろうか。

滑らかな髪は光を弾き寝台の上に波をうっている。
白い肌はほんのりと赤くなって健康的だ。
吸い付きたくなるような唇からは静かな寝息が漏れている。

漸く繋がることができた。
最初に出逢った時からもう何年経っただろう。
ずっと片思いをしてきたのだ。

セラフィリーアしかいらない。
セラフィリーアが欲しくて王の椅子を得た。
それでなければ王などにはならなかったのにな。

アイヴィスは小さく笑うとそっとセラフィリーアを抱き締めて目を閉じる。
明日はいい日になるだろうか。