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テトは、また見つかりませんでした。
そう私は陛下に報告をした。
間違ったことは伝えていない。
陛下も、そうか。とだけ返してくれた。
私が心を痛めているのを知っているのに、動いてくれることがない事を少しだけ恨んだこともあったが、恐らく私の義兄のこともあり、公にはしたくないと思ったのだろう。
「テトはもう帰って来ないのか…?」
「恐らく…」
「ならば、ひっそりと葬儀を出してやらねばなるまいな…」
「えぇ、もう5年ですもの…」
葡萄酒を飲みながら、私は神殿の様子を思い出す。
暗く埃っぽいその場所。
あの、義兄が行ったこと。
だが、証拠は無くて法で裁く事はできない。
「知らなかったが、テトはこれほどにも国民に慕われていたのだな…」
そう呟いた陛下は葡萄酒を一気に飲み干して立ち上がった。
私はそれを目を伏せることで答えることしかできなかった。
竜神に護られた国は竜神に愛された子供を失ってその行く先はわかっている。
「陛下、私たちにできることをしましょう」
そう告げると、陛下は静かに頷いた。
そして、義兄は呪詛返しがあったのか、少しずつ精神を蝕まれ
今は牢の中に閉じ込められる事になったのだった。
そう私は陛下に報告をした。
間違ったことは伝えていない。
陛下も、そうか。とだけ返してくれた。
私が心を痛めているのを知っているのに、動いてくれることがない事を少しだけ恨んだこともあったが、恐らく私の義兄のこともあり、公にはしたくないと思ったのだろう。
「テトはもう帰って来ないのか…?」
「恐らく…」
「ならば、ひっそりと葬儀を出してやらねばなるまいな…」
「えぇ、もう5年ですもの…」
葡萄酒を飲みながら、私は神殿の様子を思い出す。
暗く埃っぽいその場所。
あの、義兄が行ったこと。
だが、証拠は無くて法で裁く事はできない。
「知らなかったが、テトはこれほどにも国民に慕われていたのだな…」
そう呟いた陛下は葡萄酒を一気に飲み干して立ち上がった。
私はそれを目を伏せることで答えることしかできなかった。
竜神に護られた国は竜神に愛された子供を失ってその行く先はわかっている。
「陛下、私たちにできることをしましょう」
そう告げると、陛下は静かに頷いた。
そして、義兄は呪詛返しがあったのか、少しずつ精神を蝕まれ
今は牢の中に閉じ込められる事になったのだった。
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