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18話
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「ふふっ、ミゲル様、大丈夫です。俺、男ですから」
俺はミゲル様に真実を告げる。
できるだけさらりと何事もなく聞こえるように。
「えっ?おと……」
「はい、男です。確かめてみますか?」
ミゲル様の手を掴むと、服の上からだが自分の胸に押し当てさせる。
ミゲル様の手が無意識に掴むように動いた。
「いや、でもっ……そのようなご婦人も……」
それでも手は離さないのかと思いながら、俺は笑う。
「裸になりましょうか?」
短く切った髪。
簡素な装い。
何をとっても聖女だった、俺は此処にはいない。
「マーサ殿は知っているのか?」
「えぇ、初めて神殿に連れてこられた時から知っています」
「何で……」
「俺が、治癒と浄化の力を持っていたからです」
「……男で……」
「はい。男だから……神殿に入って女として生きていくのだと、この力が顕現したときに決められました。よかったのは命を奪われもせず、男性の尊厳も残っています」
尊厳。
切り落として宦官のようにはされなかったのだ。
ただ、色々と支障はあったのだが、そこまで酷いことはされていない。
「なんてことだ」
驚きに目を見開き、そして辛そうに眉間に皺を寄せたミゲル様。
「いいのです。だからマーサが手助けをしてくれて神殿から逃がしてくれました」
「ならば、これからはマーサ殿と連絡を密に取り合って上手く進めねばならないな?」
「宜しくお願いします。で、大丈夫ですから部屋に行きましょう、身体をほぐして差し上げます」
そう言って俺はミゲル様を寝台に誘導した。
全身の凝りを解すのにかなり時間はかかったが、思ったよりも気持ち良さそうにしてくれたミゲル様。
身体が軽くなったと喜んでくれたミゲル様に良ければまた来ますと伝える。
それから時折俺はミゲル様に呼ばれてマーサからミゲル様あてに入った聖女サシャに関する現状や、これからの打ち合わせを交えながら凝りを解すようになった。
ただ、それが後々変な噂になるとは思ってもいなかったのだった。
俺はミゲル様に真実を告げる。
できるだけさらりと何事もなく聞こえるように。
「えっ?おと……」
「はい、男です。確かめてみますか?」
ミゲル様の手を掴むと、服の上からだが自分の胸に押し当てさせる。
ミゲル様の手が無意識に掴むように動いた。
「いや、でもっ……そのようなご婦人も……」
それでも手は離さないのかと思いながら、俺は笑う。
「裸になりましょうか?」
短く切った髪。
簡素な装い。
何をとっても聖女だった、俺は此処にはいない。
「マーサ殿は知っているのか?」
「えぇ、初めて神殿に連れてこられた時から知っています」
「何で……」
「俺が、治癒と浄化の力を持っていたからです」
「……男で……」
「はい。男だから……神殿に入って女として生きていくのだと、この力が顕現したときに決められました。よかったのは命を奪われもせず、男性の尊厳も残っています」
尊厳。
切り落として宦官のようにはされなかったのだ。
ただ、色々と支障はあったのだが、そこまで酷いことはされていない。
「なんてことだ」
驚きに目を見開き、そして辛そうに眉間に皺を寄せたミゲル様。
「いいのです。だからマーサが手助けをしてくれて神殿から逃がしてくれました」
「ならば、これからはマーサ殿と連絡を密に取り合って上手く進めねばならないな?」
「宜しくお願いします。で、大丈夫ですから部屋に行きましょう、身体をほぐして差し上げます」
そう言って俺はミゲル様を寝台に誘導した。
全身の凝りを解すのにかなり時間はかかったが、思ったよりも気持ち良さそうにしてくれたミゲル様。
身体が軽くなったと喜んでくれたミゲル様に良ければまた来ますと伝える。
それから時折俺はミゲル様に呼ばれてマーサからミゲル様あてに入った聖女サシャに関する現状や、これからの打ち合わせを交えながら凝りを解すようになった。
ただ、それが後々変な噂になるとは思ってもいなかったのだった。
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