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第4章 受け入れ
42話★
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「紫苑……」
恍惚の表情を浮かべる紫苑の頬に触れて唇を合わせる。
「気持ちいいか?」
体内で質量が増したような気がして身体が震える。
「鴇……全部持っていかれそうだよ……どうなってんの……」
まだ、動きを止めている紫苑が深い溜め息を吐く。
切り揃えられた紫の髪がさらさらと揺れた。
「動く……ね」
小さな声を皮切りに紫の腰が揺れていく。小刻みな突き入れからだんだん深いストロークへ変わり、ぶつかる肌が音を立てる。
動くことに必死だった紫苑が気づいたのだろう、腰を揺らしながら俺の先端をつるりと撫でた瞬間、俺は白濁を溢した。
それと同時に紫苑も俺の中に注ぎ込む。
「あっ……ん……紫苑……」
熱量が減っても最後まで吐き出すようにしながら腰を揺らしていた紫苑が動きを止めるとゆっくりと体内から出ていった。
「鴇、凄い気持ち良かった」
幼馴染みの顔ではない、1人の男の顔にトクンと胸が鳴った。
あれ、俺は鶸が好きなんだよな……?
「寝ていていいよ?身体綺麗にしてあげるから」
畳の上で皺を作る浴衣をするりと着込むと紫苑は部屋を出ていく。
湯殿にお湯を貰いに行くのだろう。
身体が怠くて仕方ない。
指を動かすのも億劫で、それでも意識のある俺はぼーっと天井を見ていた。
「っ!」
「あ、起きてた?今から拭いてあげるからね?」
温かい手拭いで体外も体内も綺麗にして貰うのは、流石に意識のある状態だと恥ずかしすぎるが、自分ではできないから仕方ない。
敷布まで取り替えた布団にまたふたりで横になる。
まだ紫苑の入っている感じがあるため、少しの刺激でも声を上げそうになるのを堪えながら紫苑と触れたまま目を閉じた。
紫苑の指先が悪戯をしたそうに動いているのをぺちりと叩くと、痛いと泣くふりをする。
「嫌なら1人で寝ろ」
「えぇ、ここ僕の部屋で僕の布団!」
「煩い、お前は畳の上だ」
「やだよぉ」
そんなやり取りをしてからふたりで笑う。
いつの間にか夜は更けていた。
恍惚の表情を浮かべる紫苑の頬に触れて唇を合わせる。
「気持ちいいか?」
体内で質量が増したような気がして身体が震える。
「鴇……全部持っていかれそうだよ……どうなってんの……」
まだ、動きを止めている紫苑が深い溜め息を吐く。
切り揃えられた紫の髪がさらさらと揺れた。
「動く……ね」
小さな声を皮切りに紫の腰が揺れていく。小刻みな突き入れからだんだん深いストロークへ変わり、ぶつかる肌が音を立てる。
動くことに必死だった紫苑が気づいたのだろう、腰を揺らしながら俺の先端をつるりと撫でた瞬間、俺は白濁を溢した。
それと同時に紫苑も俺の中に注ぎ込む。
「あっ……ん……紫苑……」
熱量が減っても最後まで吐き出すようにしながら腰を揺らしていた紫苑が動きを止めるとゆっくりと体内から出ていった。
「鴇、凄い気持ち良かった」
幼馴染みの顔ではない、1人の男の顔にトクンと胸が鳴った。
あれ、俺は鶸が好きなんだよな……?
「寝ていていいよ?身体綺麗にしてあげるから」
畳の上で皺を作る浴衣をするりと着込むと紫苑は部屋を出ていく。
湯殿にお湯を貰いに行くのだろう。
身体が怠くて仕方ない。
指を動かすのも億劫で、それでも意識のある俺はぼーっと天井を見ていた。
「っ!」
「あ、起きてた?今から拭いてあげるからね?」
温かい手拭いで体外も体内も綺麗にして貰うのは、流石に意識のある状態だと恥ずかしすぎるが、自分ではできないから仕方ない。
敷布まで取り替えた布団にまたふたりで横になる。
まだ紫苑の入っている感じがあるため、少しの刺激でも声を上げそうになるのを堪えながら紫苑と触れたまま目を閉じた。
紫苑の指先が悪戯をしたそうに動いているのをぺちりと叩くと、痛いと泣くふりをする。
「嫌なら1人で寝ろ」
「えぇ、ここ僕の部屋で僕の布団!」
「煩い、お前は畳の上だ」
「やだよぉ」
そんなやり取りをしてからふたりで笑う。
いつの間にか夜は更けていた。
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