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第4章 受け入れ
41話★
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「ねぇ鴇……狡いよね、鶸にだけさせて。だからって鶸に決めたなんて言わないし……なら、僕も貰うからね?」
にっこりと笑う紫苑の表情は幼馴染みだか良くわかる。
言っても聞かないやつだ。
「し、紫苑……?」
「何?」
開かれた足が帯で拘束される。
「す、するの……か?」
「勿論。だってこんなになってるし……ほら、直ぐに気持ち良くなるからさ?」
つぷりと差し込まれた指。
鶸の指とは違い細くて軟らかい。
「はぅ……んっ……」
浴衣の裾ははだけられ、下肢だけが紫苑の眼前に曝されている状態だ。
「うん、まだ軟らかいね……これならあまり時間をかけずに気持ち良くできそうだし」
紫苑の指が内壁を刺激するが、そもそもが濡れる器官じゃないため、少し引き吊れる感覚がある。
「紫苑……痛い……から、そっちに軟膏ある……使って……」
俺は机を指差した。
雀に貰った軟膏。
まだ使っていないそれは、鶸が持っていろと返してくれたもの。
「ふぅん……鶸と使ったの?」
「鶸とは、使ってない……」
思い出してしまうと、無意識に指を締め付けてしまう。
手を伸ばして軟膏を取った紫苑が、反対の手を使って軟膏を掬い取ると、指を咬む周囲に塗りながら、挿入されている指を抜き差しして少しずつ内壁に塗り込めていく。
「は……ぁ……」
快楽を感じるにはまだ少し慣れていない身体だが、それでもじわりじわりと込み上げてくる刺激に身体が震える。
「ふふ。これだよね?」
紫苑の指が一点を押し上げると、俺の身体は盛大に跳ねた。
「あぁっ……!」
昨晩、鶸にも触られた部分。
「し……おん……そこ、駄目……っ」
「駄目じゃないじゃん?男の人ってわかりやすいよね気持ち良くなってるかどうかってさ?」
遠慮なくグイグイと押されてしまうと、声を上げて快楽を逃がすしかなくなる。
紫苑の腕を掴んで動かすのを止めようとするも、開かれた足や腕に力は入らずただ掴むだけになっていたのを俺は知らなかった。
「鴇、可愛い……口吸いはしていいんだよね」
指がいつの間に増えたのか入口が開かれる感覚と、軟膏に濡れた指で顎を掴まれ軟らかな唇が押し当てられる。
くぐもった声を上げて抗議するが、紫苑は飄々と受け流す。
「鴇、駄目だよ。本気で嫌がってない……わかっちゃうんだから」
長い付き合いだ、そのあたりはばれてしまうのだろう。
ぬるりと入ってきた舌を、嫌なら噛み付けばいいのに、俺はそれを受け入れて自分の舌を絡めてしまう。
甘く痺れるような感覚に俺は息を吐くと、紫苑の指が引き抜かれる。
「貰うね、鴇」
膝裏を持ち上げられて浮いた身体の中心に紫苑が入ってくる。
指ではない太さに身体が震え、鶸のときよりかは幾分楽に受け入れていく。
「……熱い……」
紫苑との距離がなくなった頃、紫苑が小さく声を漏らした。
にっこりと笑う紫苑の表情は幼馴染みだか良くわかる。
言っても聞かないやつだ。
「し、紫苑……?」
「何?」
開かれた足が帯で拘束される。
「す、するの……か?」
「勿論。だってこんなになってるし……ほら、直ぐに気持ち良くなるからさ?」
つぷりと差し込まれた指。
鶸の指とは違い細くて軟らかい。
「はぅ……んっ……」
浴衣の裾ははだけられ、下肢だけが紫苑の眼前に曝されている状態だ。
「うん、まだ軟らかいね……これならあまり時間をかけずに気持ち良くできそうだし」
紫苑の指が内壁を刺激するが、そもそもが濡れる器官じゃないため、少し引き吊れる感覚がある。
「紫苑……痛い……から、そっちに軟膏ある……使って……」
俺は机を指差した。
雀に貰った軟膏。
まだ使っていないそれは、鶸が持っていろと返してくれたもの。
「ふぅん……鶸と使ったの?」
「鶸とは、使ってない……」
思い出してしまうと、無意識に指を締め付けてしまう。
手を伸ばして軟膏を取った紫苑が、反対の手を使って軟膏を掬い取ると、指を咬む周囲に塗りながら、挿入されている指を抜き差しして少しずつ内壁に塗り込めていく。
「は……ぁ……」
快楽を感じるにはまだ少し慣れていない身体だが、それでもじわりじわりと込み上げてくる刺激に身体が震える。
「ふふ。これだよね?」
紫苑の指が一点を押し上げると、俺の身体は盛大に跳ねた。
「あぁっ……!」
昨晩、鶸にも触られた部分。
「し……おん……そこ、駄目……っ」
「駄目じゃないじゃん?男の人ってわかりやすいよね気持ち良くなってるかどうかってさ?」
遠慮なくグイグイと押されてしまうと、声を上げて快楽を逃がすしかなくなる。
紫苑の腕を掴んで動かすのを止めようとするも、開かれた足や腕に力は入らずただ掴むだけになっていたのを俺は知らなかった。
「鴇、可愛い……口吸いはしていいんだよね」
指がいつの間に増えたのか入口が開かれる感覚と、軟膏に濡れた指で顎を掴まれ軟らかな唇が押し当てられる。
くぐもった声を上げて抗議するが、紫苑は飄々と受け流す。
「鴇、駄目だよ。本気で嫌がってない……わかっちゃうんだから」
長い付き合いだ、そのあたりはばれてしまうのだろう。
ぬるりと入ってきた舌を、嫌なら噛み付けばいいのに、俺はそれを受け入れて自分の舌を絡めてしまう。
甘く痺れるような感覚に俺は息を吐くと、紫苑の指が引き抜かれる。
「貰うね、鴇」
膝裏を持ち上げられて浮いた身体の中心に紫苑が入ってくる。
指ではない太さに身体が震え、鶸のときよりかは幾分楽に受け入れていく。
「……熱い……」
紫苑との距離がなくなった頃、紫苑が小さく声を漏らした。
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