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128話
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「っ!」
目覚めた時はまだミゲル様の腕の中だった。
昨夜も、特に何も無く、俺たちは朝を迎えた。
最初はドキドキとしていたが、ミゲル様のぬくもりに睡魔がやって来て、先に落ちたのは俺だった。
「......はぁ」
俺が悪いのはわかっているけど、ミゲル様が俺に手を出さないのは、それだけの魅力が無いと言うことだろうか。
俺から誘っても良いのだろうか。
ぼんやりとした知識しかなく、それを学ぶのも書物がある訳ではなく......誰に聞いたらいいのかわからず、聞ける心当たりは無くは無いが、ミゲル様の言う通りにと言われて終わりな気もして俺は聞けないでいるのだ。
「どうした、サハル?」
「おはようございますミゲル様、お支度をしましょうか」
俺は起き出そうとしてミゲル様に再び寝台に引きずり込まれた。
「まだ、身体を休めていろ、今日の食事は俺が運んでやる」
そう言って起き上がったミゲル様。そんな事をさせたら、他の騎士に何を言われるかたまったもんじゃない。
「駄目ですミゲル様!お支度して、待っていてください。俺は厨房を手伝ってから食事をいただいてきます」
今度こそと起き上がると、俺はミゲル様が着替える服をクローゼットから一式取り出しておく。
「では、着替えたら俺は行きますから、待っていてくださいね?」
ピシッと人差し指を立ててミゲル様に言うと、ミゲル様は苦笑して大きく延びをした。
「まったく......働きすぎだ。行ってこい」
立ち上がろうとした俺は、グイッと引き寄せられると唇にキスをされる。
「ンッ!」
触れるだけのキスなのに、長く触れる唇。
俺は、離されるとぷはっと息を吐き出して、ミゲル様を睨んでしまう。
「ほら、行ってこい」
ミゲル様が離してくれて俺は何とか立ち上がる。
「いって、きます」
口元を押さえると、顔が赤くなっているのが自分でもわかった。
「ミゲル様のばか」
「そんな顔も可愛いが、洗ってから行った方が良さそうだ」
「そうします!」
誰のせいでこうなってると思ってるんだ!叫びそうになったが、ミゲル様とのキスは嫌では無い。
慣れなければならないのは俺なのだから。その割にミゲル様が平然としているのも悔しくはある。
少し心の中で悪態をつきながら、俺は自室に戻り着替えてから顔を洗って厨房へと向かうのだった。
目覚めた時はまだミゲル様の腕の中だった。
昨夜も、特に何も無く、俺たちは朝を迎えた。
最初はドキドキとしていたが、ミゲル様のぬくもりに睡魔がやって来て、先に落ちたのは俺だった。
「......はぁ」
俺が悪いのはわかっているけど、ミゲル様が俺に手を出さないのは、それだけの魅力が無いと言うことだろうか。
俺から誘っても良いのだろうか。
ぼんやりとした知識しかなく、それを学ぶのも書物がある訳ではなく......誰に聞いたらいいのかわからず、聞ける心当たりは無くは無いが、ミゲル様の言う通りにと言われて終わりな気もして俺は聞けないでいるのだ。
「どうした、サハル?」
「おはようございますミゲル様、お支度をしましょうか」
俺は起き出そうとしてミゲル様に再び寝台に引きずり込まれた。
「まだ、身体を休めていろ、今日の食事は俺が運んでやる」
そう言って起き上がったミゲル様。そんな事をさせたら、他の騎士に何を言われるかたまったもんじゃない。
「駄目ですミゲル様!お支度して、待っていてください。俺は厨房を手伝ってから食事をいただいてきます」
今度こそと起き上がると、俺はミゲル様が着替える服をクローゼットから一式取り出しておく。
「では、着替えたら俺は行きますから、待っていてくださいね?」
ピシッと人差し指を立ててミゲル様に言うと、ミゲル様は苦笑して大きく延びをした。
「まったく......働きすぎだ。行ってこい」
立ち上がろうとした俺は、グイッと引き寄せられると唇にキスをされる。
「ンッ!」
触れるだけのキスなのに、長く触れる唇。
俺は、離されるとぷはっと息を吐き出して、ミゲル様を睨んでしまう。
「ほら、行ってこい」
ミゲル様が離してくれて俺は何とか立ち上がる。
「いって、きます」
口元を押さえると、顔が赤くなっているのが自分でもわかった。
「ミゲル様のばか」
「そんな顔も可愛いが、洗ってから行った方が良さそうだ」
「そうします!」
誰のせいでこうなってると思ってるんだ!叫びそうになったが、ミゲル様とのキスは嫌では無い。
慣れなければならないのは俺なのだから。その割にミゲル様が平然としているのも悔しくはある。
少し心の中で悪態をつきながら、俺は自室に戻り着替えてから顔を洗って厨房へと向かうのだった。
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