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46話
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「ミゲル様、図書室の本は貸し出していただけますか?」
「どうしてだ?」
「見習いにも貸して貰えるのかなって。薬草学、凄く楽しかったので。ついでに薬学も学びたいですし……」
聖女になる前は学べるような環境にもなかったし、聖女になってからは専門の事しか学べなかったため、学び始めるには遅い年齢だが、やることはやりたいのだ。
「構わない、見習いにも貸し出してはいるが、騎士が室内を使うからか遠慮して入ってこない事も多いようだ」
「ありがとうございます。ミゲル様のお仕事には支障の無いようにしますので、宜しくお願いしま…」
ミゲル様と足を並べて食堂に入ると笑い声が消えて静かになる。
「ミゲル様も、お弁当でいいですか?」
「あぁ」
待っていてくださいねと配膳の列に並ぼうとすると、列が海が割れるかのごとく両脇に避けてしまい、戸惑っていると、配給の騎士が手招きをする。
「ほら、団長の分とお前の…」
「あ、俺は並び直しますからミゲル様のだけください」
片方の弁当を受け取って頭を下げながら列を離れると、ミゲル様に近付き弁当を差し出す、
「部屋までお持ちしますか?」
「いや、ここでいい、悪かったな」
ひらひらっと手を振って執務室に戻るミゲル様を見送って、俺は再度列に並び直した。
「どうしてだ?」
「見習いにも貸して貰えるのかなって。薬草学、凄く楽しかったので。ついでに薬学も学びたいですし……」
聖女になる前は学べるような環境にもなかったし、聖女になってからは専門の事しか学べなかったため、学び始めるには遅い年齢だが、やることはやりたいのだ。
「構わない、見習いにも貸し出してはいるが、騎士が室内を使うからか遠慮して入ってこない事も多いようだ」
「ありがとうございます。ミゲル様のお仕事には支障の無いようにしますので、宜しくお願いしま…」
ミゲル様と足を並べて食堂に入ると笑い声が消えて静かになる。
「ミゲル様も、お弁当でいいですか?」
「あぁ」
待っていてくださいねと配膳の列に並ぼうとすると、列が海が割れるかのごとく両脇に避けてしまい、戸惑っていると、配給の騎士が手招きをする。
「ほら、団長の分とお前の…」
「あ、俺は並び直しますからミゲル様のだけください」
片方の弁当を受け取って頭を下げながら列を離れると、ミゲル様に近付き弁当を差し出す、
「部屋までお持ちしますか?」
「いや、ここでいい、悪かったな」
ひらひらっと手を振って執務室に戻るミゲル様を見送って、俺は再度列に並び直した。
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