【BL】水属性しか持たない俺を手放した王国のその後。

梅花

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6話

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お兄様と私は血が繋がっていない。
お兄様はお義母様の連れ子で、お父様とお義母様は再婚同士だった。
私が王妃になることができるくらいだから、私も家柄は悪くない。
お父様はお母様を亡くしてからずいぶん経っての再婚だった。
ふたりの馴れ初めは良く知らないが、塞ぎ込んでいたお父様に笑顔が戻って昔のように優しくなったのだけは記憶にある。
そして、お兄様が神殿にいると言うことは、家督を継いだのは年の離れた弟。
お父様とお義母様の実の子である弟は異母姉である私から見ても容姿は整い、性格も頭も良い非の打ち所のない青年に育っており、お父様が管理していた領地を更に発展させていると聞く。
それに反してお兄様は…神殿に入ることはできたけれど、その前までは素行が悪くいろいろと問題を起こしていた。
どうしてあのようなお義母様から生まれたのにと首をかしげるほど苛烈な性格をしている。
その性格が災いして神殿に入れられ、お父様の後を継いだのは弟だと言うのを認められず、長い間、お義母様宛に恨み言を綴った手紙が届いていたと聞いている。
私は早々に陛下に嫁いでしまったのでその辺りは又聞きなのだけれど。

お兄様がこれほどまでに歪んでいるなどとは思わなかった。

どうしたらいいのかしら…

ぶつぶつと呟く目の前の神官…自分の兄を、私は冷めた目で見るしかできなかった。

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