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158話
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ミゲル様は通信用の小鳥に衣装の用意を頼むと書いて空に放った。
まだ、陽が落ちるまでにはまだ少し時間がある。
「返事を待って指示をしないといけないが、本当に大丈夫か?」
ミゲル様が心配そうに俺を見下ろした。
「何とかなりますよ、サシャ様のペンダントも持ってきていますから」
サシャ様のものと言う名目でお祖父様から貰ったペンダント。
定期的に自分の力を溜めて、サシャ様の力が残っているかのように振る舞うのは皆を騙すようで申し訳なく感じている。
「後は、小柄な医療班から聖女をやっていただける人がいるかどうかですね。俺以外に二人くらいは欲しいですが」
「大丈夫なのか?」
ミゲル様の声に頷く。そもそも大聖女と呼ばれていたサシャは神殿から外に出る事は少なく、そんなサシャを見知った村人は居ないだろう。
それに、聖女に扮するなどという奇策を行うことは騎士団内ではまたサハルがとんでもない事を始めたと笑われるだけだろう。
騎士団の中に浄化が使える騎士はほぼ居ない。
「すみません、もっと人目につかないところで駆除ができると思っていました」
「俺もだ……こんなにも人里に近いところで間見えるとはな。まぁ、仕方ない鳥が戻るのは朝日が昇ってからになるだろうからな。サハル、出来ることは無いから今夜はゆっくりするといい」
ミゲル様は外套を外し、既に軽装になっていた。
「食事の準備をして来ます、あたたかいものをお持ちしますね?」
陽が落ちると一気に寒くなるため、食事を取ってあたたまって貰いたい。
「サハルの分も持ってきて一緒に食べよう」
「俺は後で……」
「いいから、サハルは働き過ぎだ。此処へ来る前の時点で休みもそこそこだっただろう?それに、全員の石も作ったのだからな?少しは休め」
ミゲル様は寝台に腰掛けておいでと手招きをする。
寝台と言っても、簡易的な物でいつも使っているものよりも硬い。
騎士になって、何処でも眠ることができるようにと訓練したが、慣れない。
「ミゲル様?」
「おいで、サハルにはこんな大変な思いをさせたい訳では無いのだが」
手を引かれ、すとんとミゲル様の隣に腰掛けさせられると、ギッと一瞬寝台が鳴った。
「大変ではありませんよ。俺が志願したのですし言い出したのも俺です。ユキウサギの討伐は行わないと伝染病が蔓延してしまうのですから」
俺はミゲル様の手を握り返す。
ゴツゴツして硬い剣を握る手だった。
まだ、陽が落ちるまでにはまだ少し時間がある。
「返事を待って指示をしないといけないが、本当に大丈夫か?」
ミゲル様が心配そうに俺を見下ろした。
「何とかなりますよ、サシャ様のペンダントも持ってきていますから」
サシャ様のものと言う名目でお祖父様から貰ったペンダント。
定期的に自分の力を溜めて、サシャ様の力が残っているかのように振る舞うのは皆を騙すようで申し訳なく感じている。
「後は、小柄な医療班から聖女をやっていただける人がいるかどうかですね。俺以外に二人くらいは欲しいですが」
「大丈夫なのか?」
ミゲル様の声に頷く。そもそも大聖女と呼ばれていたサシャは神殿から外に出る事は少なく、そんなサシャを見知った村人は居ないだろう。
それに、聖女に扮するなどという奇策を行うことは騎士団内ではまたサハルがとんでもない事を始めたと笑われるだけだろう。
騎士団の中に浄化が使える騎士はほぼ居ない。
「すみません、もっと人目につかないところで駆除ができると思っていました」
「俺もだ……こんなにも人里に近いところで間見えるとはな。まぁ、仕方ない鳥が戻るのは朝日が昇ってからになるだろうからな。サハル、出来ることは無いから今夜はゆっくりするといい」
ミゲル様は外套を外し、既に軽装になっていた。
「食事の準備をして来ます、あたたかいものをお持ちしますね?」
陽が落ちると一気に寒くなるため、食事を取ってあたたまって貰いたい。
「サハルの分も持ってきて一緒に食べよう」
「俺は後で……」
「いいから、サハルは働き過ぎだ。此処へ来る前の時点で休みもそこそこだっただろう?それに、全員の石も作ったのだからな?少しは休め」
ミゲル様は寝台に腰掛けておいでと手招きをする。
寝台と言っても、簡易的な物でいつも使っているものよりも硬い。
騎士になって、何処でも眠ることができるようにと訓練したが、慣れない。
「ミゲル様?」
「おいで、サハルにはこんな大変な思いをさせたい訳では無いのだが」
手を引かれ、すとんとミゲル様の隣に腰掛けさせられると、ギッと一瞬寝台が鳴った。
「大変ではありませんよ。俺が志願したのですし言い出したのも俺です。ユキウサギの討伐は行わないと伝染病が蔓延してしまうのですから」
俺はミゲル様の手を握り返す。
ゴツゴツして硬い剣を握る手だった。
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